今年もモチュールカップが始まりました。自分の個人的な感想なのですが、JNCCのFUNクラスとモチュールカップでは、断然モチュールカップの方がしんどいですww 自分もいつか、楽しさに涙しながら走れる様になりたいです。しかし、大変なレースであるからこそ、それを走っておけば他のレースでは度胸もつこうと言うものです。今年はMX中心に活動するつもりをしていますが、モチュールカップだけは全戦参加を目指します。
■前日の試走
ここ最近のモチュールカップでは、前日のコーステープ貼り要員で動員されます。事前にコースを足で歩く事で、コンディションがより明確に判る訳ですが、あいにく天気は前回の日曜日以来あまり優れなかった様で、午前中の段階ではアッチコッチがぬかるんでる状態でした。ところが、午後に入って晴れ間が広がってくると、陽の当たる場所はドンドン乾いて行き、翌日の本番にはかなり良いコンディションになる事が予想されました。準備が終わったあと、取りあえず3周ほど試走する事にしました。明らかにメチャクチャになりそうな時は止めておきますが(しんどい思いは本番だけで十分w)、コンディションが良くなっているところもあったので、走って確認しておきたかったのです。それに、事前に試走で走れたら、それだけでも結構自信がつくものです。時間は1500時過ぎでしたので、小一時間ほど走れそうです。そんなに寒くも無かったので、冬用アンダーアーマーは本番に取っておく事にしました。
取りあえず1周目は下見という事でゆっくり走った訳ですが、難しいと感じたのは、本コース下の谷底にあるロックセクション、そして恐らくレースになればそこからコーナーまでが難所になる予感。それとケモノ道とそこから南コースに上がる坂。今回、桑畑コースに2ヶ所、シケインが作られましたが、これが個人的にはかなり面倒っちい感じがしました。その他はまだヌカっている所がありましたが、取りあえず何とかなりそう。
2周目からは、エンジン開けれる所は開ける様にしました。といっても、自分にとって開けれる所ってのは、そんなに多くないのですが。まぁ、難しい所は膝行ってでも良いから手堅く通過して、開けれそうな所に来たら一瞬でも開ける、という風にしました。先週習った事が、おおよそ出来ている様で安心しました。決して早くなった感じではないのですが、エンジンの回転上げて走った方が楽出来そうだ、というのを確認したところで試走を終えました。
■下見ラップ
明けて翌25日。とてもよく晴れて高い空にプカプカと雲が浮かび、まさにエンデューロ日和り。「死ぬには良い日だ、って、こんな天気の時かなぁー」とか思いながら、キャメルバッグにアクエリアス詰めたりして、準備してました。今回のBクラスは、自分の他に、去年の怪我から復帰したdb殿とそのお友達、そして、いざ酔いのマスターのお弟子さんの4人。シブヤ一族のS太君は来てなかったので、これはもしかしてもしかするかも??と期待が高まりました。路面の方は、夜のウチに大分乾いた様で、昨日の試走の時よりもコンディションが良くなっている様でした。ただ、ロックセクションなどはそれほど変わっている様に思えませんでしたし、レースが始まれば余計ひどくなるのはいつもの事です。タイヤの空気圧は、前7後6のマディ対応に合わせていましたが、そのまま下見ラップを走る事にしました。
0945時、下見ラップスタート。南コースからケモノ道の大坂を下って、苦手なケモノ道を膝行って下り、南コースに上がる登り坂を意地で登り切り、南コースの外周はそこそこ開けて周回。MXコースからこれまた苦手な谷底へ向かう長い下り坂を下って、谷底の泥だらけのステップを2つ下って、ロックセクションをゆっくり通過。コーナーを上がるまでは細心かつ全力で走りきり、MXコースに復帰してチェックポイントを通過。フープスを越えて長靴コーナーから中級初級コース、初級コースの脇のアップダウン(2年前に下見ラップで転けてリタイアしたところ)を乗り越えて、桑畑コースに向かう苦手な下りの左コーナーを手堅く降下。以前はそのまま桑畑コースに行けましたが、今回はシケインが作ってあり、地面がフカフカするので用心して通過。桑畑コースは意外に乾いてて通過しやすく、そのままバリバリ開けて、あとはパドックに戻る直線を最大戦速で走って下見ラップ終了。
これなら大丈夫、と自信をつけて本番に臨みました。
■1.5時間まで
下見ラップは30分という事で、1015時から本戦が始まりました。いつものように「ルマン式スタート」で、キック始動の自分はバイクから2メートル離れた所からスタートなのですが、出遅れるのはいつもの事です。取り敢えずdb殿よりは前に出たかったのですが、db殿の方が少しスタートが早く、その後にピッタリつけて3周ほど周回しました。そしてdb殿がケモノ道で転けたところを、脇をすり抜けて通過。引き離しに掛かりました。しかし、元気よく走れたのは最初の3周ほどで、段々と肩が痛くなってきました。肩の外側じゃなくて、肩の付け根というか、関節の内側です。下りでフロントを抑えるのが段々辛くなってきました。それでも頑張って昨日の試走の時の走りを維持する様にしました。もしかしたら、今日は勝ってしまうかもしれない、という気持ちがあったので、手も気も抜けない感じでした。
よくエンデューロライダーの人から「腕は上がっても上がりきったら、さらに走れる様になる」という事を聞かされるのですが、それはまさにその通りで、1時間過ぎた辺りから肩の痛みが落ちついてきて、コンスタントに走れる様になってきました。いつもなら、そろそろ息が上がってくる頃なのですが、今回は転けもせず止まりもせず、遅いながらも周回を重ねていたせいか、心肺機能的に疲れたというのをあまり感じませんでした。
その調子で走り続けた訳ですが、1.5時間が経過したところで給油の為にピットイン。取り敢えず、ギチギチに痛んだ肩を回してほぐし、これまたギチギチになった手をニギニギして伸ばしたり握ったりしてから給油。上手い人より周回数が少ないんだから、大して減ってないとは思うのですが、それでも4リットル近くはゴボゴボと入りました。いつもなら給油したあと、10分ほど休憩するのですが、今回はもしかしたら勝っちゃうかもしれない勝負が懸かっているので、3分ほどでレースに復帰しました。
■パワーダウン
ところが、この給油で調子が狂ってしまった様です。再スタートしたものの、ケモノ道から南コースに上がる上り坂が難所化しており、それまで2速で上がれたのが、それでは蛇行していつ止まっても不思議ではないくらい。そしてとうとう復帰2周目で上り坂の入口でスタックして転けてしまい、ラインを塞いで後続を渋滞させてしまう事に。それでも何とか再スタートして頑張ろうとしたものの、今度はチェックポイント前でまさかの転倒。みんなが見ている目の前で頭から転けてしまい、ここで10台くらい抜かれてしまう事に。ここで一気に心が折れてしまいました。というか、両肩の痛みが絶頂になり、手の方もかなりヤバイ感じで、全然フロントの抑えが効きません。無理したくても無理できない状態で、競争するよりも最後まで走りきってチェッカー受けれるかどうかの方が問題になってきました。それでもリタイアする事だけは思いとどまりました。途中で止まって休んだのでは、余計に疲れてしまう事もこれまでの経験で判っていましたので、完全徐行運転で加減速Gが身体に掛からない様にして、とにかくゆっくりでも良いから周回する事にしました。
20分ほど徐行運転を続け、とにかく気力体力を回復させたところで、最終周。後ろにはいざ酔いのマスターんトコのお弟子さんがついているのに気が付いたので、どっちみち負けでも抜かせないつもりで、残った力を出し切って全力で走る事にしました。そのまま気張って走り続けたのですが、桑畑コースで乾いた左側のラインから外れて右に振れた瞬間にアッサリ抜かれてしまい、ここで気力がジ・エンド。追いかけようにもその体力も残っておらず、引き離されたまま終了となりました。
給油後、気力体力に壊滅的ダメージを受けた
ケモノ道から南コースへ上がる上り坂
(動画は前日の試走の時のもの)
恥も外聞もなく徐行運転で、体力回復&温存をはかるワタクシ
ともかく、疲れ切った時はうっかり怪我をしやすいので
無事に帰る算段も、ちゃんとしなければいけません
■評価
実は1.5時間経過の時点まで、自分がトップで走ってると思っていたのですが、あとで聞いたところによると、この時点では2位だったそうです。でも、勝ってると思い込むというのは、良い意味では頑張る気力が出るもので、それが給油時にダラダラと休まず再出撃した事に現れていました。トップであれ2位であれ、勝ちに行くつもりで走ったのは、モチュールカップでは初めて(というか、これまで出たエンデューロレースで初めて)の事だったので、その意味では画期的あったと思います。ここまで自信を持って走ったのは、ここ最近のスクールの成果があったからです。特にアクセル全開に出来ない病から脱却しつつあり、アクセル呪縛から解放されかけてるのが大きいと思います。早く走るとか車速を上げるとかはまだまだですが、エンジンの回転上げてた方が楽に走れたりする、というのがちょっと判ってきたところです。これで3速4速で走れるようになれば、そこそこ良いトコまで行くんじゃないか、と思うのですが、モチュールカップではまだまだ難しい感じでした。
数字としての結果は、今回もBクラス3位と奮いませんでした。体力的にも、いつもの様に100分が活動限界でそれを超えると途端に走れなくなっています。しかしそれでも、スクールで習ってる事は確実に出来つつあるな、と感じれる開幕戦でありました。次回も頑張っていきたいと思います。
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