アルコールバーナーやストームクッカーで有名なトランギアですが、実は世界最小と銘打った飯盒を出しています。その名も「メスティン」です。飯盒と言っても、いわゆるソラマメ型ではなくて、長方形です。日本の兵式飯盒がドイツ軍のそれを摸しているとしたら、このメスティンは昔のイギリス軍のそれを摸している様です。大きさは16.5×9×6.5cm、確かに小さいです。米の飯が1合やっと炊ける容量しかありませんが、それでこそ世界最小と銘打てる容量です。
■ケースとしてのメスティン
このメスティン、基本的にはクッカーなのですが、ネットでよく見かけるのはケースとして活用している事です。たしかに、これ一個だけでは飯か湯くらいしか作れない訳で、いくら軽量小型を目指す人でも、よく出来た物が豊富になった時代には、もちっと良い物を装備してます。しかし、手頃な大きさで、四角だからパッキングもし易く、かつ金属製なので剛性も高い、という事で、アルコールバーナーをインして使おうと考える人が、意外に多い様です。まずはトランギアTR-B25
余裕で入ってしまいます。むしろスカスカ
五徳はアリゾナストーブでしたらイン出来ますし
トライアングルスタンドなら外側にバンドで止める形で携帯します
なんと、スウェーデン軍のSVEA NCがイン出来ました
しかも、ケイネン160の五徳も輪を締めれば入りました
実は、滅多に使わない物同士で
普段はエスビットと予備燃料のケースに使っています
ただし、良く洗わないと、タブレット臭くなっています
小型のアルコールバーナーだからこそ出来る芸当ではあるのですが、これだけでも最低限のクックセットが出来る事を考えたらエライもんです。これにキャンティーンカップでもあれば、贅沢な物を食べないのであれば十分事足りそうです。
■メシを炊いてみる
ケースとして役立っても、実際にクッカーとして役立たなければ意味がありません。湯を沸かしたりラーメン煮たり、という任務には、どんなクッカーでも使えますが、自分としてはメシが炊けるかどうかが、クッカーとカップの境目になっています。まず注意点としては、このメスティンには兵式飯盒の様な水量線は付いていませんので、1合の水加減がどの辺にあるか知っておく必要があります。まぁ、飯盒メシを何度も炊いていれば、大体米の量とクッカーの高さで水加減が判るようになってきます。少ないよりは多い方がまだ救いがあります。
次の注意点としては、左右に出っ張る形になりますので、バランスを崩さない様に注意する事。そして喫水の浅いクッカーですので、吹きこぼれが結構盛大ですので、適宜フタを外して要すを見てやる必要がある事です。アルコールバーナーと言えども、結構火力が強かったりする事もありますから、場合によってはハンドルを付けて手で持ち上げて、火加減を調整してやる必要があります。
エスビットで炊いてみましたが、結構噴きました
吹きこぼれ防止に、ベニヤ板などを敷いておきましょう
こんな具合にイイ感じにご飯が炊けました
ただし、この後にアルコールバーナーなどを収納しなければならないので
キレイに食べて、お茶でも沸かして、ぬめりを取りましょう
こんな具合で、立派に使えるクッカーですが、実際にはウチで待機、という事が多いです。それでも今でも売られているところをみると、一定のユーザーは居るのでしょう。ちなみに、ラージメスティンなるものも売られていて、こちらはもっと弁当箱らしい大きさをしています。もっとも、小さい方のメスティン以上に使い途がなさそうで、今だに手が出ませんがw
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