いわゆる「臭い飯」というのは刑務所や軍隊での食事の事を指している訳だが、その「臭い」の理由は飯に麦が混ざっているからである。実際、麦を入れて炊く と独特の臭いがするものである。もっとも、今は一旦蒸し押しした押す麦が売っているので、臭いというほど臭いが鼻につく訳でない。昔は丸麦だったのでそれ なりに臭ったそうである。




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   スーパーの米売り場に行けば大抵売っている押す麦。この他に小分けされたものや、もう少し小粒のビアバターや、米の形に形成した割り麦なんかもあったりする。最近は袋がジプロックみたいになっているので、保管するのが楽になった。




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   麦飯というと、麦100%と思ってる人が多いのだが、そうでなくて大体3分の1が麦である。昔の軍隊の場合、1食につき米は220g、麦は70gとされていた。つまり、1食で2合(とオカズに汁)を食べてた訳だ。


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   こちらは麦。米よりも大きくて平べったい。米と違って麦は軽くて水に浮くので、米と一緒に洗うと研ぎ汁を捨てる時に麦も流れて行ってしまう。説明書きによると、麦は別に洗わなくても大丈夫の様だ。


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   なので、米を研いだあと麦を入れて、二合分の水加減をして暫く置く。そのまま炊いても良いが、暫く置いて浸水させた方がふっくら炊ける。
   炊き方は普通のご飯の時と同じ。炊飯器で炊いても飯盒で炊いても同じ様にやる。


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   炊き上がった直後は、軽い麦の方が上にあがっているので、杓文字で均等に混ざる様にかき混ぜる。炊いた直後は思ったほど麦臭もせず美味しく食べれる。冷めて時間が経つと、段々臭気も強くなるので、早めに食べるのが吉だ。

   麦飯はかなり前から時々食べているのだが、800g全部使い切る頃には飽きて来る。まぁ、無理して毎日麦飯食い続ける必要もないし、「貧乏人は麦を食え」 と言われた時代に比べると、今は麦の方が高いのでむしろ贅沢品である。ちなみに、昔の軍隊では胚芽米を使ったのであるが、これも普通の精米より高い。作業 工程を考えれば、精米の方が工程が多いのだから、胚芽米とか玄米の方が安くて当然だと思うのだが、どういう事情で逆転しているのか知りたいものである。