前回のスクールで、あまりの元気のない走りにガックリきてしまい、帰りの道中はまるでお通夜の様な感じでした。その週は、もはやスクール通っても意味をなさないくらいに、自分には不向きな事をやってるんじゃないか、と苦悩の日々でした。習ってる事の意味は判るし、やろうともしてるけど、全然アクセル開けてないし、またガバっと一気に開ける要領は今だに判らない。こうなったら、もう死ぬ気で開けてぶっ飛ぶくらいの事しないとダメかな、と覚悟を固めて再度スクールを受ける事にしました。この時期の市貝のパドックは、夜マイナス5度くらいになるのですが、1日でラチが開かなければ、車中泊して翌日も受ける決意でした。


20120211_114127
本日のスクール参加は
CRF250R09のI股さんとCR250からCRF450Rに乗り換えたたけし殿




■再度、目線の説明

   前回のスクールでも説明があったのですが、今回も改めて目線の取り方の説明を受けました。曰く、地面ばっかり見ててはいけない事、コーナーを曲がる際もラインに目線を合わせてはならない事、等々。前回も同じ説明を受けて理解したつもりだったのですが、実際にやってるかどうかは、自分でもよく判ってない感じでした。しかし、理屈から言えば、自分の足で走る時だって、足元ばかり見てる訳ではない。むしろ足元ばかり見てたのでは、全速で走るなんてのは無理なはずです。
   一通り説明を受けたあと、まずはパドックでやってみようという事で、先生に言われた様に、目線を注意して一速で走ってみました。すると、コーナーがとてもスムーズで、かつ立ち上がりと同時に、キレイにガバっとアクセルを開ける事が出来ました。おやや、と思いつつ、今度は初めてバイクに乗るキッズの子がよく練習してる、入口付近のダートに移動して、タイトターンと直線の組み合わせで練習してみました。すると、やはりコーナーが曲がりやすく、かつ直線に移ると同時に急加速を掛けられる。別にアクセル開けようとかそういう事は言われてる訳ではなくて、目線を注意してるだけで、開けるタイミングやポイントが判る感じです。
   そして今度はダートの横の土手を上がって、ブッシュの中で緩やかなS字を抜けて土手を降り、ターンして直線に移る、というコースで走ってみました。やはり注意してるのは目線だけで、コーナーに差し掛かったら目線を切り換え、曲がったら土手を見て、土手上がったらやはり目線を切り換えて、曲がったら先みて、という具合にやっていきました。3周もしないうちに、土手の上のS字の中でも、加速を入れる様になっていました。以前の自分だったら、こんな狭い場所でアクセルを開ける、なんて事は出来なかったはずで、やってる本人が一番驚いてしまいました。
   今度は南コースでもやってみましたが、目線とエンジン音以外はほとんど意識せず走っていました。せいぜい、コブを飛ぶ時にリアの抑えが足りないかな、とか、タイトコーナー曲がる時に着座するタイミングがどんどん後の方になっていき、足を出して座るのがゆっくり出来るな、なんかバネの上に乗ってる感じがする、みたいなのを感じてただけでした。試しに以前の走りをやってみると、とてもじゃないがアクセルが開けられない。前から何が来るか判らん様な感じで、一体今までの自分は何やってたんだ、て感じでした。


今回(恐らく初めて)設定された入口コース
簡単なコースですが、これが意外に面白いです



目線の問題が解決した途端
今まで走ってた南コースの走りが変わった事に気付きました


■滑る路面や掘れた路面でも

   いつもの様にお昼はランチ樹林のお弁当だったのですが、あまりの興奮で半分ほどしか食べれませんでした。もっとも完食すると腹がきつくて、午後の練習に差し障るので、半分お残しくらいが丁度良いです。
   初級コースに行ってみると、この1週間誰も走ってなかったみたいで、キレイに地面がなれている様に見えました。ところがそれは外見の話しで、実際に走ってみると、コブは向こう斜面が掘れてるだけでなく滑って、バイクが明後日の方向向くし、帰りのストレートの先のシケインのところは、走るとヌチャヌチャで滑るしで、こりゃ危ないって感じでした。そこで、コブは表土が剥き出しで湿ってる真ん中を避けて、左右の芝が残ってる所を使うようにし、帰りのストレートはヌチャヌチャの所までは加速して、ヌチャヌチャのところはあまり開けず通過する様にしました。徐々に慣れてきて、短切な加速をかける事が出来る様になってきました。
   中級コースは初級コースほど滑りそうな感じではありませんでしたが、手前のバンクが日陰になっててちょっとヤバそうなのと、一つ目のコブの手前が結構掘れていて、どうやっても跳ねられてしまいます。そこで、一つ目のコブはあまり飛ばないようにして、コブを越えたら加速を掛けて2つ目のコブを飛ぶ様にしました。最初はちょっと怖くて抑え気味だったのですが、加速を入れるコツが飲み込めてきたお陰で、安全にかつ元気よく走る事が出来るようになりました。


滑る初級コース
慣れて来た頃に、短切な加速を入れ、コブも飛ぶようにしました



中級コースは一つ目のコブの手前が危険な事に
そういう時は、無理に開けずに合わせて行きます



■本コースで試す

   いつも本コースを走る時は覚悟が要るのですが、今回は早く本コースで試してみたくてたまりませんでした。取り敢えず、下見かねがね2速でゆっくり走る事にしましたが、もはや目線が以前と全然違います。見える世界が違う、という感じです。慣れてきたところで、エンジンの回転を上げるようにしました。以前ならば、その気はあっても上がらなかったエンジンの回転が、「おお〜〜、回ってる回ってる」という感じです。そんなに頑張ってないのに、ジャンプも先週頑張って飛んだ距離が出ます。
   今度は上げれる所は3速で走ってみました。やはり2速の時同様に、一気に回転上げれるのを確認できました。それどころか、思いもかけずジャンプを今まで以上に飛べたりして、ビックリする事もしばしばありました。あまり早く走ろうと思わず、目線とエンジンの音だけに注意して走ったのですが、ダラダラコーナーもシケインも先週よりスムーズに走れた気がします。
   逆に開けれる様になったせいか、中級コースに出た後の下りの右コーナーなど、滑りやすいところで開けて滑ってしまう事が何回かあり、「こういう所は合わせて行かないとダメだなー」とか、3速に上げたあと回転が上げにくい所があり、もっと2速で引っ張らないとダメかな、など考えながら走っていました。
   ともかく、まだまだ上げれる様な感じでしたが、如何せん、こんな加速感は今まで味わった事がなかったので、3周走るのが精一杯で、それも3本走ったら膝に来るほど疲れてしまいました。


走りながら感じたのは
開け方は判ったので、1速から順に限界まで開ける練習をしたい
という事でした
まずはエンジンの特性を身体で覚えるのが先決ですね

20120211_174431
どうにかメドが立ったので、お泊りせずに帰宅
翌日も走るので、バイクに泥が付きっぱです


   どんなに頑張っても習った通りにアクセルがガバ開け出来ない、という事で、去年の12月辺りから猛烈に落ち込む日々でした。しかも、相当スクールに通ってるにも関わらず、走りがてんでダメとあって、報われない努力かなぁと思いつつ悶々としていたのですが、このページを見て、少し元気を出しました。判ってしまえば簡単な事でも「エウレカ」が来るまでは、誰しも悩むものみたいで、それでも頑張り続けた人にだけ、グラン・ジュテは訪れるんだな、と今回実感しました。
   ようやく、人並みのスタートラインに立てた気分です。

20120214_231749
今回のMVPは実感ありまくりです