去年の年末から、ググッといい感じになってきていました。「辛抱して通っただけの事はあるのう」と満を持して迎えた2011年。新年早々、WER開幕戦で、この一年の成果を確かめてやろうか、くらいの覇気でした。
   ただ、一つ解決しておかねば、と思っていたのは、大きいジャンプ。中級コースの外側のコブくらいなら取り敢えずビビらず飛べますが、真ん中の大きめのジャンプは、今でも決死の覚悟で突入しています。大きく飛べないのは仕方ないとして、地面が迫ってきて着地が怖い。この体たらくですから、BTCの本コースもまともに走れてません。
   今回のスクールでは、この点を改善する事を目標としました。


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=8日=

   この日は、関東圏は今季一番の寒さ、という事で覚悟して出向いたのですが、現地に着いてみると、確かに寒いには寒いのですが、風が出てないお陰で日向は比較的暖かくて助かりました。もっとも、それは日が出ている時の話しで、夜、特に明け方近くは猛烈に寒くなると予想されたので、とにかく風邪引かない様に心掛けるつもりでした。

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初めて受講する人には
まず現代のオフロードバイクの構造と
ライディングの理論の解説から


■油断大敵、初走り

   今回のスクールは、自分と初めて受講されるKTM LC4の方(db殿のお知り合いw)の2人。先生には、申込書を書く時に、ジャンプの事をお願いしたら、「今日中に全部飛べる様にする」とのお言葉。ウレシイやら怖いやら(笑)
   まずはいつもの様にパドックでフォームチェック。ハンドルを切らない、というのが出来るかどうかは、肩甲骨固めて、肩でハンドルを押せるかどうかですが、最初の頃はクニャクニャだったものの、最近はちょっとでもハンドルがブレたら、ガチっとハンドルを押さえれる様になりました。元々自分は首が猫背で、首が前に出た状態で肩を後ろに引く様に固めていたのですが、これでは全然固まっていませんでした。今はまず首を引いてから固めるのですが、首を引いた時点で肩が固まっています(笑)
   フォームのチェックが終わったあと、南コースでウォーミングアップ。本年初走りです。まずは一速で急加速急減速。これで一発で身体が起動します。そして徐々にピッチを上げていきました。もっと霜とか降りてて凍ってたり湿ってるかなー、と思いましたが、カラカラに乾いてました。結構すべりやすい路面です。
   身体は起きた筈なんですが、ちょっとボケっとしたのか、奥のダラダラコーナーのワダチに入った時に、うっかり肩が緩んでハンドルが取られてしまいました。慌てて押さえようとして、左肩の肩鎖関節の靱帯がグキっ(痛)。コーナーでは、立ち上がって加速に移るまで、一瞬たりとも油断したらいかんなー、と肩をさすりながら思いました。

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バイクの大小に関わらず
加速、減速、コーナーリングといった
基本的な乗り方は共通です


■離陸時の目線

   南コースが終わった時には、1300時。いつもの様にランチ樹林のお弁当を食べたら、ちょっと休憩して初級中級コースへ。この時期、1500時を回ると西日が強烈で走れなくなる事も多いので、早め早めに走ります。
   まず、初級コースで身体を慣らして、直ぐに中級コースへ。直線がかなり掘れててボコボコになっていますが、リア加重気味で通過。去年ほどギャップを拾わなくなりました。そしてジャンプ。ところが、あまり気持ち良く飛べてません。直ぐに地面に向かっていく感じ。これで大きく飛ぼうとしたら、もっとアクセルを開けなきゃダメ、って事ですが、それをやるとフロントアップで暴走気味になってしまう。
   そこで先生からアドバイス。離陸する時に下見てるから直ぐ落ちる、との事。飛ん行く先を見なきゃダメだ、と言われました。また、姿勢がずっと同じで目線も変わってない。飛ぶ時は、飛ぶ方向に身体が伸びなければダメ、との事でした。言われてみたら、自分は飛ぶ前にコブの斜面を見てる時の姿勢、目線で固定されてる気がします。しかし、これで思いっきり飛ぼうとしたら、前転して地面に激突する、と言われました。
   そこで、意識して離陸した時に遠くを見るようにしました。やってみると、最初のウチはこれがちょっと怖い。どこ見てるか判らん様な感じです。だから余計に地面の方を見よう見ようとしてしまいます。いや、見まいとして飛びますので、怖い感じがあるのですが、遠くを見た方が飛びが良い様です。

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今年最初のランチ樹林
きんぴらゴボウな食えないんだよなぁ〜


■フロントアップで飛べ

   次に先生から言われたのは、フロントアップで飛べ、という事でした。今までは、キックバックリバウンド受けてもイイから頭から突っ込んで行け、という事でしたし、フロントアップになった時は暴走するのが定番でしたから、これにはビビりました。しかし、先生曰くフロントアップで飛ぶ事も必要なのだ、との事です。
   そこで要領を習ったのですが、飛ぶ時にリアが離陸するまでハンドルは引きつけておかなければいけない、という事でした。直ぐに腕を伸ばしてハンドルを身体から離すと、直ぐに車体が落ちてしまうし、フロントアップにもならない。グッと辛抱して引きつけておく、という事でした。(この辺は、実は第6回の時にも習っているのですが、完全に忘れてます)
   少々ビビリながら、ともかくやってみる事に。まず、外側のコブ2つからやってみましたが、最初はなかなか上手くいかず、前後同着みたいな感じ。そこで意識してハンドルを胸に引きつける様にして、やっと微かにリア着地になったかな、という感じ。先生から真ん中のコブを飛べ、という指示が出たので、ビビリながら真ん中のコブに突入。ところが、やってみるとこっちの方がすんなり飛べて、リア着地気味に飛べました。
    先生が他の指導に行ってから、自分一人でとにかく言われた事を徹底的練習しました。着地や加速はともかくとして、フロントアップでジャンプする。やればやるほど、中級の真ん中のコブを飛ぶのが、それほど怖くなくなってきました。そして外側のコブが今まで感じていたよりも低く感じてきました。

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初日はちょっと早い気がしました1530時頃に終了


   初日は1530時頃で終了。まぁ、翌日もあるので本コースは翌日回しにしました。揚水ポンプが凍ってるみたいで水が出ず洗車機は使えませんでしたが、大して土も付かなかったので、そのままにして道の駅に行きました。
   冬場は湯冷めしたらアウトなので食事は先に済ませ、パドックに戻ったら直ちに寝る支度をしてシュラフに潜り込みました。スキー用のアウトラストのアンダーウェア、フード付きのスェットに靴下を履いて、マイナス10度まで耐えると称するモンベルのシュラフにシュラフカバーを掛けて寝たのですが、0630時頃寒くて目が覚めるまでは安眠できました。




=9日=

   明け方はさすがに寒くて、目も覚めてしまったのでジャガンナート号の運転席に移り、ヒーター掛けてウツラウツラしていたら、知らない間に他の生徒さんが到着していました。去年9月以来という事で、「前来た時は暑かったのに、今日は寒い」と当たり前の事を言ってました(笑)。二日目は自分らの他に、GASGASの電太殿も初走りという事でスクールに来てました。

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骨盤動かして体重移動する要領を習うトイボネン君
最初はこれ、難しく感じるんですよねぇ〜


■南コースで別人化(笑)

   昨日と同様、まずはパドックでフォームのチェック。自分はジャンプの飛び出しの姿勢をチェックして貰いました。
   まず、これまで自分がやってきた姿勢ですが、斜面のフロントが上がって車体が起き上がってきた時、上体がお辞儀して、飛び出しの時に上体が起きるだけ。これでは前にも伸び上がってませんし、リアも全然押さえられません。キックバックが怖いから思いっきり開けられませんし、前のめりの落ちていく姿勢ですのでその通りに落ちていきます。
   特徴的なのは、膝が伸びて全然折り畳めてない事。膝をクッションに使ってはダメ、という意識から、膝を突っ張ったままにしていたのですが、正しくは斜面に当たった時に、減速姿勢から膝を折り畳んで上体を斜面の斜度に合わせてアクセルを開け、リアが離陸する時にアクセルオフにして上体を前に半伸ばしにし(肘も半伸ばしでハンドルを吊る様に)、膝も半伸ばしにしてリアを押さえる、という風にせねばなりません。
   その辺りを頭に入れた上で、南コースでウォーミングアップ。徐々にピッチを上げていって、帰りの直線の前にある小さいコブを飛ぶのに意識を集中しました。いつもなら上体をお辞儀する様な感じの姿勢でしたが、今回は膝を折り畳んで、半伸ばしにして飛ぶ事を意識しました。
   すると、いつもより滞空時間が伸びた感じです。しかも、安全にストンと降りれる感じ。そこでドンドン斜面への当たりを強くしていきました。そして、膝だけでなく、肘も意識して直ぐに伸ばさない様に、目線も高く遠く見る様にしました。そうこうしているウチに、ドンドン飛距離が伸びて、いつもなら上級生の人がリアが着地するアクセルギャップのところにフロントが落ちるのに、その先にフロントが落ちる様になりました。
   あまりの変わりぶりに、自分で自分がビックリ。午後からの初級中級コースが楽しみになりました。

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修正される前のジャンプへの進入姿勢
膝が伸びて、上体がお辞儀してるだけです


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修正後の進入姿勢
膝を折りたたみ、上体を斜面の斜度に合わせます



■ところが思ったほどに

   ランチ樹林のお弁当を食べて、休憩も短めに、初級中級コースへGo!! トイボネン君がCRFに乗りたいというので、彼のWR250Rを借りて走ったのですが、ジャンプの時のキックバックリバウンドが物凄い。サスが柔らかい上に車重があるので、ボヨンボヨン跳ねる。どうにか押さえようとしたものの、どこをどう押さえていいか判らないくらい。もっと腰を引いてリア加重した方が良かったかもしれませんが、WR250Fと違ってこのバイクは飛ぶバイクじゃない、と思いました。
   続いて自分のCRF250Rランスチャージ号に乗り換えてチャレンジ。ジャンプの飛び出しを意識して飛んでみましたが、確かにつんのめる感じで落ちていかないものの、なかなかドーンとは飛べない感じ。中級コースに移動しても同じ感じで、アクセルの開けが足りない。だったらもっと開ければ良いんですが、無意識にそれが出来てない感じです。
   先生から真ん中のコブを飛ぶように指示されて飛んでみましたが、飛び出しはイイ感じなんですが、着地がグシャっと地面に叩き付けられる様で、イマイチ。だから、もっと開けろと言われても、何となく怖くて開けれません。あともうちょっとで飛びきるところまで行ってるんですが、あとちょっとが開けられません。ついでにいうと、着地してからの加速がモタモタ気味でした。
   でもまぁ、大きめのジャンプに怖い思いせずに入れる様になったのは、大きな収穫だと感じていました。

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2日目のランチ樹林。ご飯が大盛りでしたw
でも、ちょっとセーブしないとなぁ、、


■本コースでボロボロ

   日が暮れる前に本コースに行け、という事で、満を持して本コースへGo!! まずはゆっくり走りますが、骨盤を動かして体重心移動、ハンドルを極力切らない、そして昨日今日習ったジャンプの飛び出し、これらのお陰で非常に走りやすく、各セクションもあまり怖く感じなくなってきました。徐々にピッチを上げても同じくで、これはなかなか行けるぞ〜と感じました。
   ところが、先生からタイムを言われてショック。全然ジャンプを飛んでないトイボネン君が2分1秒くらいなのに、自分は9秒だと。確かに、流しながら走ったつもりですが、そんなに遅いとは思ってませんでした。先生からは全然開けてない、と言われる始末。そこで今度は目一杯走ってみました。しかしそれでも4秒。自分はといえば、青色吐息です。
   先生から言われたのは、リアが宙を浮いてる時こそ回転を上げなければならないのに、全然そうしてない、という事でした。自分ではそうしてるつもりなのですが、そうはなってない様です。三度走ってみましたが、やはりダメ。そこで先生が見本を見せてくれたのですが、自分の真似をして貰って初めて、自分が全然ダメダメなのが判りました。
   先生から言われたのは、自分はまったく加速に耐えれる姿勢を取ってない、という事でした。バイクの上で中間姿勢で固まっていて、加速も減速もジャンプの飛び出しも着地も、その姿勢でやってると。従って加速に置いて行かれるし、着地では潰れている、という訳です。当たりは徐々に暗くなってきていましたが、最後に言われた事を頭に入れて走ってみましたが、飛ぶのか舐めて走るのか、訳判らん様な状態になってしまい、自分はまだまだダメだった、という事が判ったのが成果の終わり方になってしまいました。

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1700時前まで走ったので
片付ける時には日が暮れてしまいました


   去年の夏に2分0秒1を出しておきながら、それよりも4秒も遅いタイムでしか走れないのは、極めて由々しき状況です。WERなんか出てる場合じゃありません。しかし、原因はいくつか見出す事が出来ました。
   本コースをもっと走り込む必要があるのも、最近の課題であろうかと思います。大きくジャンプを飛んだりする必要は、今のところはない訳です。それよりも、素早く極大に加速に移れるかどうか、ホンの半秒でもアクセルを全開に出来るか(そして戻せるか)、それに耐える姿勢は作れるか、アクセルが全開になった時のエンジンの音はどういうものか、学んで改善すべき点はいくらでも出て来ましたし、他の人と競争するには、不可欠の要素ばかりです。
   そこで、WER開幕戦はパス。第二戦に照準を合わせて、その間に徹底して弱点克服の為、練習とスクール受講を行う決意をしました。

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本コースのセクションをこなすのは怖くなくなりました
だから、もっと実走行を増やそうと思います