3月からヒーローズ、WERともモトビでのレースが続いていましたが、今回はその4回目。ずっと前日の土曜日に雨が降って、エライ目に遭わされてきましたが、今回は金曜日に雨が降るという次第で、日曜日はドライコンディションになりました。マディに慣れてきた頃だったので、いきなりのドライはちょっとなー、という感じでしたが、意気高揚頑張るつもりで臨みました。





■事前練習

   金曜日は一日雨で、コースはエライ事になってるんだろうな、と思っていたのですが、土曜日は朝から晴れ始め、コースに着いた頃には早くも地面が乾き始めてる感じでした。
   取り敢えず、まだ乾ききる前にコースインしたのですが、マディというか、粘土みたいな感じで、地面がコネコネで重い。ワダチも出来ているんだけど、何か深くて重い感じ。なんか、バイクに乗ってるというより、バランスボールの上でバランス取る練習してる感じでした。取り敢えず3周ほど走りましたが、なんかイヤーンな感じでコースアウト。まだまだマディ慣れしてるというには、程遠い感じでした。
   それでもどんどんコースは乾いていって、やいり君たちがコースインする午後には、もうほぼドライ。ただし、1本ラインしかない様な感じでた。前にとっしー殿とryo-igu君と模擬戦をやった時もそうでしたが、早い人に追いかけられるというのは、なかなかイイ練習になります。
   翌日は朝0400時に起きて0600時には現地入りなので、早めに練習を切り上げて帰宅しました。


■公式練習

   当日は予定通り0600時に会場到着。まだ来てないつぼ焼き隊員のために、4台分のスペースを確保。その後、コースを歩いて見ました。昨日、帰る時はカラカラに乾いていたのに、朝露でしっとり濡れて、靴が泥だらけです。出来ていたラインもブルで消されてます。公式練習の段階では、まだウェットな状態かな、という感じでした。
   その後、本日参加のつぼ焼き隊員が続々集結。
   何だかんだで準備している間に、公式練習スタート。今回は台数が多いのか、各クラス40台まとめてのスタートです。路面は予想通り、ちょっと湿ってる感じ。でも滑る感じじゃなくて、しっかりグリップしてくれます。ただ、上手い人も下手な人もイモ洗い状態で走ってるので、なんかゴチャゴチャしてて走りにくい。1コーナー過ぎたあとで、思いっきり加速する人から、泥団子投げつけられるし。もっとも、自分だって後ろの人に投げつけてたはずですがw
   取り敢えず、ちゃんと走れるというのを確認して、適度に身体動く事も確認したところで、公式練習終了。ヒート1までダラダラして過ごしました。

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当日はよく晴れてMX日和でした


■ヒート1

   早々と受け付けに行ったのに、引いたクジは14番目。確か16台くらいいたと思うので、空いてるトコしか入れません状態でした。前回のヒーローズで左側から突撃して、イン側に押し込まれて思いっきり転けたので、右側の空いてる所に渋々入りましたが、隣から聞こえてきたのが「今日はインターミディミニじゃないんだからよー」みたいな会話。インターミディてwwwこれ、若葉クラスでしたよね???
   そんな事を考えてるウチに、15秒前のサインボード、シフトを2速にアップ。そして5秒前。んぉ〜〜〜とアクセル半開けにして、ゲートが降りる瞬間にクラッチ繋いでアクセル全開!……したんですが、他の人より0.5秒ほど遅れて、ケツから2番目くらいに1コーナー通過。なんかゴチャゴチャしてて抜けないまま、だらだらーと走ってフープスへ。フープスを2個飛び出来る人は、さすがにこのクラスには少ない(居たら明かに若葉以上の実力者)。ナメて通過なら自分の方が全然早いので、ここで巻き返すぞーと思ったら、あれ?誰か転けてる?左に避けなきゃ、と思っているウチに、転倒車のフロントに直撃。弾かれて背負い投げの要領で、左肩から落ちました。


ヒート1の模様
相変わらずスタートが下手です


   痛いと感じる前に立ち上がってバイク起こしたのは、やはりレース中だからでしょう。こういう転け方した時は、なかなかニュートラルに入らなくて再始動が難しいのも、前回のヒーローズで経験済みなので、速攻でクラッチのダイヤルを弄っています。
   そしてやっと再スタートしたものの、左肩が痛い。左コーナーで肩に負担が掛かるとズキズキ痛い。それでも追いかけに追いかけて走りまくったものの、時すでに最終ラップ。6コーナー過ぎてやっと至近距離に捉えて、スネークでインから刺そうとしてものの、やはり左コーナーで頑張れず、とうとう抜けずじまいでチェッカーになってしまいました。結果は14位/16台。

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必死に追い上げるワタクシ
というか、前日の練習の時点では
まさかこうなると思ってませんでした(汗)



■見敵必戦

   負傷した肩の具合は、どうも肩鎖関節が外れそうになって外れなかった感じ。肩鎖関節って、靱帯で繋がってるだけなので、その靱帯がちびっと伸びたかもしれません。一応はバイクのってヒート1走れる程度の怪我なのですが、ヒート2はやめといた方が良いんじゃない?と全員から言われました。まさかこうなるとは思ってなかったので、保冷剤もロックアイスも持ってきてなくて、保冷剤は猿ヶ島のおさるさんから貰い、ロックアイスはつぼ焼き隊員にコンビニで買ってきて貰って、とにかく肩を冷やしました。
   常識的に考えたら、ヒート2に出ても、ロクな結果は出せないどころか、不安定な走りで余計怪我するかもしれません。でも、ここで止めたら、何かやり残した感がある感じ。既に五体満足ではないけれど、仕事出来る程度に身体を持ち帰るのが社会人としての責任。でも、敵前逃亡する感じ。そう、これはレース、戦闘なんだから、見敵必戦の精神で戦おう、という事でヒート2出場を決意しました。
   ついては、力の入らない肩をどうにかしようと、仲間にテーピングして貰ってたのですが、どうにも適当な感じ。すると、ソバに居た人が見かねて腕が落ちない様に本格的なテーピングを施して下さいました。聞けば、柔道の道場をやってらっしゃる方とか。しかもその方の奥さんは、この「大記録」を見て下さってるとかで、重ね重ね有り難い事です。この場を借りてお礼申し上げます。

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買ってきて貰ったロックアイスで冷やしてます



■ヒート2

   走る前に、他の人にヒート1の自分の走りはどうだったか聞いてみました。すると、帰ってくるまでは、肩を怪我してるとは思わなかった、との事。もはや順位は争えない、だから自分の精一杯の走りを見せようと決意しました。
   ヒート2のグリッド選びは、ヒート1の順位順なので、やはり今度もケツから2番目。ヒート1と同じ様な場所で、かつ同じ様に早そうな人に囲まれましたが、なんと、右隣の人から「たにしさんですよね?」と声掛けられましたww。「まだ始められて間無しですよね」と聞かれた時は、「すんません、もう3年やってます(汗)」と正直に答えておきましたww

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スタートグリッドで談笑中w
知り合いが増えるってイイですね!


   そうこうしているウチに、5秒前のプラカード。んぉ〜〜〜〜っとアクセル半開にして、ゲートが降りる瞬間にクラッチ繋いでアクセル全開にしてーーー、あ、ゲートにフロントが噛んじゃいました。またしてもスタート失敗。でも、慌てずバイクを前後に揺すってゲート落として、1コーナーに突撃。とにかくガムシャラに走って、やいり君を抜くまでの1周半の間に、6台を抜いて9位まで追い上げました。
   しかし、頑張りが利いたのはここまで。段々と左肩に力が入らなくなり、左コーナーで抑えが効かなくなってきました。立ち上がりが遅く、加速も掛からない状態で、どんどんペースダウン。一人抜かれ二人抜かれ、いつもなら抜き去れる人にも抜かれ、絶叫咆哮しても力が出ず、とうとうやいり君にも抜き返されてしまいました。
   走る前から、順位は争えないと判っていましたが、まさかこうも力が出ないとは。その事があまりに悔しくて悔しくて。意地だけで走って、結果、いいとこ無く終わってしまいました。勝負事で負けて泣いたのは、初めての事でありました。結果は13位/15台。


スタート失敗後、1周半の間に6台を抜く
でも、この後、徐々に走れなくなってしまう


■結果

   ヒート1が14位/16台、ヒート2が13位/15台、総合14位でした。いつも通りの結果ですが、結果は結果。重く受け止めたいと思います。
   GoPro動画を見て感じたのは、とにもかくにも、スタートが問題なのですが、自分はどうも他の人より20cmほど前に行きすぎている。だからゲートが降りるのが見えてなかったり、ゲートに引っ掛かったりするのではなかろうかと思いました。ゲートを使ったスタート練習というのは、普段は全然出来ない訳で、今のところはレースの場数を踏む以外に経験を積む方法がありません。欠点が見えたのは収穫だったと思います。
   ヒート1の1周目のフープスで、転倒した前走車に突っ込んだのは、今からみれば、止まろうと思えば十分止まれる距離があったのに、左に避けようと余計な事を考えて避けきれず突っ込んだ風に見えます。むしろ止まった方が、レース的には相当遅れる事にはなっても、自分も転けて怪我する事は回避できたと思います。出来るかどうか判らない事を、無理をして怪我してしまうのは、社会人としてあるまじき事でした。自分はまだまだ未熟です。
   ヒート2を「男児の矜持」で走るのは、ライダーとしては結構な事かもしれませんが、社会人としては如何なものかと、終わってみてから感じました。一部には、骨折や負傷はモータースポーツの宿命、と考える人もいるとは思うのですが、プロの世界ならともかく、やはり給与生活者は身の安全が第一だと、改めて考え直しました。周りのみんなは止めてくれたのですが、それを押して出たものの、不自由な身体で走って、余計怪我したら、みんなに迷惑かけるところでした。自分のわがままを通してくれた戦友に、謝罪し、感謝します。
   個人的には、今まででもっとも勇敢に走ったレースであったと思うのですが、今年に入って、レースに出る度に個人史最高の勇敢さを発揮してる様な感じで、それは判ったから結果に繋げてくれ、といったところです。これまでの4戦を振り返り、改めて努力を積み重ねたいと思います。


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