先日の谷田部の練習会の時、自分の身体も絶不調だったのもさる事ながら、CRF250R“モルゲンシュテルン号”の方もイマイチで、全然頑張って走れる様な感じではありませんでした。全体的に重苦しく、何となく固い感じだったのですが、具体的には、アクセルとクラッチレバーが重い(ワイヤーがダメになってるっぽい)、前後ホイールのベアリングの打ち替え、あとステムとリンク周りのグリスアップ(リンクは半年、ステムは1年やってない)、ここらをやらんといかんなー、という感じでした。
■クラッチワイヤーの交換
普通、アクセルグリップやクラッチレバーの動きが渋くなったら、ワイヤーに注油して動きを滑らかにするもんだと思います。自分も一応はワイヤーオイルとかオイルを注入する器具を持っているのですが、前にやろうとして全然上手くいかなくて、以来やらず終いのままでした。それでも2年おきに乗り換えていたので、あまり不都合を感じなかったのですが、2年以上モトクロッサーを乗るのなら、この辺りは要交換の様です。さて、アクセルワイヤーは取り回しがややこしくて自分では大変ですが、クラッチワイヤーの方は自分でも出来る、という事を聞いて、さっそくワイヤーを取り寄せて交換しました。
手順としては、まず、クラッチレバー側のタイコをレバーから外すのですが、その際にレバーブラケットはハンドルから外して作業します。自分はズボラかましてハンドルにつけたまま作業したのですが、アジャスターナットを外す時に最後の方でナットのネジ山の部分を割ってしまいました。ブラケットを外して作業すれば、こういう事故は防げると思います。
次に右側のシュラウドを外し、タンクも浮かせる様にします。そうする事で、クラッチワイヤーの取り回しがどうなってるか確かめれます。そしてクラッチワイヤーの終端部分の部品を外し、終端部のタイコを外します。
今度は、新しいワイヤーを入れて行きます。古いワイヤーを先に抜いてからでも良いと思うのですが、ワイヤーの取り回しが判らん様になっても困るので、先に新しいワイヤーを入れた方が良いとの事。入れ方は、レバー側の端っこの方をエンジンの方から入れて行き、先端がフレームのステアリングの所まできたら、古いワイヤーを抜いて入れ替える、という要領。作業そのものは難しくありません。
入れ替えが済んだら、アジャスターナットを組んで(レバーブラケットはナットを入れるまではハンドルに付けない事w)元通りにするだけです。組む時に、アジャスターナットはギリまでねじ込んで、あとで遊びを調整する様にしました。
ズボラ噛ました結果、パーツ壊して作業止めましたww
アジャスターナット535円w
下の方から新しいワイヤーを差し込んでいきます
取り回しが判ってる人は、古いワイヤーを抜いてからでもOK
矢印の所はキツいので、新しいワイヤーがココまで来たら
古いワイヤーを抜いてしまいます
■ステムのグリスアップ
思った以上にクラッチワイヤーの交換が簡単に出来たので(ただし、アジャスターナット割ったので、レバー取り付けは後日)、他の部分を点検。動きが渋いといえば、ステムの動きが随分渋く、車体を軽く倒しても、パターンとハンドルが倒れて来ず、途中で止まる感じ。整備簿を見てみたら、前回グリスアップしたのが1年前だったのが判りました。こりゃやらなさ過ぎです(半年に一度はやらないと)そこで時間があったのでステムのグリスアップをやりました。手順はいつも通りなんですが、ステムナットを緩める時に、キルスイッチがフレームとトップブリッジの間に挟まってるのに気が付かず、そのまま力を込めてしまいキルスイッチを一部欠けさせてしまいました。
気を取り直して全バラにしてみたのですが、開けて驚いたのは、思ったほどグリスは劣化してなかったという事です。有り体に申せば、全然汚れてない。しかし動きが渋いというのは、ベアリングの中のグリスは劣化している可能性が大ですし、場合によっては捩じ込んだグリスが出てしまっているのかもしれません。何にせよ1年もグリスアップしてないのですから、やった方が良いに違いない訳です。
やってみた結果は、やって良かった!でした。動きが全然滑らか。1年放っておくと、こうも違うのかーと感じました。まぁ、普段使っているとあまり気が付かないもんですが、だからこそ定期的にきっちりグリスアップした方が良いですね。リンク周りもやりたかったのですが、時間が無くなったので次回回しです。
■アクセルグリップにグリスは塗るか?
ところで、自分はこれまでアクセルグリップの中にグリスを塗るという事はしてきませんでした。理由は、新車時にグリスが塗られてなかったから、そういうもんだと思ってた事。あと、何だかんだで砂だの埃だのが入るところなので、グリスでジャリジャリになりそうな気がしてたからです。しかし、エンデューロでアーマーハンドガードを付けてる人は、グリップエンドがオープンタイプで嫌でも異物が入り込むので、グリス塗ってるという人が結構います。むろん、グリスだけだと固いので、CRCやシリコンなどをスプレーして柔らかくするそうです。
物は試しで自分もやってみたのですが、これがビックリ!驚くほどの滑らかな動きで、うっかりガバ開けしたら暴走しちゃうんじゃないか?と思えるほどです。もっとも、先に述べた様に砂とか埃は呼んでしまうでしょうから、マメに掃除してやる必要はある様です。ちなみに、店に持ち込んだ時のグリスの塗り方は塗り過ぎw もっとうっすら塗るのが良いそうです。
もっとも、アクセルワイヤーも2年ほどでダメになってしまう様で、そうなるといくらグリップが滑らかに動いても、組んだ時は動きが渋いままです。結局、ワイヤーを替えて貰い、いい感じにアクセルを開閉できる様になりました。
■エンジン不動のワケ
さて、暖気したあとエンジンがストールして、そのあとエンジンがまったく掛からなくなった原因ですが、極めて凡ミスな「プラグキャップの挿し忘れ」が原因でした。そう言われてみれば、プラグキャップ挿したかどうか記憶がない。そもそも挿すのが当たり前なので、まさか忘れたと思わなかったのですが、まぁ慌ててたりするとこうした凡ミスがあります。これでは絶対エンジン掛かりません。確かに、これから走るぞーという時に、エンジンがなかなか掛からなかったり、直ぐにエンストしたりしたら、結構慌てるものですが、そういう時こそ落ち着いて作業したいものです。どっちみち、掛からなかったらバイク屋持って行くしかないんですから。
■ホイールのベアリングを打ち替えると?
アクセルワイヤーの交換と一緒に、前後ホイールのベアリングの打ち替えもお願いしました。ずっと乗っててあまり気にならなかったというか、気が付かなかったのですが、知らず知らずのウチにホイールの動きが悪くなっていた様です。よく2年以上乗るならベアリングの打ち替えは必要だよ、と言われますが、確かにその様です。替えて貰うと、やはりホイールの動きが良くなってました。実を言うと、スイングアームも若干ガタが来てるそうで、これはリンクのベアリングが劣化し始めているからとか。こちらもベアリングのニードルだけでなく、ウケの方も打ち替えが必要です。今回は予算の関係で見送りましたが、余裕が出来たら打ち替えたいものです。
ホイールのベアリングを打ち替えた成果をテキメン感じたのは、バイクをトランポに押し上げる時でした。これまでは「よっこらしょ」と思いっきり押し上げてたのが、ツツーとラダーの上を滑る様に上がって行ったのです。要するに、これまではベアリングの動きが重くなって、余計な力が要ったという事でしょう。
■今回の具体的な整備箇所
CRF250Rの整備交換箇所は以下の通り。- エンジンかからず
プラグキャップ外れ→問題無し(※ちょっと黒煙が多い?濃い?) - スロットルワイヤー交換
- FRホイールベアリング交換
- 各部点検
チェーン調整、グリスアップ、ブレーキレバー&クラッチレバーグリスアップ
エンジンオイル、FRスポーク、リンク・スイングアーム(ちょいガタ有)、ステム(ちょいガタ有)
ハンドガード調整
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