去年の最終戦の日は、ウィークエンドレーサーズとぶつかってしまい、WERの方に出たのですが、今年は自分にはまだまだスプリントを戦う技能がない、と判断してましたので、WERはオミットしました。ではモチュールカップの最終戦はどうするか、という事になったのですが、9月にウチにきたネコのみりん(♂)が大きくなったので、12月入ったら去勢手術をする事になり、猫エイズや猫白血病の検査代と合わせて、3万円以上使ってしまい、エントリー費がなくなってしまいました(爆)
   まぁ〜年末だし、また転けて肩打っても困るし、なんて考えていました。また、5級まで使っていたXR250グレート・ストライカー号を、このまま乗らないまま腐らせてももったいないので、スクールで教習車に使って貰う事なったので、それを輸送する名目で最終戦に出向く事になりました。


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引き渡しのため、グレート・ストライカー号を試運転
乗ってる格好が大分サマになってきたかな?

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木槌を振るってコース設営
下見も兼ねてますが、今回は観戦の予定でした




■グレート・ストライカー号、ラストライド

   XR250グレート・ストライカー号は去年の11月のJNCC-FNL猪苗代大会のあと、前後サスOH、ステムとリンクのグリスアップ、クラッチ板交換、そして最近エンジンオイルも交換し、取り敢えずいつでも引き渡せる状態になっていました。ところが、新車で買って4年、ここ最近の寒さのせいか、いよいよバッテリーが死にかけで、エンジンが掛かりません。急遽、バイク屋に持ち込んだところ、社長の好意で中古のバッテリー(だけど12.7Vのビンビンのやつ)に交換して貰えました。
   翌日、BTC市貝に持ち込み、公道仕様からコース仕様に装備転換、ライトカウルをライト無しに替え、リアスプロケをノーマルの40丁からステンズの48丁に交換、リアキャリアを外し、歪んでたサブフレームを先生に修正して貰い、今や貴重品になったベストテクバーを外して持って帰る事にして引き渡し作業完了。あとは、最終戦のコースの谷底で、RM-ZのC国の、おっとっとな姿をニタニタ見物してました(笑)
   しかし、みんなが走ってる姿を見てると、自分だけ走ってないのは何だかなー、という気になってきました。前回の第5戦は痛めた右肩がまだ不調であまり走れませんでしたが、ここんとこのスクールで大丈夫な感じになってきています。確かにまぁ、お金ない訳ですが、やりくり算段すればどうとにでもなる話しです。問題はバイク。重いXR250グレート・ストライカー号しかありません。しかも、教習車ですから壊す訳にもいきません。が、やっぱり走りたい。
   一晩、グダグダ考えた結果、先生に頼み込み、急遽XR250で参戦する事にしました。思い返せば、1.5時間以上のエンデューロで、このバイクで満足に完走した事がありません。最後の最後に堂々完走したい、順位とか競争とか、そういうのはどうでもイイから、とにかく3時間走りたい、という気持ちでした。

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コース仕様への改装は昨日のウチに済ませていたので
あとはゼッケン貼るだけ


■下見ラップ

   大慌てで倉庫からXR250を引き出し、エンジン始動。ところが、キュルキュルとセルが情けない音を立てるだけで、掛かりそうな雰囲気じゃない。昨日はちゃんと掛かっていたので、バッテリーの問題じゃなさそうです。どうやらメッチャ寒いせいでオイルが固くなっているみたいです。押し掛けしよう、という事で、F井さんに押して貰い走った訳ですが、走りながらバイクに乗り移るなどいう芸当が出来ず(爆)、結局コースの坂で掛ける事に。そういえば、2年前に白河のエンデューロでバッテリー上がらせて、坂を下ろして押し掛けしたなー、とか思い出しました。
   エンジンが快調に回るのを確認して、速攻で本番服に着替えたら、もう開会式が始まってました。こちらはキャメルバッグにアクエリアス詰めたり、オシッコ行ったりでドタバタしてましたが、何とか記念撮影には間に合いました。まぁこれも経験値って奴でしょう(笑)
   撮影が済んだら、下見ラップスタート。南コースを回って南コース下のエンデューロコースへ。今回は獣道はカットされています。南コースを抜けて、MXコースから谷底のロックセクションへ。かなりグチャっていて、確かに転けやすそうです。慎重に突破していく必要があります。しかしその後は、一つ目の急坂(今回は登りで使用)もどうにか突破、桑畑コースも無事突破して、どうにか走れる目鼻が立ちました。

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とにかく慌てて準備して開会式に顔出しました
今回は最終戦だけあって、参加者も多かったです



■最後の最後も結構しんどい

   いよいよ本戦スタート。今回はセル始動なので5メートル離れてのルマン式スタートでした。やっぱり始動はセルの方が楽です。跨ったら即スタートですから。
   いつものCRFならフワフワした感じのコーナーリングですが、重いXRでは肩でホールドして曲がっていく感じです。アクセル開けても、ガバっとした加速感はありませんが、速度に乗るとズドドーっと勢いついて吹っ飛んでいく感じ。自分のバイクだったら、転けようが崖落ちしようが構いませんが、すでに余所の子になったので、勝負はせずに大人しく2.5時間乗る事にしました。
   確実に言えてる事は、つきの悪いバイクの場合、常にエンジンの回転はキープしておかねばなりませんし、上り坂では助走が必須です。サスは柔らかく弱いのでジャンプは舐めていった方が楽です。ブレーキもモトクロッサーよりは弱いのですが、その分、下り坂では多少引きずってもロックしないので楽です。要するに、トレール車の特性を考えつつ、レーサー的な乗り方をする、という事で行きました。そういう乗り方が解る様になったのも、この一年間の成果というべきでしょう。
   とにかく、転けたら起こすのがシンドイので、転けない様に注意しました。が、4周目か5周目で、初級コースから桑畑コースに向かうアップダウンの脇道で、登りでdb殿がスタック。その脇を抜けようとして、車速が足りなくて自分もスタック。ヘンチクリンな感じでバイクが自分の左足に乗ってきて、膝があらぬ方向に押さえつけられてしまいました。滅法痛かったのですが、どうやらニーブレースが頑張ってくれてるみたいで、大事に至る前に足を引っこ抜きました(その前に、上級生の人に足を轢かれましたww)。
   やっとこ坂からバイクを下ろして、再スタートしようとしたら、左のステップがめり込んで倒れてくれません。そのせいか、ギアもどうしても2速にあがりません。こらイカンわー、という事でピットインする必要が出て来たのですが、シッティングで1速で桑畑コースを突破するのが疲れる話しで、「もう十分XRを堪能したから、ここらで止めて撮影に回ろうかなー」とか思い始めました。しかし、グレートストライカー号で走るのはこれで最後です。プラハンマーでステップをシバきまくって直し、ただちにコースに戻りました。

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無事完走!
剥がれたゼッケンが激闘?を物語っています

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洗車機の順番待ち
自分はあまり汚れませんでしたが
バイクの方はきっちり汚れましたw


■注意の配分は、前2:後ろ9

   とにかくなるべく転けない様にする事。これがエンデューロで体力を消耗しない秘訣である訳ですが、その為には色々ポイントがある事があります。その一つが、抜かれる時は上手に抜かれる、という事。言い換えれば、抜かれそうな時を察知する、とでも言いましょうか。これまではセクションを突破したり、自分の呼吸を維持したりするので精一杯だったのですが、そこいら辺の事はどうにか出来てきたみたいなので、左右後ろに注意を払って、上級生の人が接近してきたら、どこで抜いて貰うか、考えながら走りました。
   予め下見ラップの時点で、自分にとって難所になる箇所と抜いて貰う箇所を見当つけておいた訳ですが、難しいのは難所に差し掛かる所で上級生の気配がした時です。抜いて貰える場所がある時は徐行して先に行って貰うのですが、そう出来ない時は、出来るだけ早く確実に難所を突破して、その先で抜いて貰う様にしました。転けない様に注意するのは、バイクを起こして体力を消耗するのを防ぐためよりも、進路を塞いでしまわない為でした。それでも転けた時は、後方に注意をやって誰か接近していないか、接近している時はとにかく進路を開けて、通過して貰ってからバイクを起こす様にしました。
   こうかくと、何だか初めから勝負を投げている様な感じですが、決してそうではありません。自分のペースを守り、難所を確実に突破するために、楽に抜いて貰える様にした訳です。焦ってヘタな事をして転けたりしたら、起こすのに焦るし体力は消耗するし、他に人にも迷惑かけるし、イイ事は一つもありません。まぁ、始めのウチは、前向いて走るのが精一杯で、周りの事なんか気に掛ける余裕はまったくありませんでしたから、この1年で自分も長足の進歩を遂げたんだな、と感じました。

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商品が賑やかな閉会式
地産地消の大根や白菜もありました


■そして堂々の完走

   CRFと違ってXRはタンク容量が9.7リットル。無給油で走り続ける事が出来ます。途中、ステップを直すのに一度ピットインしましたが、その後はピットの前を通り過ぎる度に小休止の誘惑に駆られつつ、周回を続けました。以前の自分なら、何だかんだ理由をつけて休んだでしょうし、前回は負傷した右肩が処置無しで休み休み走りましたが、今回はそれほど疲れないし、肩も痛みませんでした。
   ロックセクションとその前後のヌタ場、初級コースの次のアップダウン、桑畑コースの最後の坂道など、苦手な箇所はありましたが、遅いながらもスタックする事なく走りきる事が出来ました。中級コースのタイトコーナーはとても滑りやすく、後半は転ける事もありましたが、めげる事なく起こして走り出す事が出来ました。今回もほぼ2速で走ったのですが、アクセル呪縛から解放された走りであったと思います。CRFに乗り換えてから1年、自分のライテクは確実に進歩したな、と感じる事が出来ました。
   今回の成績は、周回数15周、下から4番目。A-2クラスで事実上の最下位でしたが、重いXRで力走した結果として満足できました。これがCRFだったら、もっと走れたかも、と希望を持てる結果でした。
   これまでのレースでは、1時間も走ったら息が切れ、2時間も走ろうものなら、終わった頃には身体がガタガタで真っ直ぐ歩けない、みたいなのが当たり前でした。しかし今回は、息も上がらない上に、強烈に肩の内側が筋肉痛になったものの、その他は全然疲れてませんでした。明らかに乗り方走り方が変わったのを実感出来ました。その意味において、順位以上に得るものの大きい一戦であったと思っています。

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最後に、ステッカーを全部剥がしました
ところが、TEAMつぼ焼きのステッカーだけ
どうしても剥がれませんでした(笑)