XR230の大きな利点は、低車高による足付き性の良さで安全を担保されている点ですが、体重がある自分が乗ると相当に車高が低くなり、フルサイズのバイクが作ったワダチなどにステップが引っかかって擱座する、という事がままあります。そこで、軽量化、エンジンのチューンに引き続いて、車高アップの工作を行う事にしました。
■アップする方法
XR230の車高アップは誰しも考える事の様で、ネットで調べてみると、リアサスとリンクを繋ぐコの字のブラケットを長いものに交換する方法と、リンクのサイズを変えてアップする方法が見つかりました。もっとも後者の場合は、アルミのブロックを削り出して作ってましたし、レバー比も変化してしまうので、自分でやるには無理があると判断しました。延長サイズのコの字のブラケットはヤフオク2,200円ほどでゲットできました。そのコの字に付け替えると、テールランプの位置が約40mm、サスのピッチが10mm伸ばせるとの事です。つまり、ケツを上げるのはそれほど苦労はないのです。問題はヒップアップのままでは困るので、フロントフォークを伸ばして前後ともに車高を上げる必要ですが、こちらの方はロクに情報がありませんでした。
考えられる方法としては、CRF230Fのインナーチューブに換装するというものですが、取り寄せたは良いが付きませんでした〜では困ります。もう一つの方法はフロントフォーク上端のキャップ(パーツ名ではボルトCOMP)を外して、延長ジョイントを付ける方法です。こちらの方はサスの性能はノーマルのままですが、元に戻せるメリットがあるので、延長する方法を採用しました。
■延長ジョイント
XR230に限らず、フロントフォークに延長ジョイントを付けて伸ばすという方法は、他のバイクでもよく見られます。特にアメリカンをチョッパーにする時などは顕著です。問題なのは、かりそめにもオフロードバイクで、たまにはジャンプを飛んだりもしますので、継いだところが折れたりしないか、という不安はありました。しかし、キャップのネジ部は15mmほどあって結構深い事、アッパーブラケットからそれほど離れた所に継ぎ目がくる訳ではない事から、大丈夫だと判断しました。ところで、自分はこの延長ジョイントは、XRのインナーチューブの系にあったパイプを切って、ネジ切って作るもんだと思ってたのですが、そんなぴったりのパイプなんかないので、ステンレスのブロックを削り出して作るとの事。鉄だと錆びるしユニクロメッキしたら良い値段になる、アルミは弱いのとアルマイト加工したらやっぱり良い値段。そこでステンレスなのだそうです。しかも、ざっくりとはあっても中空加工になるとか。期せずして、たにしさん初ワンオフパーツの発注となりました。

ステンレスブロックから削り出された足長ジョイント
まるで純正オプションの様な出来映えです!

ジョイントの中は、ノーマルのエンドキャップと同じ容量で
中抜きされています

ノーマルのエンドキャップを
40mm伸ばした形になっています
■取り付け
取り付けは自分では出来ないのでお店にお任せしました。取り付け工賃そのものは、サスのOHではないのでそれほど高くありません。リアサスのコの字は、ノーマルの短いのと交換するだけですが、問題はフロントフォーク。パーツの交換自体は、ノーマルのエンドキャップを足長ジョイントに交換するだけですが、伸びた部分がアッパーブラケットのクランプの部分に来る様な感じになります。つまり、継いだ部分は完全にクランプからはみ出ている事になります。しかし、芦品がジョイントのネジ部分は約15mmもあって結構深く、しかも継ぎ目はクランプから5mmほど下な事。またロアークランンプでもしっかり保持しているので、まずまず折れる事はないと思います。
現状においては、フロントフォークの突き出しは純正と同じ3mmにしていますが、場合によっては10mmくらい突き出しても大丈夫そうです。
■乗り味
さっそく跨がってみたのですが、一応40mmアップという事ですが、体感的にはXR250と変わらない車高になった気がします。ちなみに、カタログスペックでシート高と最低地上高は、XR250が875mm/285mm、XR230は805mm/245mmです。跨がってみると、今までは足の裏がべったり着いた上に、膝が少し曲がる様な感じで、目線もいざってバイクに乗ってる様な感じだったのですが、今度は足裏は着きますが膝は伸びた感じで、ようやくオフロードバイク乗ってる様な感じになりました。目線も結構遠くになって見やすいです。
乗った感じがXR250と変わらないのなら、いっそXR250でも良かったんじゃない?という意見もあるのですが、そこは敢えてXR230を選ぶ理由があります。まず、車両重量ですがXR250は133kgに対してXR230は122kg。かれこれ7kgほど軽くしましたが、もともと10kgも重さが違うのです。また車格も全長でXR230は10cmほど短くてコンパクトです。また舵取りの角度もXR250よりはXR230の方が遥かに大きく旋回半径が小さいのです。
さて、コースで走ってみたのですが、40mm車高がアップしたにも関わらず、違和感なく乗る事が出来ました。結構滑り易い路面で、おっとっととなる事もあったのですが、足が届かないなんて事もなく、足付き性の良さは犠牲になっていませんでした。
ジャンプも何度か飛んでみて、フロントフォークの継ぎ目に異常が出ないか試してみましたが、XR230で飛べる程度のジャンプなら問題なさそうです。もっとも、継ぎ目以上にサスの性能がプアーで、ちょっと飛ぶと着地で底突きしてしまうので、このバイクは基本飛ばないと決めました。であれば、なお問題でないと思います。
コメント
コメント一覧
フロントフォークを伸ばす話はMACさんから聞いていたのですが、どんな部品かまったく想像がつかなかったのですが、こんな部品だったんですね。カッコいい!
エンジンもいい感じで回ると聞いたので、ぜひ、今度、試乗させていただきたく。
まず、物として実にキレイなんよ!
これだけで十分商品化出来るんと違うかなー。
リアのコの字とセットで3万やったら買いだと思う。
なんたって、ステンレス削り出しやしね!!
エンジンはトレール車としては、最強クラスだよ。
さすがに通常の3倍は無理やけどww
とにかく、乗り易いんだわさ。
今度乗ってみてちょ〜〜。
ただし、クラッチは焼くなよ〜〜〜www