自分がバイクに再び乗るようになったキッカケは、前のスクーター、HONDA・ジョルノで犬吠埼まで撮影に行った事ですが、その時に感じたのは「スクーターと言えどもツーリングに使える」という事でした。もっとも、その後、「どこでも走れる様に」とオフロードバイクのXR250を買い、極度のテク不足でどこでも走れる訳ではない事を知り、なのにエンデューロレースなんかに出てしまって、ビリの癖に楽しさに目覚めて、でもやるなら本格的に習わなきゃという事でベストテクスクールに通う様になり、何だかんだでモトクロッサーに乗り換えて、ツーリングなんか行ってるヒマがありません状態になっていました。
   競技系のバイクも楽しいのですが、2008年からかれこれ5年、そればっかりやってきましたので、そろそろちょっと毛色の変わった事もしてみたくなりました。とは言え、余計なお金はあまり掛けられませんので、今ある資材を有効活用、という事で原点に立ち返って、通勤&買い物に使っているアドレスV100に野営装備を搭載して、どっか野宿に行ける様にしようと考えたのです。今回はその第1回目。





■バックパッキングは「何を持っていかないかという策略」のことである

   大上段に振りかぶったセリフですが、これは「メイベル男爵のバックパッキング教書(シェリダン・アンダーソン:著、田淵 義雄:著・翻訳)」の初めの方に出てくる言葉です。バックパッキングに限らず、登山でもツーリングでも、とにかく装備を持って行かねばならないレジャーには必要な感性だと思っています。そう思いながら、アレも必要コレも便利と持って行きたがるのが、自分みたいなモノマニアな人の傾向で、結局荷物を重くしてしまって行くのが嫌になるパターンです。今回は、いつぞやの犬吠埼の時の様に、泣いても笑ってもスクーターですから、持てる物や量に必然的に限界がある。また積み方も考えなければならない。というのが本考察のスタートラインでした。
   そこで考えたのは、どの位の期間で、どこでやるのか、という事でした。よくキャンプツーリング本を見ていると、世界一周でも行っちゃうの的な装備のラインナップが書いてあったりしますが、毎日仕事行ってますのでそんなツーリングは無理です。せいぜい1泊くらいが関の山です。かつ、高速道路にも乗れない100ccのスクーターです。行ける所は関東近郊です。それでもかつキャンプするとなると、デカイ一級河川の河川敷の橋の下てな感じになると思います。となると、持って行くべき装備も目星が付いてきます。
   まず、補給はどこでも出来そう、という事です。食糧、水、バイクの燃料、どこでも買えるなら、わざわざウチから持って行く必要はない訳です。米の飯を炊きたいなら、せいぜい米くらいでしょう。次に調理用バーナーはガスでもアルコールでも何でも良い。となると重たいガソリンストーブは避けたいところ。なにせ一泊です。どっかで買い足したり、バイクからガソリン抜いたりする必要もないくらいです。となれば、軽いアルコールバーナーがイイかも。あとは、タオルだの着替えの下着だの、LEDのライトだのiPhoneの充電池くらいなもんでしょうか。
   そうやって取捨していく過程で、外せない、それでいて結構大物な物が残りました。それは、テントとポールシュラフスリーピングマットレインウェアです。レインウェアはともかくとして、テント、シュラフ、スリーピングマットは、それぞれパッキング時の大きさが同じ様になるよう、狙いを定めて購入したのですが、それでも結構嵩を取る事には違いありません。以前、XR250に搭載する時も、あれこれ悩んだものです。さて、それをどう積むか?

20120924_014023
古典的教書ですが、そこに書かれている事は
決して色褪せず、今にも多大な示唆を教訓を与えてくれる名著です


■パニヤケースとヘルメットトランク

   考えるよりも、まずは積んでみる。アドレスV100には、スズキ純正のGIVIのパニヤケースを付けています。普段はレインウェアと冬用のグローブと二人乗りする時用の半キャップが入っています。それらを全部出して、何も考えずにポンポンものを入れてみました。
   すると意外にもテント、シュラフ、スリーピングマットが入った上に、テントのポールまで入ってしまいました。テントのポールだけは長くて、いつもしまう場所に困 るのですが、出来ればテントとは別にしておきたくないものです。ポール忘れたらテントが役に立ちませんからね。今までそんなドジを踏まなかったのは、必ず テントとポールを同じ場所にパッキング出来る様にしてきたからですが、パニヤケースに同梱できたのはラッキーでした。ちなみに、テントもシュラフもスリー ピングマットも、キャンプ地に着かない限り取り出す必要のない物ばかりです。パニヤケースを開けたり閉めたりするのはあまり好きじゃないので、丁度いい収 納場所という事になります。

20120924_110311
テントポールをちょっと斜めにしないといけませんが
イイ感じに収納する事が出来ました
パニヤケースの耐荷重は1.5kgという事ですが
まぁ、大丈夫でしょう!

20120924_110738
レインウェアをバックパックに入れるなら
ヘルメットトランクは丸々空ける事が出来ます
予想外に楽々なパッキングとなりました



   今度はテントとポール、レインウェアをヘルメットトランクに入れてみました。今度はテントのポールがストレス無く収納出来ました。冬場とかで衣類を多めに持って行きたい時とか、他に重装備がある時なんかに、パニヤケースに収納スペースを確保する場合にイイ配置かもしれません。当然、ヘルメットは収納するスペースがなくなりますが、ヘルメットホルダーもありますし、オフロードバイクの場合を考えたら、そもそも収納するスペースさえないのですから、問題になりません。

20120924_110632
こうすると、パニヤ、トランクとも随分余裕があります
どんな風にでも積める感じですw

20120924_095600
アドレスV100の利点は、ガソリンの給油口が車体側面にあって
シートの中にない事です
なのでトランクに物を入れていても、用事がない限り
あまり開け閉めしない事です


■バックパック

   この様な具合で、重装備はスクーター側に問題なく積む事が出来るのが判りました。となると、あとはクッカーやバーナーなどの軽装備だけです。しかも、近郊1泊ツーリングなら本当に軽装になります。入りきらない装備は、バッグに入れて足元に置く事も考えたのですが落としても困るので、バックパックに入れて背負う従来の方式にしました。
   取り敢えず、ウチにあった適当なデイパックに荷物を一杯つめて背負って、スクーターに乗ってみたのですが、アドレスV100は一応は2人乗りなのでシートに余裕があって、自分とパニヤケースの間にバックパックが座る様な感じです。肩ストラップを緩めてバックパックをシートに着く様にすると、とても乗りやすく肩が楽になりました。
   XR250の時は、どんなに荷物を切り詰めても、なんだか結構しんどいイメージだったのですが、アドレスV100はむしろ逆に、あとちょっと工夫を凝らせば、日本一周とかも行けてしまいそうな雰囲気です。まぁ、利便性の高いスクーターだからこそかもしれません。

20120924_110921
ぱっと見た目、キャンプツーリングに行く様な雰囲気がありません
ほとんど通勤と変わらない出で立ちww





このエントリーをはてなブックマークに追加 mixiチェック

コメント

コメントフォーム
評価する
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5
  • リセット