自分の足は、中学上がった頃から急激にデカくなって、以来、靴のサイズは悩みの種です。もっとも、普段履く靴に関しては、大きいサイズの靴を扱う店が増えたお陰で、それほど困らなくなりました。それでも趣味系となると、なかなか大きいサイズはなくて、足の入る靴があるかどうかが、その趣味をやれるかどうかの條件になるほどです。
何がどう違うのかというと、まず軍手ですが、手首のところの縁取りが色付きでなく、今の物より長めで折り返して縫ってある事。軍足の方は、つま先や踵が黒くなく、そもそも足の形に作られてなく、踵もないただの筒型である、という事でした。そして、このタイプの軍手軍足はホムセンやワークショップには売ってません。軍足に関しては、辛うじてネットで販売している所をみつけましたが、軍手に関しては、作ってはいるかもしれませんが、売ってるところを見つける事が出来ませんでした。結果、ミリタリーショーなどで買った方が手っ取り早かったです(それなりの値段しますが)
さて、入手した軍手軍足ですが、まぁ、軍手は手首のところが違うだけで、今のと使い勝手や使い心地は全然変わりません。しかし、軍足の方は足の形になっている訳でないので、慣れない内は若干、違和感を感じるうかもしれません。でも、踵がないのがそれほど不便という感じでもありませんでした。
さて、この軍足は、足に履くだけでなく、他にも用途があります。まず、巻脚絆を巻く時に軍袴の裾を軍足の中にたくし込んでバタつかない様にするのに使います。また、軍足に缶詰や米を入れて持ち運ぶのにも使います(似た様な事を米軍もやってます)。
この軍足は、足の形になってないだけに、長距離の行軍などでは足の中でずれて、そこから靴擦れやマメが出来た、という話しを良く聞きます(酷いときは、土踏まず以外の足裏全部がマメになったとか)。まぁ、自分らがそこまで歩く事はないと思うのですが、一応、そういう性質を持ってる靴下だという事は覚えておきましょう。

取り寄せた陸軍仕様の軍手と軍足
レプリカとして作ってる物ではなさそうですが
ちまたでは見かけた事がありません

軍手の着け心地は、世間様並です
軍足の方は、甲側にシワが寄ってます
履き心地は、それなりに良いです

米なら6合、牛肉の大和煮缶なら4つ入ります
口を縛って運搬します
では、陸軍ではどんな地下足袋を使っていたかというと、これがコハゼが3枚の足首までしかない物でした。普通、地下足袋というと、底がゴム底でフクラハギの下辺りまである長いのをイメージするのですが、世間一般で使われている物よりも、随分と短い訳です。その代わり、足袋の底は、サイドの部分からゴムがコーティングされて、防水性に高そうに見えます。
問題は、この陸軍仕様?の地下足袋が、そこらのホムセンやワークショップには売ってないという事。そしてサイズが28cmまでしかない、という事でした。そこで、取りあえずワークショップに言って、丈の長い地下足袋の28cmを履いてみました。すると、布で出来てるせいか、とりあえず足は入る事が分りました。というのも、自分の足は全長は27.5cmしかなくて、甲回りが29cmあります。なのでいつも買う靴は29cmなのですが、足の長さ的には28cmあれば、甲の部分が伸びさえすれば入る訳です。
では、3枚コハゼの地下足袋が有りさえすれば、どうやら履けそうです。そこで色々探してみたのですが、力王(足袋で有名)と荘快堂(初めて知った)の2社から、旧陸軍のと同じタイプが出てる事が分りました。どちらでも良かったのですが、たまたま28cmの物は荘快堂にしかありませんでしたので、そちらを取り寄せる事にしました。

手前が陸軍仕様の3枚コハゼの地下足袋
奥のはスパイクタイプのゴムピン地下足袋です

ゴムピン地下足袋は4枚コハゼでした
サバゲーで使うのなら、ゴムピンタイプの方が良さそうです

ソールの形状
ゴムピン地下足袋は如何にも今風です
3枚コハゼの方は、陸軍で使っていた物と同じパターンです
履いてみた感じは、思っていた以上に履き心地の良い物でした。何と言いますか、スゴく足にフィットします。ブーツの様な守られてる感はあまりありませんが、地面に食いつく感じ、ダイレクトに足に路面の状態が伝わる感じが、とても良いです。なるほど、上陸戦や湿地帯突破などで使いたくなるのも分ります。
試しに外も歩いてみましたが、とても歩き易いです。地下足袋で登山とか沢登りをやる人がいるそうですが、滑りにくい事、足にフィットする事、路面の状態が分り易い事、などなどを踏まえて考えれば、戦争や工事以外にも使い道があるのはうなずけます。
そんな折り、夏の帰省の時に、親父と爺様(元工兵曹長だか准尉)の話しになりました。爺様は復員後、工兵の腕前を活かして大工になった人ですが、戦後間もなくの間は、仕事の時に巻脚絆や地下足袋を使ってたそうで、軍足も今風の物でなく、踵のない寸胴のものを使っていたとの事。そして、地下足袋を履く前に、軍足の先に親指の股を作ってから履いていた、との事でした。実際に戦争に行ってた人の仕草を間近で見てた人の弁ですから、信じて良かろうと思います。
その軍足の履き方ですが、つま先までパッツンパッツンに履いてしまったのでは、指の股が作りにくいですし、無理に作っても地下足袋を履く時に伸びてしまって、指が入らなくなってしまいます。むしろ、軍足の先は余裕を持たせておいて、地下足袋履いた時に勝手に指が割れる様にしておいた方が履き易かったです。
取りあえず、編上靴の方は、いい加減なものとは言え、レプリカをしつらえたのですが、今回は日本軍が使ったという地下足袋に取り組みました。
■軍手と軍足
地下足袋の話しの前に、まず軍手と軍足の話しです。軍手と軍足は、軍がついている通り、軍隊で使った手袋と靴下の事で、それは戦後も脈々と使われ続けています。しかし、実際、軍隊で使っていた軍手や軍足は、現在ワークショップやホームセンターで売っているものとは、タイプが違う事が分りました。何がどう違うのかというと、まず軍手ですが、手首のところの縁取りが色付きでなく、今の物より長めで折り返して縫ってある事。軍足の方は、つま先や踵が黒くなく、そもそも足の形に作られてなく、踵もないただの筒型である、という事でした。そして、このタイプの軍手軍足はホムセンやワークショップには売ってません。軍足に関しては、辛うじてネットで販売している所をみつけましたが、軍手に関しては、作ってはいるかもしれませんが、売ってるところを見つける事が出来ませんでした。結果、ミリタリーショーなどで買った方が手っ取り早かったです(それなりの値段しますが)
さて、入手した軍手軍足ですが、まぁ、軍手は手首のところが違うだけで、今のと使い勝手や使い心地は全然変わりません。しかし、軍足の方は足の形になっている訳でないので、慣れない内は若干、違和感を感じるうかもしれません。でも、踵がないのがそれほど不便という感じでもありませんでした。
さて、この軍足は、足に履くだけでなく、他にも用途があります。まず、巻脚絆を巻く時に軍袴の裾を軍足の中にたくし込んでバタつかない様にするのに使います。また、軍足に缶詰や米を入れて持ち運ぶのにも使います(似た様な事を米軍もやってます)。
この軍足は、足の形になってないだけに、長距離の行軍などでは足の中でずれて、そこから靴擦れやマメが出来た、という話しを良く聞きます(酷いときは、土踏まず以外の足裏全部がマメになったとか)。まぁ、自分らがそこまで歩く事はないと思うのですが、一応、そういう性質を持ってる靴下だという事は覚えておきましょう。

取り寄せた陸軍仕様の軍手と軍足
レプリカとして作ってる物ではなさそうですが
ちまたでは見かけた事がありません

軍手の着け心地は、世間様並です
軍足の方は、甲側にシワが寄ってます
履き心地は、それなりに良いです

米なら6合、牛肉の大和煮缶なら4つ入ります
口を縛って運搬します
■3枚コハゼの地下足袋
さて、いよいよ地下足袋の話しです。地下足袋は今でも鳶職の人などが使っている訳ですが、当時の日本陸軍でも、上陸戦や湿地帯突破など、足下の怪しい時は編上靴から地下足袋に履き替えて使っていた様です。ついで言うと、上陸戦に使う発動艇を操船する船舶工兵でも地下足袋だったそうですが、それは濡れた甲板では、鋲を打った編上靴では滑って危なかったからの様です。では、陸軍ではどんな地下足袋を使っていたかというと、これがコハゼが3枚の足首までしかない物でした。普通、地下足袋というと、底がゴム底でフクラハギの下辺りまである長いのをイメージするのですが、世間一般で使われている物よりも、随分と短い訳です。その代わり、足袋の底は、サイドの部分からゴムがコーティングされて、防水性に高そうに見えます。
問題は、この陸軍仕様?の地下足袋が、そこらのホムセンやワークショップには売ってないという事。そしてサイズが28cmまでしかない、という事でした。そこで、取りあえずワークショップに言って、丈の長い地下足袋の28cmを履いてみました。すると、布で出来てるせいか、とりあえず足は入る事が分りました。というのも、自分の足は全長は27.5cmしかなくて、甲回りが29cmあります。なのでいつも買う靴は29cmなのですが、足の長さ的には28cmあれば、甲の部分が伸びさえすれば入る訳です。
では、3枚コハゼの地下足袋が有りさえすれば、どうやら履けそうです。そこで色々探してみたのですが、力王(足袋で有名)と荘快堂(初めて知った)の2社から、旧陸軍のと同じタイプが出てる事が分りました。どちらでも良かったのですが、たまたま28cmの物は荘快堂にしかありませんでしたので、そちらを取り寄せる事にしました。

手前が陸軍仕様の3枚コハゼの地下足袋
奥のはスパイクタイプのゴムピン地下足袋です

ゴムピン地下足袋は4枚コハゼでした
サバゲーで使うのなら、ゴムピンタイプの方が良さそうです

ソールの形状
ゴムピン地下足袋は如何にも今風です
3枚コハゼの方は、陸軍で使っていた物と同じパターンです
■履いてみた感じ
届いてみた地下足袋を早速履いてみました。足そのものを入れるのは、ワークショップで試着した時と変わらず履く事が出来ました。しかし、問題はコハゼを留める事で、一番下と二番目までは余裕で停まるのですが、一番上がキツくて留らない事があります。毎回留らない訳でなく、日によって足が浮腫んだり細かったりで、留ったり留らなかったりします。留らない時は仕方ないので、外したままにしてます。履いてみた感じは、思っていた以上に履き心地の良い物でした。何と言いますか、スゴく足にフィットします。ブーツの様な守られてる感はあまりありませんが、地面に食いつく感じ、ダイレクトに足に路面の状態が伝わる感じが、とても良いです。なるほど、上陸戦や湿地帯突破などで使いたくなるのも分ります。
試しに外も歩いてみましたが、とても歩き易いです。地下足袋で登山とか沢登りをやる人がいるそうですが、滑りにくい事、足にフィットする事、路面の状態が分り易い事、などなどを踏まえて考えれば、戦争や工事以外にも使い道があるのはうなずけます。
■軍足の謎
ところで、この地下足袋を履く時に、軍足は履くのかどうなのか。色々調べてみたのですが、それについて言及してるサイトを見つける事が出来ませんでした。足袋というのは、言って見れば和装の靴下な訳ですから、靴下履く前に靴下履くのも変な話しです。また、個人的には軍足履いたら、その分足が太くなってコハゼが留めにくくなるので、出来れば素足で履きたい所です。そんな折り、夏の帰省の時に、親父と爺様(元工兵曹長だか准尉)の話しになりました。爺様は復員後、工兵の腕前を活かして大工になった人ですが、戦後間もなくの間は、仕事の時に巻脚絆や地下足袋を使ってたそうで、軍足も今風の物でなく、踵のない寸胴のものを使っていたとの事。そして、地下足袋を履く前に、軍足の先に親指の股を作ってから履いていた、との事でした。実際に戦争に行ってた人の仕草を間近で見てた人の弁ですから、信じて良かろうと思います。
その軍足の履き方ですが、つま先までパッツンパッツンに履いてしまったのでは、指の股が作りにくいですし、無理に作っても地下足袋を履く時に伸びてしまって、指が入らなくなってしまいます。むしろ、軍足の先は余裕を持たせておいて、地下足袋履いた時に勝手に指が割れる様にしておいた方が履き易かったです。
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