先月29日のWER第3戦で左肩を痛めて以来、ゴールデンウィーク中もバイクに乗らず(というか乗れず)、水泳も一旦取りやめて治療とリハビリに専念していました。幸いというか、左肩鎖関節は靱帯が伸びた亜脱臼だった訳ですが、これは完全に靱帯が切れるより、いつまでも痛みが残るというもので、これを書いている今も肩を後ろに回すと突っ張る様に痛いです。ただ、バイクに乗れないという訳でなく、ハンドルを押す力が弱っているとの事なので、まぁ、無理しない程度に乗る事にしました。
前回のスクールは3月末日に受けたのですが、1ヵ月以上期間が空いてしまいました。しかも、左肩はまだ完全に治ってません。なので、今回はこれまでに習った事を思い出し、かつ無理のない程度に走るのを目的に受講しました。
■感覚や感性
今回は自分の他に、5名参加です。到着した先生に、怪我をした経緯を説明しようとしたら、WERに他の生徒さんが参加してたらしくて、ご存じでした。まぁ、本人的には力戦奮闘した訳ですが、怪我してる時点で結果は出ないと言われてしまいました。まったくその通りであります。しかし、そこから先の先生の話しに、非常に興味をそそられました。先生曰く、自分はスクールで習った事だけを一所懸命やっていて、感性や感覚の部分が足りない、との事。以前からバイクは感覚の乗り物だ、という風に言われてきた訳ですが、その感覚の部分が足りない様です。実際には、無意識で判断したり、無意識に操作したり、というのが多い乗り物に乗っている訳です。一通りの事は教えたから、あまりアレコレ考えないで、自由自在に乗ってみなさい、と言われました。
このあと、パドックに全員集合してフォームのチェック。上級生から9級の人まで、重点項目が違う訳ですが、例えば自分はあまり腰動かさず、もっと肩甲骨を動かして、と言われます。そして、自分には、先ほど言われた様に「自由に煩悩に任せて走る」と言われました。
■とにかく煩悩のままに乗ってみる
という訳で、一等最初はいつもの様に南コースでウォーミングアップ。いつもはフォームだの何だのを考えながら走るのですが、今回はあまり考えないようにしました。手前のタイトコーナーの方はともかく、奥のダラダラコーナーの方はワダチが出来ていて、さて、どこに入るかー、みたいな感じだったのですが、あまり考えずその場その場で適当にバランス取って走りました。時にはバランス取る向きがいつもの逆になったりもしましたが、あまり考えずに適当に走行。それでもいつもより上手に走れた感じでした。走ってみて感じたのは、以前に比べると、全然疲れないという事でした。左肩を痛めてから止めてますが、やはり水泳の効果は出ている様です。体重も前回来た時より10kg以上落としているのですが、36インチのモトパンがウエストベルトをしてもユルユルで、チェストプロテクターの各部のゴムバンドもユルユルの状態。お陰でバイクの上で身体が動かし易くなりました。
しかし、水泳だのダイエットだのは、直接はライディングに影響を及ぼさない様で、個人的な課題として、コーナーでちゃんと前後輪が同じラインに入る様に注意する、とアドバイスを受けました。バランス軸や体重心軸の使い方が悪いと、ずれてしまう訳ですが、そこはあまり深く考えず、「前後を同じラインに沿わす」と頭に思い浮かべる程度にしておいて走ってみると、意外に上手く行きました。
■あまり疲れない中級〜本コース
いつもの様にランチ樹林のお弁当を食べてから、初級中級コースへ。まずは初級コースでコブの通過をやって感覚を戻してから、中級コースを走りました。ここでもあまり余計な事は考えず、コーナー曲がる時の車体の傾きとか、アクセル開けるタイミングとか、そういうのだけ気を使って、いわゆる「煩悩のまま」に走りました。懸念していた左肩の痛みや疲れは、ずっと右回りのお陰で全然出ませんでした。ジャンプも結構元気よく飛んだのですが、真っ直ぐ着地する分には影響しない様です。なので益々元気に走る様にしました。
このあと、他の人のバイク借りて乗り比べたり、色々やってたのですが、少しだけ気になる点が。それは、ジャンプの飛びは確かにイイのですが、なんかアクセルワークが合ってない様な感じで、お釣りがくるアクセルワークになってる気がしました。「バッ!」と開け閉め出来るように心掛けているのですが、出来てない感じ。でもまぁ、あまり考えないと言われてるので、深く考えるのは止めにしました。ともかく、感覚的な物は考えても始まりません。
中級コースのあと、今度は本コースへ。こちらもあまり考えず、煩悩のままに走ってみたのですが、自分なりには元気よく、かつスムーズに走っていたつもりなのですが、先生から「ずっと一本調子で走ってる」と言われました。つまり、直線もコーナーも、全部同じペース。加速感がない、という訳です。本人的には一所懸命だったので、ちょっと意外な気もしないでもなかったのですが、確かにフープスやジャンプを飛ぶ時にアクセルワークが「ダラ〜〜ン」とした感じです。ダラーっと開けて、ダラーっと戻す感じ。
これではイカン、という事で再チャレンジしましたが、どうにも上手く行かない。疲れてる訳でもなければ、怖い訳でもない。タダ単に、なんかコツが分からない感じ。自分でも出来てないのが分かるくらい、もどかしい事はありません。本コースで頑張っても、どうにかなる見込みを感じなかったので、中級コースに戻ってやり直す事にしました。
■ラスト30分で全身筋肉痛
先生から言われたのは、ジャンプの斜面に当たる時、加重を掛けてるかどうか、という事でした。つまり、斜面で踏ん張って車体を押さえろという事です。よくよく考えてみたら、自分はそうせずスキージャンプ台の上を勢いつけて転がってるだけでした。そこで、斜面に当たった時、両足を踏ん張って車体を押さえる様に心掛けてみました。最初は踏ん張るだけでしたが、その感覚が掴めてきたら、徐々に踏ん張る瞬間にアクセル開ける様にしました。そうして一人で練習してると、先生が様子を見に来てくれました。そして「ダラっと開けるんじゃなくて、バッと切るんだよ」とアドバイスしてくれました。実は頭で分かってても身体がそれを実行しないのは、どこかに怖い気持ちがあるからです。でも、言われた事を実行しない限り出来ません。
それでも、意識してやっているウチに、何となく踏ん張った瞬間に開けて、離陸する時が戻す時、というのが分かってきました。すると今度は「もっと開けて」との指示。内心怖いなー、と思いましたが、やらん訳にはいきません。勇気を出して当社比25%増くらいで走ってみると、次は「コーナーではもっと速度落として!」とのアドバイス。自分みたいな人は、開けろと言われたらコーナーも早く走ろうとするそうです。
そこで、コーナーではいつもよりも多めにブレーキ当てて速度を落とす様にしました。すると、段々コーナーの立ち上がりが俊敏になってきて、加速つけてジャンプに当たっていける様になり、当たった瞬間に踏ん張って余計にアクセル開けれる様になってきました。なにかし周回速度も上がってるみたいで、一つ目のコブを飛んだ時よりも、二つ目のコブを飛んだ時の方が早い感じ(いつもは徐々に遅くなる)。そしてとうとう、二つ目のジャンプの先にある小さなコブの先まで飛びきる様になっていました。
ようやくコツが分かり、先生からOKが出るまでの30分の間に、それまで全然疲れてなかった身体が、フラフラになっていました。先生曰く「3年分の成果」との事ですが、まさにそれに相応しい加減速Gを身体に受けた様です。言い換えれば、自分はまったくGの掛からない乗り方をしていた、という事です。
アクセルを開ける、開けるタイミング、そうしたものは、感覚や感性の部類であると、今回感じ取る事が出来ました。
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学校で文法習ってもそれは骨組みで、それだけじゃうまくしゃべれない。
でも、子供は文法なんか知らなくてもしゃべれるわけで。
大人は理屈を学んだ上で、後は、それが感覚になるまで繰り返し。
そして、実際に英語を話すときは、文法的に正しいかなんて考えていたら手遅れになっちゃう...
そのときは、正しかろうが、間違ってようが、前にすすめなきゃな状況でw
そして、僕はバイクも英語も今や足までブロークンですww
子供は感覚的、しかして大人は理論からでないと納得しない
てな訳で、みっちり3年理論をやってきた訳だけど、
そろそろ応用を利かせ、って段階に入ったみたいです