1月末の練習でまさかの骨折を食らって以来、ずっとバイクに乗ってませんでした。ものの見事に「3ない運動」を励行しまくった訳ですが、バイクを辞めた訳ではありません。むしろ復帰するのを指折り数えた、というのが実相でして、これを機会にミリタリーやアウトドアに回帰しようなど、これっぽっちも考えてませんでしたよ。……とは言え、2ヵ月もバイク乗らない生活が続くと、それが当たり前になってしまって、「バイクの乗り方忘れたんちゃう?」みたいなところもありました。その様な訳で、取り敢えず乗ってみん事には分からん、という状態でありました。
   その様な訳で、まずはデコボコランドで軽く乗ってみよう〜、という事になっていたのですが、選りに選って爆弾低気圧襲来で気が削がれてしまい、バイクに乗らない日々延長。ようやく訪れたバイク乗る機会が、今回初めて訪れたモトスポーツランドしどきだった訳です。


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モトスポーツランドしどきの入口の案内板
山の中のコースである事が見て取れます
昔はさらに山の上にエンデューロコースもあったみたいです




■遠路はるばる常磐道を2時間

   「しどき」は自分がこの趣味始めた頃から名前だけは聞いていたのですが、これまで行った事は一度もありませんでした。実を言うと、今回行く事になって場所を調べるまで、しどきがどこにあるのさえも知りませんでした(爆)。調べてみると、常磐道を北に遡る事約200km。緯度的には白河エンジョイスポーツランドと同じくらいである事が判りました。自分の感覚ではエライ遠い所です。
   集合時間と場所は、常磐道いわき中央ICそばのファミマに0830時という事でしたので、遅れるよりは早めに着いた方が良いと考え、朝0430時起床、0500時に出発しました。事前に話しには聞いていたのですが、確かに常磐道は渋滞しません。なのでズビズバと機嫌良く飛ばし、なんと0730時に集合場所に着いてしまいました。ちょっと早い事着きすぎてしまいました。仕方ないのでトランポの運転席で仮眠してましたが、こんな事ならもう30分でも長めにウチで寝てれば良かったです。
   窓を閉め切ってると暑くなる陽気の中、開けた窓の外から聞こえてくる福島弁の会話を聞きながら、うつらうつらしてるウチに時間が着たみたいで、ゆうじろう夫妻と合流。買い物済ませてしどきを目指しましたが、実はしどきはカーナビに登録しようと住所入れたら、一発で出て来て道順も意外に難しくなく、カーナビの言うとおりに行けば着いちゃう感じでした。しかも道中の道路は全線舗装されてるので、対向車さえ来ない限り、困った事になりません。

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本日参加のTEAMつぼ焼きご一行
一番遠い人は3時間くらい掛かったみたいです
自分は2時間ちょっとでした


■しどきの印象

   モトスポーツランドしどきに着いて、パドックから本コースを眺めた最初の印象は、「スタートからいきなり坂登るんかー」というものでした。山の中のコースなので、基本的に登ったり下ったりなのですが、それにしてもコース幅が広い。地面は土でなくほぼ砂です。見るからにアクセルアケアケで乗るコースなんだと感じました。モトクロスのコースよりも、ラリーっぽいイメージを受けました。
   受け付けを済ませ、遅れてきたまくす殿やゆるゆる殿親子と合流したあと、まずはミニコースに行ってみました。ミニコースとは言う物の、行ってみると結構ジャンプセクションが作ってあったりして楽しめそうです。取り敢えず、ゆっくり走るつもりでコースインしました。走ってみて直ぐに感じたのは、このコースは初心者の人がゆっくり走っても、上級者の人がテクニカルに走っても、どちらも楽しめるコースなんだな、という事でした。ジャンプの先が直ぐコーナーだったりするので、タダ単に飛べりゃ良いという所でないのが面白いな、と思いました。
   もっとも、今回自分は2ヵ月振りという事で、バイクの乗り方も半分くらい忘れてそうですし、その前に骨折箇所や手首や肩といった調子の悪い所も抱えているので、基本的にジャンプ禁止の方向で走ってました。慣れてきた頃にちょっと攻め気味に走ってみたのですが、案の定、右の手首や腕、肩が痛くなり始めて、無理出来んなー、という感じでした。なので、あまり無理しない程度にゆっくり、1時間ほどミニコースを走り続けました。
   昼前に本コースも走っておくべー、という事で、ゆうじろう殿の先導でコースイン。取り敢えずどんな感じかよく分からんので、いつもお馴染みの2速オートマ走法でw まずはスタートいきなりの坂が上がれるか心配でしたが、サンドでフラフラしながらもアクセル開けまくりで登頂。登ったら下って、コーナー曲がったらまた降りて、そんでまた上がって、みたいなのを繰り返す様なコースでした。下りは結構キツめかつ長いのもありますが、地面が砂なせいかあまり怖い思いも感じませんでした。
   2周ほど2速で走った後、今度は3速に上げて走ってみましたが、坂は難なく登る事ができました。下りも3速で降りた方がススーと降りれる感じです。まぁ、一般に2速よりも3速の方が加減速Gが少ないので楽に乗れる感じでした。走って感じたのは、本コースもミニコースと同様に、初心者は初心者なりに、上級者は上級者なりに楽しんで走れる、という事でした。またコース幅がとても広いので、上級者はどこからでも初心者を抜く事が出来、初心者は上級者に気兼ねする事なく自分の走りの専念できる、という感じでした。

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タニー隊長、2ヵ月ぶりの復帰
ちょっと腹回りが太いぞ〜

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ミニコースに掲げられた案内板
ビギナーへの愛情溢れる内容です



■KTM試乗会

   復帰一発目の練習をわざわざ遠いしどきでやる事になったのは、実はKTMの試乗会が催される事になっていたからでした。これまで自分はCRF一本槍でしたので、たまには外車にも乗ってみるかー、という事です。
   まずは4stのモトクロッサーであるKTM250SX-Fに乗ってみました。KTMのモトクロッサーはなんとセル付きです。端からキックアームが付いてませんでしたw ブルルンとエンジンを掛けてコースイン。走り出して直ぐに感じたのは、「軽い!」という事と「ピックアップが良い!」という事でした。CRFはモトクロッサーとしてはエンジンがマイルドで、アクセル開けてもドドっと来る感じではないのですが(だからエンデューロでも使える)、250SX-Fはアクセル開けるとビビッと前に出る感じです。なかなか乗ってて楽しい感じでした。
   「そんじゃ、今度は350の方にも乗って下さいよー」という事で、KTM350SX-Fにも乗ったのですが、こちらはトルクモリモリでちょっとアクセル開けただけで、ドドドーっと前に出るという感じで、一発で「こりゃ扱いきれん〜」という風になりました。それでも気張って3周走ろうとしたのですが、2周で疲れてギブアップ。CFR450Rにも乗った事あるのですが、ここまでは強烈ではなかったので、ちょっとショックを受けました。ショックを受けただけでなく、それまであまり疲れてなかったのが、強烈な加減速Gで身体を揺さぶられたのか、一気に疲れが出て来てしまいました。
   その後、ゆうじろう殿のファンティックにも乗らせて貰いました。エンデュランサーという事で、もっとマイルドなエンジンかと思ってたのですが、これが結構グイグイ行く感じで、CRFとあまり変わりない感じ。大きな違いは旋回性が非常に良くて、コーナーリングの姿勢を取っていれば勝手に曲がっていってくれる感じでした。しかし、サスは柔らかめらしくて、何の気無しにフープスに進入したら、とっ散らかってしまってビビリました。
   最後にmiho選手のXR100も借りてみました。さすがに小さいバイクなので、3速全開にしても坂の頂上に登る直前は息をつく感じですし、大きなコースを走るには明かにパワー不足なのですが、それでも楽しんで走れてしまうところに、しどきのコースとしての良さがあると感じました。

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SX-Fのほかに250EXCも来てました
1台10〜15分程度でしたが、5台もあって、ほぼ乗り放題w


■気になる怪我の方は

   この後、終了時間までミニコース走ったり本コースを走りまくった訳ですが、ジャンプ飛んだりその他無茶をしなかった事もあって、折れた右手の患部や、調子悪い手首とか肩が痛む、という事はありませんでした。折れた箇所に関する限り、ほぼ治ったと言って差し支えないと思います。むしろ痛かったのは、バイクをトランポに積んだあと、トランポのハッチバックドアを閉める時に、うっかり右手の右縁でドアを押してしまい、折れた中手骨の段違いに着いた部分が小指の中手骨の神経に当たって、飛び上がるほど痛かった事くらいです。バイクに乗る上では問題ありませんでした。
   また、バイクに乗ってて感じたのは、全然息苦しさを感じないという事。つまり、水泳の効果が絶大過ぎるほど発揮されてて、心肺機能それ自体は恐ろしく強化されてるっぽい感じでした。むしろ、2ヵ月バイクに乗ってなかったので、バイク乗るのに必要な筋力が落ちてて、そっちの方で疲れた感じです。しかし、それにしたって疲れない様に乗れば(つまりトロくさくという意味ですがw)それほど疲れない訳で、今回の練習ではもっぱらそういう乗り方に徹しました。
   練習が終わった後は、そそくさと常磐道を南下して帰宅したのですが、問題は翌日。両肩とも大筋肉痛で肩甲骨から上は湿布貼りまくり。身体は澱が溜まったみたいに疲れまくって、一日中寝まくり。結局、月曜日の朝まで、断続的に27時間も寝続ける状態でした。まぁ、いくら水泳やってようが、バイクで使う筋肉はまったく鍛えられない訳で、相当堪えたようです。今しばらくはこんな状態が続きそうです。

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本コースのフープスをピョコタンと走るワタクシ
ほぼ一日、身体の慣らし運転でしたw

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長い下り坂の次は上り坂
まるで空に向かって走ってるみたいでした


■改めてしどきの印象

   さて、今回初めてモトスポーツランドしどきで練習したのですが、率直な感想として、とても良いコースだと感じました。大抵初めて行ったコースというのは、難しかったり怖かったりで、楽しめない事が多いのですが、しどきはミニコースも本コースもどちらも大いに楽しめました。
   本コースはぱっと見た目、凄く広くて坂も急で怖く感じますが、実際に走ってみると、地面は砂なので仮に坂の上から転がり落ちても、砂利や岩とは違ってそんな大ケガする風には見ません。下りも急は急ですが、しっかり減速姿勢を取って、身体固めるところを固めて降りれば、そんなに危ない感じではありませんでした。つまり、初心者でもそれなりのパワーのあるバイクに乗ってれば、十分楽しめます。(XR100でも走れましたし)
   今回、本コースは一箇所以外は飛ばない様に走ったのですが、その理由は右手が心配だった事よりも、飛んだ先でどうなるか分からなかったので遠慮していたからでした。というのは、飛ぶ箇所の大半が、長い上り坂の頂上から下り坂の向こう斜面に降りる、といった感じで、ちょっと怖いなーと思ったからでした。実際には、そんなに怖くないかもしれませんし、上手な人達はバンバン飛んでましたので、それほど危険はないと思うのですが、なんとなく砂丘の頂上から落ちるイメージがありました。次回行った時は、遠慮せず飛んでみようと思います。恐らく、お星様になる事はないでしょうw
   コース以外の所見としては、レンタルのバイクやウェアが充実してたり、空調の効いた部屋があったり、観戦できるテラスがあったりと、設備はこれまで行ったコースの中でもっとも贅沢な設備がありました。それこそ全日本MX選手権とかやれちゃうくらいの設備なのですが、そういうのはやってないそうです。恐らく、モトクロスの敷居を低く間口を広く、初心者にも優しいコース作りを目指されてるんだと思います。それは、案内板などからも伺えました。
   ウチから往復4時間、高速料金と燃料代を考えると、結構な出費ではあるのですが、また行きたいと思う魅力満載のコースでした。(ベタぼめですが、1円も貰ってませんからねw念のためw)

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天気もよく、全線ドライだったせいもあってか
来た時よりもキレイになった感じでしたw


しどきコース案内
こんな感じで、とても走りやすかったです