3月11日1446時頃、東北地方太平洋沖地震が発生し、自分はベストテクスクールを受けている最中(まさに初級コースを走ってる時)でした。ただちにスクールは中止。1600時過ぎBTCを撤収し、延々13時間、渋滞路を運転して帰ってきました。
   印象に残ったのは、停電になると、スーパーマーケットもコンビニも閉店になってしまう事。もちろんジュース等の自販機も止まります。つまり、食べ物や飲み物が手に入らない、という事です。
   まさかこの様な事態が起こるとは想像はしていなかったのですが、想定はしていて、トランポ、自宅、職場に置いておく「帰宅支援装備」の一環として、この救難食糧ERを取り寄せ、届いた午後に震災が起こったのでした。




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ビスケットが3つはER3、5つはER5、9つのはER9ですw
ER9はプラケースの物もあります


   この救難食糧ERは、自衛隊の艦船や航空機に積まれている「ガンバレ食」で有名な非常用ビスケットとゼリーの民間向け製品です。民間向けといっても、中身はまったく同じものです。
   ビスケットバー9個入り、ビスケットバー5個とゼリー5個、ビスケットバー3個にゼリー3個、ビスケットバーのみ3個、そしてこの1個1個の物が販売されています。
   実は、自分はこれを15年ほど前に食べた事があるのですが、今回久々に取り寄せて、試食してみる事にしました。

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これで一食分です
ビスケットバーが245Kcal、感想ゼリーが61Kcalです




■ビスケットバー
   ビスケット、と銘打っていますが、アルミの包装を破ってみると、中には落雁の様な物が入っています。未開封の状態では真空になっているせいか、結構カチカチなのですが、開封すると角がボロボロ崩れてきます。粉末にしたビスケットを圧縮した様なつくりです。
   そんな感じですので、割るのも囓るのも簡単です。むしろボロボロしすぎるので、開けたら直ぐ食べた方が良いでしょう。味は、甘味のあるアーモンド味。あっさりしていて、この手の食料としては美味しいです。
   この種の海難用ビスケットは、水がなくても食べれて、かつ喉が渇かないのが特徴です。このビスケットも、まったく喉の渇きを感じさせませんでした。

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未開封の状態ではカチカチですが
開けた途端、端っこがボロボロ崩れてきます

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噛まなくても、舌の上で溶けていく感じです
恐らく、衰弱してても食べられる様に作ってあるのだと思います


■ゼリー

   ゼリーと銘打ってますが、見た目はいわゆる和風ゼリー。法事の時とかにお婆ちゃんが出しくれそうな寒天ゼリーみたいです。間にゴマが挟んであります。日持ちさせるためか、若干乾燥させてあるようです。
   見た目がアレなので、不味そうに見えるのですが、ところがどうして、これがなかなか甘くて美味しいです。甘いのですが、口に残る甘さではないので、後で水欲しいとかそういうのは感じません。

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見た目はかなりアレな状態です
こちらは真空ではなく、窒素が若干入っているみたいです

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見た目はアレですが、意外に美味しいです
和菓子として売り出しても結構イケル味です


■ERのコンセプト
   この種の海難用ビスケットは、1個で1食分という事になっています。漂流中の身体を動かしてない状態で、最低限の体力を維持させる事を目的としているからです。
   ですが、これを防災用として運用する時は、帰宅するまでの非常用として使う事になるでしょうから、2〜3個食べても構わない、という風に考えています。つまり、ER3辺りをバッグの底にでも入れておくと良いかと思います。
   Seven Oceansなど、海外製品も優れていますが、このERの良いところは、個別包装されているところです。つまり、3つ入りで1つ食べても、他は包装状態で残せる点です。また、日本製品である事から、日本人の味覚にあった作りなっている点も優れていると思います。