前回のスクールで右肩から地面に落ちてしまい、今回は肩鎖関節脱臼という事で、しばらくバイクに乗れなくなってしまいました。痛みそのものは2週間もしない内に収まったのですが、出っ張った鎖骨が邪魔するのか、肩が疲れやすかったり、短切な衝撃が加わると痛かったりで、大事取って乗らなかった訳です。
   この間、7年一緒に暮らしたクロスケが死んだり、その2週間後に新しく黒猫のみりんが来たり、新しいウェアを取り寄せたり、平行してリハビリに通いつつ復 帰に備えて来ました。リハビリはまだあと2ヶ月通わねばなりませんが、肩の調子も大分良くなった、という事で、約8週間ぶりにスクールに行く事にしました。今回は記念すべき第50回目です。







■装備更新

   先にも述べた様に、この休止期間の間に、ウェアを新調しました。自分では黒のウェアはイケてると思っていたのですが、重苦しくて遅く感じる、と先生からアドバイスを貰ったので、今度はド派手な赤を基調としたウェアにしました。今回買ったのは、ONEのデフコン。ド派手なレッドと白赤黒のクァーサー。グローブは一番上等なアルマダにしました。値段が上等なウェアは、上等なだけに着心地も耐久性も良いので、今回は奮発しました。今まで使ってきたSHIFTのストライクは雨の日用の予備に回し、アソールトはボロボロなので廃棄処分とする事にしました。

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来月発売の新作『渡辺明のベストテク第2章』で使用した
SUZUKI RM-Z250を前に講義する先生
新作DVDでは最新の完成形テーマが満載だそうです


■バランスと体重

   先生としばし歓談したあと、始めますよ、という事で生徒全員、パドックに集合。先々月にも習った体重心移動のさらに突っ込んだ話しを習いました。
   これまで自分が認識してた体重心移動とは、曲がりたい方向の足に加重が掛かるように、体重心を移動させる、というものでしたが、それをどう実現するかが問題でした。例えば、前回自分が長靴コーナーの入口で転けたのは、体重を右側に乗せようとして、身体を内側に入れ込んでしまい、フロントが弾かれて転けた、というものでした。
   曲がる時にハンドルを切らず、車体を傾けるために体重心移動をせねばならぬとして、軸のなくなる乗り方ではいかん、との事でした。これまで自分では自覚した事なかったのですが、車体を傾ける時、両足でステップに踏ん張って、身体の両サイドに体重を掛ける様な乗り方をしていたみたいです。つまり、車体を傾けようとしても、アウト側でも踏ん張ってしまい、車体が意に反して起きてしまう、という感じです。
   先生の説明では、足は軸に生えた根っこであって、体重心とバランス軸は1本のマストの様なものでなければならない、との事でした。実際にバイクの上でその姿勢を作ってみると、不安定さがない様な感じがしました。が、今まで意識も理解もしてなかった事だけに、なかなか難解でありました。

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ウェアを一新ww
そのせいか、ガッチリとフォームが固まる様になりました
やっぱりウェアは上等な物に限りますねぇ


■非常に悪い癖を自覚する

   この後、全員で南コースに移動。ウォーミングアップを始めました。自分は自分のバイクに乗るのが8週間ぶりなので、まずは慎重にユックリ走り、ローギアで急加減速をして身体にGを加えてみたりしました。しかし、やはり8週間も乗ってないと、なかなか感覚が戻ってきません。かつ、バイクを整備に出したままで、アイドリングやクラッチの調整をしてなかったので、余計に上手く乗れず、アイドルをいじったりクラッチを近くしたり遠くしたり(汗)
   やっと調整が終わったものの、今度は走りがエラくギクシャクする。前はもうちょっとスムーズだった様な……。すると先生から呼び止められて、「コーナーを過ぎてからアクセルバンバンやらない!」と注意を受けました。そういえば、この手の注意はずっと前から受けていて、自分でもやらない様に心掛けているつも りでした。今回も別にバンバンやっているつもりじゃなくて、アクセルを微調整して回転を上げているつもりだったのですが、、、「たにし君は、アクセル全閉にしてるもんね」だから加減速Gが急に掛かって、姿勢がガクガクになる、との事。
   それを言われてから、アクセルを全閉にしない様に、4〜5ミリのところでキープする様に心掛けたのですが、これがまたスゴく苦手ときたもんで、なかなか上手くいかない。しかも、強弱でアクセルを開け閉めして、回転を徐々に上げてから一気に吹かす、みたいな先入観があるもんだから、余計に出来ない(というか、先生から言われた事が素直に理解できない)。8週間乗らんとこうなるのかー、と困ってしまいました。
   そこで改めて先生から、コーナーでのアクセルの使い方を習いました。つまり、二回線でバンバン言わせるのは、コーナーの着座まで。着座してからはアクセルを4〜5ミリでキープして、クラッチで調整。立ち上がったらクラッチを離してゆっくりアクセルを開けて、ピークパワーに持って行く。立ち上がった時にアクセルを開け閉めするのは、回転が上がってない時にアクセルを開けても付いてこないからで、その時は少し戻す(ここを全閉にすると勘違いしていた)。上級生のお手本を見てみると、アクセルをバンバンやってる人は誰もいなくて、パァ〜〜〜っとスムーズに開けています。
   習った事を頭にイメージしつつ再チャレンジ。バンバンしそうになるのを堪えて、アクセルを一定にして、ゆっくり開けていくと、スムーズに吹け上がっていく事が判りました。その方がその後のセクション対応もピッタリ合う。ところが、気を抜くと、これから吹け上がる、という時にアクセル戻して、またバーンと繋いでしまう。本人が意識しない癖というのは、意識して治さないとどうにもならんなぁ、と感じました。

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コーナーリングフォーム
バランスを取りながら、良い所でガチっと固めます




■癖を直す

   いつもの様にランチ樹林のお弁当を食べて、「癖っちゅうのは怖いの〜〜」とかC国さんと話しした後、夏場よりも早く(と言っても1400時でしたが)休憩を切り上げて初級コースへ。とにかく、コーナーでアクセルをバンバンやらない様に走ろうと思いました。
   まずはゆっくり路面の調子をみて走りました。前日から晴れたせいか、地面はイイ感じに湿ってグリップが良さそうです。コーナーでアクセルをバンバンやらない様に心掛けて走ってみると、意外にも(まぁ当たり前なんですが)スムーズに走れて、姿勢もギクシャクしません。ははぁん、こういう感じだな、と感触を掴 んで、徐々にアクセルを開ける様にしました。
   すると、今度はコブを跳んだ時に、両足がステップから浮いてしまう事が連発。どうもコブへ進入する時の姿勢がいい加減になってるみたいです。おそらく、中間姿勢で飛んでます。注意して何度かやってみましたが、なかなか足が浮くのが直りませんでした。
   今度は中級コースに入って慣熟練習。最初はゆっくりと走りつつも、コーナーでアクセルをバンバン言わせない様に、スムーズに開けていく様にしました。すると、やはり前よりもコーナーがスムーズに曲がれる様に感じました。そこで先生から前の走りをやる様に言われ、やってみたのですが、ギクシャクするだけでなく、セクションへの対応もギクシャクしてて、とても疲れました。
   慣れてきたところで徐々にピッチを上げ、コブへ当たる時も姿勢を確認しながら走りました。そして最後の方には、足がステップから浮く事もなく、タイミングもピッタリあって、思い切ってジャンプする事が出来るようになりました。


■本コースは慣らし程度で

   復帰1日目は様子見のつもりで、本コースはやめておこうかな、と思ったのですが、意外にも右肩の方はどうもない様ですので、軽く走っておく事にしました。
   あまり飛ばさず、セクションを丁寧に対応していくつもりで走ったのですが、前に比べたら走りやすくなった様な気がしました。前は加速する時もコーナー曲がる時も、とにかく必死という感じだったのですが、今日はそんなに気張らなくても、開けれる時は開けれるし、曲がるのもあまり苦労しませんでした。特に、登 りのタイトコーナーは前ならよくエンストしてたのですが、アクセルをバンバン言わせない操作に変えた途端、取り敢えず止まらず進んでいく様になりました。前回転けた三日月コースと長靴コーナーの接続点(たにしコーナー)も、今回はスムーズに通過。一体なんで転けたか判らんくらいスムーズでした。
   そんなこんなで、取り敢えず3周1本済ませた訳ですが、11月にもなると日はつるべ落としで、もう1本行こうかなぁ、と思った頃には完全に夕陽。それでもやっぱり行っておかんと損した気分だったので、コースインしたものの、1周目でいい加減にジャンプを飛んで、股間にキックバックを受けて撃沈。そのまま洗車場行きとなってしまいました。

   今回はケガ復帰第一日目にして、記念すべきベストテクスクール50回目だった訳ですが、午前中は先生から言われてる事が「判ってる(つもり)」なのになかなか出来なくて、とても困ってしまいました。
   しかし、自分が誤解してるのが判った途端、メキメキっと出来るようになったので、さすが数通ってるだけの事はあるなー、と感じました。2ヶ月ぶりに自分のバイクで走ってみた訳ですが、前よりも乗れてる感がありました。いつもそうなんですが、転けてケガすると、何か理解が深まるみたいで、今回も欠点を克服したみたいです(笑)
   ご覧の通り、今回からウェアも心機一転、目立つ色になりましたし、走りでも目立てる様に、これからも頑張っていきたいものです。

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2ヶ月振りにしては、よく乗れたかな、と
負傷した肩も、機能的には問題ない事が判りました
次回も頑張るぞ!