炊飯器ケーキは、2008年秋に左膝の内側靱帯を伸ばして2ヵ月ほどバイク乗れなかった時に、暇つぶし企画で作ったハードタック、テーブルパンに続く第三弾として取り組んだものです。ハードタックは堅くて食えん、パンは粉を捏ねるのが大変、という事で、もっと手軽に出来るものはないかなー、と考えていたところ、実家から送られてきた食料品の中に、ホットケーキミックスとバターが大量にあるのを思い出し、あれこれネットで調べたところ、この炊飯器ケーキに辿り着いたのでした。
   取り敢えず、半信半疑でやってみたところ、意外に美味く出来てしまい、さらに独自で改良を加えて他の人にも食べて貰ったところ、なかなかの好評で2008〜2009年の間にはかなりの数を作りました。さすがに最近は飽きてしまって、時々しか作りませんが、今でも美味しいなと思います。
《用意する物》
 ホットケーキミックス 200g
 砂糖 100g
 ラム酒 30g
 卵L寸 3つ
 バター 100g



   まず、計量カップに砂糖を100g入れ、そこにラム酒を30g注ぎます。ラム酒は茶色のやつで良いです。製菓用のラムダークでも酒飲み用のでも構いません。ラム酒を入れるのは、香り付けとケーキを膨らますためです。ラム酒を切らしてた事があって、日本酒を入れた事がありましたが、膨らみはしたものの酒の匂いがまったく無くなってました。また酒を入れないと、ただの厚焼きホットケーキになってしまいます。

20130302_121837
砂糖100gにラム酒30gを入れます
キッチンスケールがあると便利です


   砂糖とラム酒をかき混ぜて馴染ましたら、卵を3つ入れます。卵の黄身についてる白っぽい、いわゆる「目」もそのまま入れて構いません。入れたら良くかき混ぜます。開発当初は、卵2個に牛乳を100mlほど入れてましたが、かなり白っぽいアッサリした仕上がりになってしまい、ちょっと濃厚さが足りなかったので卵3つになりました。

20130302_122111
砂糖とラム酒の溶液に卵3つを落として混ぜます
この種の計量カップが作業し易いです


   今度はホットケーキミックス200gに溶いた砂糖とラムと卵の溶液を入れてかき混ぜます。この時、始めはゆっくり大きく粉と液が馴染む様にかき混ぜ、馴染んできたら細かく早くかき混ぜる様にします。こうする事で粉の飛び散りを防ぎ、ダマにならない様にします。

20130302_122308
ホットケーキミックス200gに注ぎます
粉が飛び散らない様に注意してかき混ぜます



   粉を溶かしたら、バター100gを電子レンジなどで温めて溶かしバターにします。バターを入れる事でケーキにしっとり感を出します。贅沢な感じにしたい場合は、150gくらいにしても構わないと思います。バターが溶けたら、溶いた粉に入れて混ぜるのですが、この時も最初はゆっくり大きく、バターが馴染んできたら、細かく早くかき混ぜます。液に光沢が出るまで、十分にかき混ぜて下さい。

20130302_122921
バター100gは結構な量ですが
仕上がりは意外にアッサリした感じになります


   十分混ざったら、炊飯器に液を投入します。炊飯器は5合炊きです。3合炊きで作った事がないので判りませんが、その場合は量を加減して下さい。炊飯器に入れたら、普通に米を炊く時の炊飯スイッチを入れて下さい。そして炊きあがったら一旦スイッチを切り、間髪入れずもう一度炊飯スイッチを入れて下さい。つまり、2度炊きます。

20130302_131735
写真は炊飯1回目が終わったところ
表面もまだ半生で、中はまだ液状が残ってます


   2回目の炊飯が終わったら、スイッチを切り、まな板の上などに炊飯器ケーキを出して粗熱を取って下さい。冷めたらラップに来るんで冷蔵庫に入れます。長期保存したい場合は、小分けに切り分けラップにくるんで冷凍庫に入れます。凍ったままでもあまり堅くならず、美味しく食べられます。

20130302_140046
2回目の炊飯が終わったところ。余計な水分が飛んでいます
炊飯時間は1回目よりも短いです


   ケーキというよりは、シフォンと蒸しケーキの中間くらいの出来映えです。一番美味しいのは、出来たてのほかほかのをアイスクリームと食べたりする事です。冷めてても全然美味しいのですが、ブラックコーヒーなどと一緒に食べるとイイ感じです。
   この作例では、何も入れないプレーンなケーキですが、ココアや抹茶パウダーを入れて、チョコケーキや抹茶ケーキにする事も出来ます。ラムレーズンも入れた事がありますが、炊きあがる前にレーズンが沈殿してしまい、表面にレーズンが展開する様な感じで仕上がります。

20130302_140121
出来上がった炊飯器ケーキ
思った以上に美味しいので、皆さん挑戦してみて下さいw