2014年2月の第1回飯盒オフの際に「日本軍が開発した兵式飯盒を使うのに、日本兵の格好をしてないのは矛盾してないか」というtoyofusaさんの問題提起を受けて、次回飯盒オフでは是非とも日本陸軍の格好でやる事にしよう!という事になりました。ちなみに、もともとサバゲー時代には、toyofusaさんはドイツの武装親衛隊、自分はアメリカ海兵隊の格好でしたので、同じミリタリーの世界であっても、日本軍は結構縁遠いスタイルだったのです。
   ともあれ、歩兵銃や帯剣といった兵器関係は、飯盒で飯作るのに必要ないのでオミット。飯炊きとキャンプが出来る程度の装備に限って収集する事にしました。被服や装具は、今は隣の大陸で安く、またサイズのデカイのもあるので助かりますが、靴だけはすんごいちゃっちいイミテーションしかなくて、行軍にかなり不安があります。
   まぁ、何にしても、まずは衆目に慣れる意味も込めて、秋ヶ瀬公園で野戦炊事をやる事になりました。


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本日持参の装備一式
小円匙と地下足袋は使用しませんでしたw
あと、ウールの略帽はこの時期、頭が逆上せますw




■飯盒掛の作成

   さて、日本軍飯盒オフをやるにあたって、使用する熱源についてあれこれ考えた訳ですが、当時一般的であった焚き火は、そうそうアチコチで出来るものではありません。なので、太平洋戦争時には支給されていた携帯燃料(缶入り固形燃料)を使用する事にしました。といっても、当時のものと全く同じ物ってのはありませんので、ニチネンのトップ250g缶に、当時のラベルをコピーしたラベルを貼付けて誤摩化す事にしました。
   ところで、当時は地面に穴を掘って携帯燃料を置き、それで飯を炊いた様ですが、今の缶入り固形燃料には大抵はゴトクが付いています。まー、そんな物を使ったら再現性がないのですが、地面に穴を掘るのもどうなんよ?みたいなところもあります。
   そんな折り、資料魔のtoyofusaさんが、「飯盒掛」(はんごうかけ、と読む)なるアイテムを探してきました。この飯盒掛、シベリア出兵時に採用された物らしくて、直径約7mm、長さ約420mmのアルミ棒を鎖で繋いで、三角錐の形に地面にセットし、飯盒を3つ下げて飯を炊くというもの。極寒零下のシベリアで、地面に穴を掘れない時に使うアイテムの様ですが、その斬新なフォルムに惚れ込んで、早速作成する事にしました。
   実は、アルミ棒というのは、ホームセンターなどでは6mmまでしなくて、7mmのはありません。ネットで調べて、わざわざ富山の資材屋さんから送って貰いました。地面に突き立てる為に、先を尖らせねばなりませんが、それはバイク屋さんでグラインダーでやって貰いました。

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これが飯盒掛
文字通り、飯盒を掛けてます
これ、日本軍マニアの人でも知らない人多いんじゃないかな?

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ところが、地面がユルくて、転覆しましたw
こういう地面では、石か何か敷いた方が良さげですw


■携帯天幕の設営

   今回の飯盒オフでは、来るべき日本軍野営プレイに備えて、テントたる携帯天幕の設営もやってみました。携帯天幕とは、防水帆布で出来た150cm四方の布で、分離式のポールとペグ(本来は木製だけど、金属製のを使った)がセットされています。自分一人でも使えますが、何枚かの天幕を組み合わせて幕舎を設営する事も出来ます。しかしまぁ、せっかく二人居るので、2枚連結して山形にしてみました。問題は、天幕同士を連結する要領がウル覚えでよく判らず、適当にヒモを蝶結びにしてしまったので、屋根の部分がきっちり作れませんでした。要研究です。
   さて、立ててみた訳ですが、とりあえず立てる手間は兵隊二人いたら、そんなに手間ではありませんでした。意外にちゃっちゃと立てれます。しかし、なにせ150cm四方の布2枚です。兵隊二人が横になって寝るにしても、頭か足が出ます。仮に中で座るにしても、天井が低くてかなり圧迫感があります。現代的感覚でいうと、これで寝泊まりするのかよ、、、って所です。
   もっとも、もっと大きな布だと重くなって携帯に難が出ますし、設営にも支障が出るのでしょう。当時の日本人は今よりも小柄でしたし、むしろこの位の大きさでも問題なかったのかもしれません。何にしても、機能はともかく、見た目は何となく軍隊チックで格好良く感じましたw

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人と比べると、かなり小さいテントです
しかも、虫とか入り放題
それで居て、中は結構暑いですww

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陸軍仕様の軍足に米を入れます
都合6合入りますが、これが1日分の兵隊の主食の定量です
四角いのは、鹵獲品wのスパム缶です

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水は、この水筒の1リットルしかありません
米を研がず飯を炊くのに、半分くらい使いました



■とりあえずやってみた

   さて、早速、野戦炊事スタートです。今回は自分が飯(毎度飯なんですがw)、toyofusaさんが陸軍カレーを担当です。陸軍では野戦炊事では、2人1組になって、一人が飯、一人が汁を作る事になっていました。奇しくも今回は、その組炊爨をやる事になった訳です。
   飯の方は、単にコメ入れて水入れるだけです。コメは、本来は1食2合ですので、2人分で4合使わねばなりませんが、40過ぎのロートルの自分らにそんな食える胃袋のキャパはありませんので、2合にしました。水が豊富にあるなら、米を研ぐところなのですが、1リットルの水筒の水だけしかありませんので、米は研ぎませんでした。
   陸軍カレーの方は、toyofusaさんが当時のレシピを色々調べて、カレーが軍に採用された当時のを再現する事になりました。つまり、C&Sのカレー粉を使い、小麦粉をラードで溶いてルウ(油粉捏)を作る、あのやり方です。まずはジャガイモやタマネギ、人参を切るところからスタートですが、当時の兵隊も使っていた肥後の守で食材を切りました。ところがこのナイフ、ビクトリーノックスとかのアーミーナイフなんかよりも、遥かに切れ味が良くて、食材切るのに向いている事が判りました。そういや、鉛筆だって肥後の守の方が上手に削れたもんです。
   食材の準備が出来たところで、飯盒掛に飯盒を掛けて、炊事開始。本来は3つ掛けますが、今回は2つです。まず、toyofusaさんが作成した方でやってみました。ところが、ものの数分もしないうちに、飯盒掛がずり落ちて、危うく飯盒がひっくり返りそうになりました。何でも、7mmのアルミ棒がないので6mmで作り、厚みが足りないのはアルミテープで太くしたとの事。ところが、コケネン2個の熱に煽られてテープの糊が溶けてしまい、ずれて倒れた様です。
   そこで、今度は自分が作った7mmのものを投入。流石に熱で溶けたりずれたり、という事はないのですが、今度は地面に棒が刺さっていて、ずっこける事に。この飯盒掛、もとは凍土の上で使うのを前提なの、柔らかい地面では棒が潜ってしまうようです。
   まぁ、そんなこんながあったのですが、結果としては飯も上手に炊け、カレーも美味く作れました。実は当時のレシピではカレー粉はもっと少ないそうで、それじゃ小麦粉とラードの味しかしないから、カレー粉は増量したとの事。つまり、カレー粉があれば、大抵は食える物になるという事がよく判りました。

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肥後の守で具材切ってます
これが予想外によく仕事してくれました!

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ご飯が炊けたら、飯盒をひっくり返します
底をガンガン叩くのは間違いです
せいぜい、ポンポンしてご飯を下に落とす程度です

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野菜は炒めず煮込み、煮えたらルウを投下します
ちなみに、灰汁は一切取ってませんでしたw

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はい、出来上がり
toyofusaさんは真面目にアルミの食器で
自分は面倒なんで飯盒からダイレクトにw

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食後にサイダーww
今でも駄菓子屋で売ってる錠剤のサイダーですが
古くは明治時代からありました


■次なる課題

   今回も、飯を作るイベントとしては、美味しい物が出来て成功でした。飯盒掛も、初めて使ったのでそれなりに勝手が判らない所もあったのですが、80年ほど前に開発されたものとしては、今でもそれなり通用するフォルムで、非常に興味深いものがありました。もし可能なら、焚き火で使ってみたいものです。
   さて、今回様々に課題を感じたのは、むしろ飯盒以外の事でした。まず、先に出て来た携帯天幕。これはキャンプの時の主要装備になるのですが、これの使い勝手は今だよく判りません。おそらく、toyofusaさんが資料を色々漁っていると思うので、次回オフには色々やれそうです。
   次に、寝具たる毛布。これは実はヤフオクで当時の物を買ったのですが、薄っぺらい古カーペットみたいなもので、とてもじゃないが実用に耐えません。またマニア的見地から言えば、もったいなくて使えません。似た様な色の軍用毛布を探しています。もっとも、その毛布を直に地面に敷いて寝るのも、実はちょっと抵抗あるのですが(洗濯が大変)……。
   それ以上に今回問題に感じたのは、巻脚絆でした。いわゆるゲートルですが、巻くのは面倒なものの、キッチリ巻けば意外に気持ち良くて具合がいいのですが、歩いた訳でもないのに、地面に座ってるだけで緩んで来てしましました。しかも、本来なら緩みにくい戦闘巻きをやっていてです(この他に、演習巻きというのがある)。
   飯盒オフのあとに、公園内でクワガタ探索をやったのですが、この時も巻脚絆が緩みまくりで、何度も巻き直さねばなりませんでした。これでは行軍にかなり支障を来しますので、次回は展覧山を上り下りする間に緩まないのを目指して、要研究という事になりました。

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巻脚絆を巻くtoyofusaさん
慣れてないせいか、かなりラフな巻き方ですw


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で、いい加減に巻くと、直ぐ緩んで解けます
これでは行軍に支障を来します(昔なら古兵殿にぶん殴られた)
緩まない巻き方を要研究です