燃料缶が10リットルの時は、トランポを運転してて倒れたり横を向いたりする事はなかったのですが、背の高い20リットルに換えた時にその心配が出て来ました。一応、倒れ無い様に、燃料缶の取っ手の部分にストラップを付けはしたのですが、それでも横Gが掛かると缶が横を向きますし、燃料缶が空の時は床から浮いて、他の場所にぶつかったりします。
   また、エアポンプやジョウロは、一応タイヤハウスの上に置く事にしているのですが、これも運転中にガラゴロと転がってしまいます。
   そこで、燃料缶やその他装備品が転がりにくい様に、荷室の左側のタイヤハウス周りに板で仕切りを作る事にしました。


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製作から早5年、今でも使ってます




■設計

   まず考えたのが、この仕切りは取り外し自在にしておきたい、という事でした。荷室に固定してしまえば確実なのでしょうが、後日配置等を変える時に取り外しが出来ないと困るからです。そこで、荷室に打ち付けない形で、前後左右に動かない仕切りの構造を考えねばなりませんでした。
   そこで、この仕切りに底板を付けて、その上に燃料缶を置く事で重しの代わりにする事にしました。燃料缶は鉄製ですので、空でもそれなりの重さがありますし、燃料が入った状態ならなおさらです。問題は前後にずれるのをどうするかでしたが、タイヤハウスの前後に板の仕切りを付けて、タイヤハウスが仕切りに当たって前後にずれない様にする事にしました。
   仕切りの高さは、荷室の左側にバイクを固定した時、仕切りの壁がステップに当たらない高さにする必要があります。フルサイズのモトクロッサーやトレール車なら40cmくらいの高さでも大丈夫ですが、ミニモトクラスになると30cmくらいにしておく必要があります。
   ある程度、構想を練ったあと、平井の島忠ホームズに行って材料選び。材料は木材にするつもりでしたが、ポイントは寸法。丁度エゾ松材の厚み12mmのが、910mmと1820mmの2種類で、横幅が30mmと24mmのがありました。そこで30mm幅の物を仕切りの壁に、5リットル缶の幅と同じ24mmの物を底板にする事にしました。

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イメージを膨らますために、3〜4枚設計図を描きました
最終的には、ホームセンターに売ってる材料をみて
材料の切り出す寸法まで決めます


■寸法間違い

   まず、仕切りの壁に使う300×1820の板を、1300mmと24mm2枚に切って貰います。また底板になる240×910の板は580mmに切って貰いました。ホームズでは、工作室で1カット30円でキレイに切ってくれるので、いつも活用してます。一応、トランポの床張りした時にジグソー買いましたが、単純なカットなら予め店でやって貰った方が仕上がりがキレイです。
   カットされた材料を仮組してみたのですが、さっそく採寸間違いがあった事に気が付きました。仕切りの壁の長さが、タイヤハウスの先端から荷室の後端まで130mmだと思っていたのですが、実際に組んでみると70mmばかり短かった様です。しかし、決定的な失敗ではないので、そのままで行く事にしました。
   足りないと感じた時に、もっと短めにして、燃料缶を持ち上げず取り出せる様にもしようかと思ったのですが、それだと燃料缶の横腹半分くらいしか壁が来ず、横Gが掛かった時に缶がずれてしまうかもしれないので、止めにしておきました。まぁ、短かった分は“余裕”を持たせた事にしておきました。
   底板の方も採寸間違いをしていて、58mmでは15mmほど長い事が分かりました。まぁ、壁の方は予定より短くなってしまったので、どのみち切るほかありません。底板は荷室の壁の形に合わせて整形するので、処理は後回しとしました。

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取り敢えず仮組
若干の間違いがあったりしますが
そこは現物合わせで良い感じにやってしまいます


■製作

   仮組で現物合わせが出来たら、いよいよ製作です。作り方は、棚を作った時と同じやり方です。電動ドリルで4×30mmのドリルねじを打ち込んでいきます。久しぶりにやったせいか、いきなり高トルクで打ち込んでしまい、板の端っこを割ったり、穴を開ける位置を間違えたりしましたが、やってるウチに勘を取り戻しました。
   難しいのは燃料缶を置く底板で、これは荷室の壁の形に合わせて切っていかねばなりません。まぁ、完全にピッタリという訳にはいきませんが、ガタつかない程度に現物を採寸しながら板を切りました。日頃あまり用事がありませんが、トランポの床張りをする時に買ったジグソーや電動ドリルなどの工作機械が良い感じに活躍しました。大して高くなかったので、買っておいて正解です。
   取り敢えず、設計図通りに作ったのですが、タイヤハウスを挟む仕切り板の前は、横壁にネジ止めしてあるだけなので、ちょっと強度的に弱いかな、と感じました。そこで、後ろの仕切り板と細い板で連結する事にしました。また、燃料缶を置いてみると、タイヤハウスの方が若干浮いてガタガタする事が分かったので、滑り止めシートを下に敷いてガタガタいわない様にしました。

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電動ドリルでネジの打ち込み
ドリルねじを使うと、ねじ穴開ける手間が省けます

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燃料缶を置く部分の底板
車体の形に合わせて切り出しました

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良い感じに組み上げて完成
燃料缶の部分の壁板は尖ってると痛いので丸くカット
タイヤハウス部分の仕切り板の上の棒は、補強用に追加しました



■仕上がり

   製作費は概ね6000円くらい、作業時間は大体3時間くらいでした。電動工具があれば仕事が早いもんです。使ってるのが木だけに、若干隙間が出来たりもしましたが、概ね良い感じに出来ました。
   早速使ってみたのですが、これがなかなかどうして、良く出来ていました。燃料缶置き場よりも、タイヤハウス部分の雑品置き場が良い感じで、これまでガラゴロ転がっていたエアポンプやジョウロが、ピタッと収まっています。その他にも油拭きに使うキッチンペーパーや雑巾など、とかくよく散らばっていた装備が、この仕切り(というより棚)に収まってバラけません。
   これらの細々した装備がきっちりまとまったので、何かしトランポの中も整頓が行き届いた感じになりました。今のところ、バイクを2台積む予定はないのですが、この状態だとサッと積み卸しが出来そうです。

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横壁が出来たので、20リットル缶が横向きになる心配がありません
また、5リットル缶もしっかり収まる上に
床を掃く箒の位置も決まりましたw

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エアポンプ、ジョウロなどは、これまでもタイヤハウスの上でしたが
棚が出来た事で散らばる事がなくなりました

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荷室の左側がスキッとしました
とても良い感じですw


■2台積みのために加工

   昔はバイクを2台積んでましたので、XR230を引き取る際も余裕で積んで帰れると思っていたのですが、なんと左のステップやサイドスタンドが仕切りに干渉して真っ直ぐ積めない事が判りました。そこで当たる部分をジグソーで切り落としました。ほぼタイヤハウスと面イチになってしまい、仕切りとしてはあまり用を為さなくなりましたが、もともと燃料缶が暴れない様にする為のものですし、バイクが常時乗っているなら、荷物もあまり暴れないだろう、という事で良しとしました。(2013年8月5日追記)

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こんな感じでステップが当たってしまい、バイクが真っ直ぐ積めません
フルサイズのモトクロッサーなら大丈夫なのですが
背の低いトレール車ではダメでした

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そこで、シフトペダルからサイドスタンドまでの間を
ばっさりジグソーで切り落としました

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サイドスタンドの部分は
もう少し仕切りを残して置いても良かったかも

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ともあれ、真っ直ぐバイクを積める様になったので
結果オーライですw


■荷室面積増加のための加工

   前回の加工から5年経ちました。ともあれ使い続けてきてるのですが、問題は車中泊の時。二人で寝ると、結構手狭で、特にこの仕切り板が邪魔。寝る時は外した方が良いのでしょうが、それも面倒くさい話しです。そこで、仕切り板の底の板を切り詰める事にしました。
   というのも、底板は別にこのサイズにする必要があった訳でなく、ホームセンターに売ってた板がたまたまそのサイズだっただけで、手間をかけるならタイヤハウスに仕切り板が沿う様にしても良かったのです。しかし、そうしなかったせいで、タイヤハウスと仕切り板の間に、砂は溜まるわ、物は落ちるわ、しかも落ちた物が仕切り板とタイヤハウスの間を広げて、余計荷室の床が狭くなるわで、あまり良い事がないので、思い切って作業しました。
   仕切り板を一旦バラバラにして、線引いて、ジグソーでバリバリ切って、組み直して終わり。底板を切り詰めるだけなく、XR230のアンダーガードやステップやスイングアームが干渉する部分も削りました。お陰で、バイクを固定する位置が、左に5センチほどずれて、荷物積むスペースが広がりました。寝る時も多少はマシでしょう。(2018年9月24日追記)

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加工前の状態
仕切り板とタイヤハウスの間が空いてる
また、タイヤハウス部分の仕切り板に
XR230が干渉した跡がある

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加工後
タイヤハウスに仕切り板がぴったりくっついてる
それでいて、5リットルの燃料缶もちゃんと入ってる

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これは想定外だったけど
XR230の停める位置が左にズレて
CRF450RXとの間隔が空いたのは嬉しい