ここ2ヵ月ほど、レース出たり他で練習したりと、デコボコランドは久しぶりとなってました。来月に久々に出場するピットクルーカップのため、XR230“パンツァーファウスト号”の慣熟練習の必要があったのですが、この一週間、季節外れな台風27号、28号のお陰でうっとおしい天気。当初予定していた土曜日の午後まで雨が降り続いてくれたお陰で、コースはエライ事になっている予感です。
   とはいえ、エンデューロの練習ですので、地面グチャグチャを嫌がってても仕方ないので、張り切って練習に出向きました。


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本日お集まりのTEAMつぼ焼き隊員の皆さん
揃いも揃って、全員トレール車ですw




■プチ整備情報

   今日は事前練習という事で、XRだけ乗る事にしました。CRFに乗ろうとしたらエアクリーナー付けなければならないし、終わったあと洗わねばならないので、面倒くさいからオミット。近々乗る用事があれば乗ったのですが、来月のレース終わるまではXRがメインになるので、CRF250R“モルゲンシュテルン号”はしばらくお休みです。
   前回乗ったあと、整備してたら雨降り出して、チェーンとかアンダーガードを付けているヒマが無かったので、まずそれらの装備から。実はこの度、ホーザンのチェーンプライヤーを買ったのですが、これが実に使いやすい。今まではただのプライヤーを使っていたのですが、付けにくいし、使っているウチに先っぽが崩れてくるし(今のは二代目)で、やってやれない事ないけどイライラする。そこで専用品を買った訳ですが、専用品だけあって実にストレス無くクリップを付けたり外したり出来ました。1700円くらいで買えるので、これは買っておいて損はありません。
   リコシェのスキッドプレートは、取付ボルトがデフォでは何故かトルクスなので、今回5mmの六角穴付きボタンボルトに替えたのですが、うっかりレンチ穴をなめてしまいました。まぁ、落ちついてやれば大丈夫なのですが、もともと不自然な姿勢で作業しなければなりませんし(自宅でやる時は寝転がってやる事もある)、現地で慌てて作業する場合、あまり神経使う事も出来ません。ここは素直に13mmの六角ボルトを使っておいた方が利口かな、とか思いました。

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ホーザン以外にもチェーンプライヤーは出してますが
このタイプが一番使いやすそうです


■取り敢えず走ってみる

   整備が済んだら、コースイン。取り敢えずコースの状態と、バイクの状態を見るために2速オートマ走法で。確かにコースは全般的に湿ってる感じで、所々グチャってる所もあり、要注意路面です。ところがバイクの方は2速ではあまりにも遅い。まぁ、フロントを10丁のトライアルスプロケに替えているので、超重低速トルク仕様にしてるからなんですが、ストレスが溜まるほど遅い。そこで2周目からは3速に上げてみたのですが、これで丁度いつもの2速オートマ走法チックな速さになりました。
   前回の谷田部での練習で気が付いたのは、低速重視化したXR230は3速オートマでも相当粘って走ってくれる、という事でした。普通だったら1速下げねばらない様な状況でも、そのまま頑張ってくれるのですが、頑張らせ続けるより思い切って1速下げた方が立ち上がりが早い場合がある、というのは、どんなバイクにでも共通の事象です。なので今回はその辺りも注意してシフトチェンジをする様に心掛けました。幸いに、クラッチを全取り替えしたお陰か、以前の様なシフトペダルがガチガチに固くてシフトチェンジ出来ない、なんて事もなくなり、大分言う事を聞くバイクになってきました。

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小休止の間に泥落とし
でもトレール車は余計なもんイッパイ付いてるから
落としにくいんですよねぇ


■トラタイヤの感想

   前回の谷田部では路面のコンディションが良かったため、トライアルタイヤは絶大な威力を発揮したのですが、マディコンディションの場合はどうなるか、今回試してみました。まずタイヤの空気圧は前後とも0.3。モトクロスタイヤだとかなり低くい訳ですが、トライアルタイヤはもっと落として使うらしいので、こんなもんかなと。もっとも、これまで使ってきたエアゲージだと、この辺りのシビアな測定は出来ないので、そろそろ100kPa以下で計るトライアル用のエアゲージに変えてもイイかもしれません。
   走ってみた感じですが、まずドライな路面ではタイヤの空気圧が低いせいか、ちょっとモタモタする様な感じがします。もともと早く走るのを目的としたタイヤではないので仕方ないのでしょうが、モタモタすると感じるなら1速上げてアクセル開けて走れば良い訳です。次に湿ってツルっと行きそうな路面では、これぞ本領発揮で最強というか、卑怯なほどの絶大な威力を発揮します。ともかくグリップ感が半端無いです。
   さてマディですが、真っ直ぐ直進していく分には、以外にズルズル来ないもんだな、と感じました。まぁ、真っ直ぐ直進出来る所ってのは、基本的にそんな滑らない所でもあるのですが。むしろ若干緩やかなアールが付いているところや、ダラダラしたコーナー、登りで嫌でも車速が落ちる所などは、うっかりラインを間違えて泥に突っ込むと、たちどころにタイヤがスリック化してリカバーが大変でした。
   問題はコーナーなどで車体を倒し込んだ時に、うっかりするとズルル〜〜と滑ってしまう事。ちょっとでも傾けると滑る、という印象を持ちました。まぁ、基本的に車体が真っ直ぐな状態で使う事を前提として作られていると思いますし、かつ空気圧もかなり落としているので、平面地でタイヤが斜めった状態では踏ん張りが利かない様です。なので、その点は注意してヤバそうに感じたところでは、極力車体を寝かさない様にして曲がる様にしました。

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絶大な威力を発揮したトライアルタイヤ
道理で、トレール車にトラタイヤ履く人が増えた訳だw


■1速上げて走ってみる

   午後に入るとコースのコンディションはさらに良くなり、ストレートでは3速でも遅い感じ。当然4速に上げて、かつアクセルも開けて、攻める様に走ってみました。XRはCRFと違って、アクセル開けてもワンテンポ遅れて命令が伝わる様な感じですので、早め早めに「開ける意識」を持って操作しないと、加速が始まった時には加速ポイントが終わり〜、という事がままあります。
   ガツンと加速しない代わり、加速Gもあまり無いのが特徴です。そういった意味ではあまり疲れないバイク、という事になるのかもしれません。もっとも、車重は無駄に重いので、それなりに車速が上がっているとブレーキングした時にそれなりに後ろから押される感があります。つまり、加速にせよ減速にせよ、ワンテンポ遅れて動作するという感じなので、それを踏まえた上でアクセル開けていく、ブレーキ当てるという感じです。
   また、トレール車だけあって慣性力は強いので、高いギアで少しエンジンの回転が落ちたとしても、それなりにスルスル走ってくれ、かつ粘りを見せます。練習の後半では、4速(うっかり5速入ってる時もあった)で走る箇所が多くなりましたが、意外によく走るバイクだという感想を持ちました。

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スキッドプレートの隙間にバップルスポンジ入れました
泥の入り込みをかなりシャットアウト


■ジャンプ飛んでみる

   XR230のサスは非常にプアーで、ちょっとしたジャンプでも底突いてしまうので、これまではジャンプの手前でしっかり減速してナメて通過していたのですが、車速が上がってくるにつれ、そんな事も言っておれなくなってきたので、危なくない程度に飛んでみる事にしました。
   最初の内は、斜面に入る手前でアクセルオフにして完全に減速姿勢にしてから、斜面に入ってから軽くアクセルを開けてポンと飛ぶ感じにしていたのですが、それほどそそり立った斜面でなければ、それなりに車速を付けて進入しても危なくない事が判ったので、徐々にモトクロスチックに飛ぶ様にしてみました。そうこうしているウチに、CRFでいつも飛んでる半分くらいの距離ならば、サスが底突きする事なく安全に降りれる事が判ってきました。それ以上、景気よく飛んでしまうと、よほど着地の時に注意しないと、ガツーンと行ってしまう感じです。
   問題は二連ジャンプやフープスで、飛びきれずショートしてしまう場合は、確実に危ないです。前回の谷田部でも、うっかりショートしてハンドルのバーパットが胸に激突する場面がありました。なので、ここはバイクの性能の限界と割り切って、安全かつ素早くナメて通過できる車速を探りました。
   この時注意したのは、フープスをナメて走る時、自分の膝がどうなっているか。何も考えずに進入すると、超濠する時に膝が屈伸してて、身体はバイクの上で上下してるだけでした。そこでこないだのスクールで習った様に、敢えて膝を曲げない様にして進入すると、腰を蝶番の支点にして前後に身体が動く様な感じで、かつ足を踏ん張った時がアクセル開ける時なんだー、という風に感じる事が出来ました。
  
   今回はウッズコースは文字通りエライ事になってたので、本コースのみを走り込みましたが、お陰で大分XR230の特性というか、乗り味が分かってきました。「これならヤレそう」という手応えを感じる様になってきました。そして、ようやくこのバイクに割り振った「プレイバイク」としての役割を果たしてくれそうです。次回練習では、いよいよウッズコースで練習したいと思います。

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今回はCRFはお休み
XR230、なかなか楽しいバイクですw