XR250の時から、ハードなエンデューロレースに出る時には、ZETAのアーマーハンドガードを取り付けていたのですが、問題は転倒した時にハンドガードが明後日の方向を向いてしまう事でした。そうならない様にガチガチに締め込むべきなのでしょうが、どんなにボルトを締めても転倒時の衝撃には敵わない様で、明後日の方向を向いてしまう。ボルトを締め込んでいると元に位置に戻す事が出来ない場合が多く、明後日の方向を向いたハンドガードがケーブル類に干渉して走行不可になる事もあり、結果、腕の力で元に戻せるように、ボルトを若干緩めておくという邪道なやり方で対応していました。
XR250に施したアーマーハンドガード
ハンドルへの固定は
付属のマウンティングキットを使っています
ハンドガードが転倒時に明後日の方向に向いてしまう原因は、アーマーハンドガードの固定方法が、付属のリプレースメント・マウンティングキットよるものだからです。これはハンドガードの内側の先端をハンドル自体に固定する為の器具ですが、正面から来る衝撃には耐えれても、転倒の時の様に下から衝撃が来た場合は、ハンドルを軸にリプレースメント・マウンティングキットが回転してしまうので、それで明後日の方向にハンドガードが向いてしまう訳です。防止方法としては、ボルトを固く締める以外に無いのですが、それでも転倒の衝撃には耐えられないのは、先に述べた通りです。
他社のハンドガードには、内側の先端をハンドルクランプに直結するタイプの物がありましたが、そうなるとバーパットを取り付けるのが難しくなる事から安全上、選びませんでした。
転倒して、あさっての方向を向いてしまったハンドガード
こうなるとワイヤー類へ干渉して走行不能に陥る事もあります
また、キツくボルトを締め込んでいると
ピットインして緩めて元通りにする他ありません
そうこうしている内に発売されたのが、このハンドガードマウントです。これはフロントフォークをとめるトップブリッジ側のボルトに、ハンドガードの内側の先端を固定する器具を取り付ける、という物です。構造上、転倒して下からの衝撃が加わっても、ハンドガードが回転する事はありません。もし、ハンドガードが明後日の方向を向くとしたら、その時はハンドルが曲がるか、トップブリッジが壊れるか、あるいはこのハンドガードマウント自体が壊れる時です。
取り付けは至って簡単。もともと付いているアッパー側のボルトを外して、ハンドガードマウントを宛がいがなら付属のボルトでとめるだけ。一旦、ハンドガードなども仮組してから、本締めします。転けるの前提でユルユルにボルトを締める、という訳にはいきませんので、今度はガッチリ固定します。
ハンドガードマウントは、2012年10月のクロスカップED R4で初めて投入しましたが、その効果は素晴らしいものでした。何度も滑る下り坂で転倒しましたが、ハンドガードが明後日の方向を向く事はなく、グリップ、レバーをしっかり保護していました。木に激突する様な事はなかったのですが、そうなっても十分な強度を発揮したと思います。
■非貫通でないグリップエンドの処理の仕方
ところで、このアーマーハンドガードを付けた状態で右に転けると、アーマーハンドガードがアクセルグリップにめり込んでアクセルが回せなくなる、という事がしばしばありました。そこまで行かなくても、動きが渋くなるという事がしょっちゅうで、出来るだけハンドガードのエンドがグリップエンドに干渉しない様に固定するのですが、それでも転けたらアウト、という訳で、アーマーハンドガードの使用頻度は非常に少ない状況でした(無い方がマシとさえ思っていた)
もともと、XR250の時には、貫通タイプのスロットルチューブとグリップを使っていたのですが、CRF250Rでずっと純正のアクセルグリップを使っています。そしてその純正のアクセルグリップは非貫通なので、アーマーハンドガードに付属しているバーエンドアダプターが通る穴だけ開けて使っていました。ところが、何かの拍子に転けるとアーマーハンドガードがグリップエンドにめり込む事が判ったのです。
そこで、グリップエンドの部分を切り取って、スロットルチューブのエンド部分と面イチにしてみたのですが、それでもアーマーハンドガードを締め込むと、アクセルグリップに干渉する事が判りました。そして他の人に聞いてみたところ、スロットルチューブのエンド部分も切り取って、スロットルチューブをハンドルの内側に少し入れる、つまりエンド部分からハンドルの端がちょっと顔を出す様な感じにする、と教えて貰いました。こうすれば、横から衝撃が加わってもアクセルグリップにアーマーハンドガードがめり込んだりする事は無くなる訳です。
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