前回ピットクルーカップのあと、焼けたクラッチの交換と一部改装、イリジウムプラグの購入、そして車高アップ加工と様々な工作をXR230“パンツァーファウスト号”に施して来たのですが、5月末に2008年以来の痛風になってしまい、約1ヶ月間、バイクはおろか一切の運動も出来ない状態になってしまいました。
   その長引いた痛風(だけじゃなく、水泳中の突き指がこれまたひつこかったのですが)も、やっとこ目鼻が立ち、ようやく練習行ける様になりました。


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休んでる間に、黒の外装を調達しました
やっぱ自分のバイクは黒じゃないと、ピンと来ませんw
黒くしたら早くなる訳でもないんですが…




■デコボコランド逆回り

   痛風で寝転がっている間に、デコボコランドはコースの進行方向が逆時計回りに変わっていました。出来ればテストはイコールコンディションで前の時計回りの状態でやりたかったのですが、まぁ、仕方ありません。実は自分が初めてデコボコランドに行った2009年2月の頃は、逆時計回りでした。その時とはコースレイアウトが若干異なる様ですが、まぁ、久々の逆回りという事です。
   問題は、週の間に結構雨が降ったので(まぁ梅雨だから当たり前ですが)、本コースも結構グチャグチャである事。いわんやウッズコースはもっとグチャグチャです。出来れば車高アップした足回りのテストはウッズでやりたかったのですが、久々かつ足に不安の残る状態では、ちと荷が勝ちるので本コースのみ走る事にしました。早速準備に取りかかったのですが、ブーツ履いたら案の定、足の親指の付け根が当たってちょっと痛いし、エンジンはなかなか掛からないしで、まだ不完全感が漂うスタートとなりました。
   さて、早速コースインした訳ですが、確かに路面は滑り易い。場所によってはマディでラインもよく分からない。でも、3月のWEXを経験した後では、せいぜい「嫌やなー」と思う程度で走れない訳ではありません。もっとも、面倒臭がってタイヤ交換せず、トライアルタイヤのまま走ったのですが、こんな路面の時は普通にモトクロスタイヤとか履いた方が楽しく乗れたかもなー、と思いました。
   路面が滑り易いのは雨のせいとして、全般的にジャンプの距離が伸びた様な気がしました。単純なテーブルは良いのですが、ギャラリーコーナーのトコのダブルは間違いなくコブとコブの間が伸びていて、今度はテーブル跳んで右バンクでいきなりダブルですから、よほど気合い入れないとショートしそうです。かつコブが迫り立っているのでチト怖い。もっとも、XR230ではまず飛べませんので今回は挑戦しませんでした。
   フープスも今度から逆向きから進入するのですが、右登りの後にいきなりフープスですから、前以上に2個飛びが難しそう。しかも最後のコブはこれまた迫り立っているので、要注意です。無論、XRではナメて通過しましたがw

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休んでる間に、筋力が落ちて3kgほど体重が下がったのですが
足の太さは大して変わらんかった様です

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一ヶ月ぶりにブーツ履くの図
親指の付け根が当たって、ちょっと痛かったです


■クラッチと足回りの状態、イリジウムプラグ

   走ってみて感じたのは、随分身体が疲れる、という事でした。息が上がったりする事はないのですが、3周も走ったらしんどい感じでやる気が続きません。どうやら1ヶ月もの間、寝転がってばかりいたので、せっかく鍛えて付けた筋力が全部落ちてしまった様です。ちなみに、この1ヶ月で3kg痩せたのですが、それは筋肉が落ちた、という意味です。まぁ、無理しても始まらないので、疲れたら休む事にしました。
   さて、走りながら、この間に手を入れた箇所のテストをやりました。まずクラッチですが、ジャダースプリングとクラッチAを抜いて、代わりにコルクベースのクラッチCを入れたのですが、当初心配していたジャダーは全く出ませんでした。むしろクラッチを繋いだらガツンと前に出る感じで、非常に繋がりが良く、かつパワフルになった感じがしました。だったら何でジャダースプリングなんか入っているのか?と思う訳ですが、どうやらガツンと繋がらない様にする為だけの様です。
   フロントフォークに40mmの延長ジョイントを付け、リアサスのコの字を長い物に変えて、車高を約40mm上げたのですが、これは抜群の効果を発揮しました。これまではどっちかというと、イザって乗っている様な感じだったのですが、足が余らず視線が高くなって乗り易くなりました。所々滑って転けそうになり、足を付いてリカバーする事もあったのですが、全然問題無し。ちゅるちゅるの坂でスタックしても、十分足を踏ん張れました。車高的にはようやくマトモになったという感じです。
   お店で勧められたイリジウムプラグですが、半信半疑で付け替えてみたところ、エンジンの回転がさらに軽くなり、かつパワフルでさらに粘り強くなった様に感じました。これまで、オイルWPC&DLCとあれこれ換えて来たのですが、プラグを上等の物に換えた事で、去年の8月に引き取って来た時とは、まったく別物のXR230になりました。こうしたところも、目には見ない戦力なんだな、と感じました。

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オススメされたイリジウムプラグ
NGKでなく、あえてデンソーですw


■ジャンプの挙動

   エンジンやクラッチの調子が良くなって、前よりも機動力がアップしたせいか、ジャンプは前より元気がある様に感じました。逆時計回りになった時に、コースのジャンプも若干長めになった様に感じたのですが、場所によっては後少し頑張ればテーブルを飛びきれるんじゃないの?みたいな所まで飛ぶ感じです。
   ところが、飛んでる間に違和感を感じる様になりました。なんか前後バランスの幅が狭いし、ジャンプの進入の時も膝を曲げて前に出す感じ。明らかにスクールで修正を受ける前の飛び方に戻っています。そこで、進入の時に膝伸ばして腰引いて、斜面に入ったら前傾深くして……というのを一々頭に思い浮かべながら、徐々に姿勢を直して行きました。すると、多少は正解に近い飛び方を出来る様になってきました。
   しかし、一々頭で考えなきゃならん時点で、まだまだだなぁと感じました。CRFの様にパワーがあって、それなりに開けたら飛べてしまうバイクの場合は、挙動が多少おかしかろうが飛べてしまいますが(その代わり、怖かったり危なかったりしますが)、XRみたいに非力なバイクだと、挙動がおかしいとそんなに元気には飛べませんので、直ぐに分かります(というか、スクールで習って分かる様になってきた)。何にせよ、何も考えなくても正しい飛び方が出来る様になるには、もちっとスクールで仕込んでもらう必要があるな、と感じました。
   それはともかくとして、問題はこのXR230は、ちょっと大きく飛んだら直ぐにサスが底突きしてしまいます。緩やかなジャンプなら良いのですが、ちょっと迫り立っていたり、大きめのコブだと、フロントローで降りるとフロントフォークがガツーン!という感じです。前後同着にしても前後ともガツン!ですから、危なくて仕方ありません。一応、車高アップのFフォークの足長ジョイントは問題なさそうですが、ガツガツやってたのでは、バイクも自分も壊れそうなので、このバイクでは飛ばないという事に決心しました。

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誰も撮ってくれる人がいないので、自撮りw

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車高が上がっても、アンダーガードに泥が一杯溜まりました
スポンジ入れておけば良かった、、


■飛ばない方が良いバイク

   その様な訳で、ジャンプの挙動を多少修正してから、今度は一切のジャンプを飛ばずに走ってみる事にしました。XR230はエンジン等を相当に手を入れてもピックアップはそれほど良くないので、いわゆる「バッ!」と斜面を加速するのが苦手で、故にモトクロッサー的なジャンプも難しいのですが、飛ばないのであればアクセルを閉じるだけですので、それほど気を使いません。ただし、挙動はいわゆる「コブの通過」をやらないと、繋がりの悪い走りになります。
   して、やってみたところ、ぶっちゃけた話し、飛ばない方が早いんじゃないか?という走りである事が分かりました。飛んだ時は、空中で無重量になる時に動きが止まった感じになって、着地でサスが底突きして、次の加速がモタつく感じでした。
   しかし、飛ばずにナメて走ってみると、斜面を越えた次の瞬間から加速に移ってる感じで、全体的に止まったところがなく繋がりが良い感じです。XRは全般的に「ダラ〜ン」とした走りなのですが、そのダラ〜ンを止めずに走るのが良い様です。時と場合によっては、アクセルを全閉でなく半閉くらいにしてクラッチ切って、コブを越えた瞬間にクラッチを繋ぐ、というやり方もしましたが、より繋がりが良く走れる感じでした。
   とりあえず、午前中はここまでテストしたのですが、大して乗ってもいないにも関わらず、両足の親指の付け根が痛怠くなってきました。まぁ、ステップの上に乗るのも親指の付け根辺りですし、ブレーキ踏んだりシフト換えたりするのも、親指の付け根の関節使います。かつ、堅いブーツにも当たっている訳で、これ以上頑張ったら、ちょっと明日が心配な気がしてきましたので、午前中で練習を切り上げて早めに撤収しました。

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車高がアップした事で
フルサイズのバイクのスタンドが使える様になりましたw