前回の猪苗代大会を100とするなら、今回の斑尾大会は60くらい? これは事前の不安度の事で、40軽くなった分、楽しめる範囲が増えた、という事です。実際に、今回の大会は、走ってる時は大変な事もありましたけど、全般的に楽しんで走れたと思います。今までは仲間の多くが出るから、という部分で遠足的な楽しみがメインだった訳ですが(その事自体は今回も変わりませんが)、走りの部分で楽しめるようになってきた、というのは、自分のレースライフで大きな変化であったと思っています。





*ライディングについて

   JNCCでは下見ラップというのがありませんので、1周目は必然的に下見ラップ的な走りになってしまうのですが、今回はその1周目で45分も掛かってしまいました。これがリザルトに決定的な影響を及ぼした訳で、結果としては51台中41位。今回も下から数えた方が早いリザルトになってしまいました。

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1番目のラップは、スタート直後のもの
実際としては、2番目のタイムが1周目。つまり、都合4周走った


   1周目でここまで遅れた理由は、2速オートマ走法でゆっくり走った事以外に大きな失敗としては、以下のものが揚げられます。
  1. スタートでエンストして出遅れた事
  2. ブラッククリフのエスケープルートで2回失敗
  3. 第一コーナーの次の滑る上り坂でスリップした事
   まぁ、今の自分の技量を考えれば、仕方ないとも言える失敗ですが、スタートに関しては、もうちょっと緊張感を持って取り組めば良かったと思っています。(何せ、坂道発進なのにアクセルを半開にもせず、いきなりクラッチ繋いで開けようとした。当然エンストする)

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スタートで出遅れるクセを何とかしないと
基本的な部分でヌケてるところが多い


   しかし、自分でも変化あったと感じるのはここからで、時間かけて1周目を走っただけの事あって、コースの感じを大体把握して、2周目からは対策立てて走っていました。具体的には、ブラッククリフのエスケープルートは、最短ルートを取らず、中腹まで駆け上がってキャンバーターンで降りていった事、滑る上り坂では予め車速を残して、アクセル一定で突破する事、など。
   無論、全て上手くいった訳ではなく、3周目にはブラッククリフでも滑る上り坂でも失敗しているのですが、1周目で学習した成果を活かして、1周目ほどは苦労せずにリカバーしています。最後の4周目は、さすがにコースも荒れてきて今まで失敗しなかったところで失敗する様になりましたが、それでも気持ちに余裕を持ってリカバーしながら走る事が出来ました。
   その気持ちに余裕を持って走れた最大の要因が、あまり疲れなかった、という事でした。今までだったら、1時間も走ったら、腕も肩も痛い、身体もシンドイで、もう前に進むのも息も絶え絶えという感じでした。ところが今回は、確かに転けたりスタックしたりといった時は、それはもう出場した事を後悔するくらいシンドかったりしたのですが、一旦走り出したら疲れてが取れて、特に上り坂などは休憩してる様な感じでした。
   むしろ下りは放っておいても速度が上がるし、かつギャップもそこそこあて身体が揺すられ不安定になるので、慎重に降りたのですが、スクールで習った腕の使い方のお陰で、あまりギャップを拾わず、無駄な力も使わず、まったく腕上がりを起こしませんでした。

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下見の時はヤバげに感じた坂ですが
走ってみたら、意外に走りやすかったです
加速に置いて行かれない姿勢が出来たからかな?


   今回あまり疲れなかった理由には、バイクが軽かったというのも含まれると思います。前回の猪苗代大会では、XR250で出たのですが、バイクを起こす度に体力を削り取られる様な感じでした。今回は転けた回数が前回よりは減った事もありますが、バイクが軽く起こすのにそれほどストレスを感じる事はありませんでした。
   ついでにいうと、いつもなら帰ってから2日後くらいには、猛烈な筋肉痛に襲われるのですが、それも今回ありませんでした。まぁ、あんなにゆっくり走ったのですから、疲れなくて当然、という話もありますが、疲れない走りをした事自体が、これまでとは大違いな内容であると思います。もっとも、まったく筋肉痛が無かった訳ではなくて、肩の内側や背筋、腰の中心など、どうやら固めて走ってた部分は2〜3日怠かったです。


*装備について

   前回の猪苗代大会を参考に、CRF250Rランスチャージ号にも装甲を施した訳ですが、結果から言うと、今回はなくても大丈夫なコースでした。ガレ場もロックセクションもなく、転けても痛くないフカフカの地面でしたので、通常のMX仕様の方がより軽くて走りやすかったと思います。もっとも、事前に情報がなかったので、これは仕方ない事でした。
   今回施したED仕様は、如何にも自分らしく、MX仕様とスイッチング出来るように、ハンドルは別にED用のハンドルを作りました。そしてMX用のハンドルは家に置いてきた訳ですが、あとで考えたら、MX用のハンドルも持って行っておけば、現地でED仕様からMX仕様に転換させる事も可能でした。当日朝に転換作業を行うのは面倒ですが、前日から行っていて、かつ試走も下見をする時間があったのですから、転換する時間が十分あっただけに、ちょっと惜しい事をしました。

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5分そこらチョークを掛けて暖気しても
チョークを戻したらエンジンが止まってしまうので
暖気には難儀しました




   それぞれのパーツの使用感ですが、まずZETA・アーマーハンドガードですが、これはXR時代に付けていた物をそのまま移植。使い方も前のままで、固定用のボルトを少しずつ緩めておいて、転けてアーマーが明後日の方向むいても、どついて元通りに出来る様にしておきました。実際に今回も転ける度に明後日の方向むいてくれて、鉄拳制裁を加えて元通りにしました。猪苗代大会の時には、グラグラしてると締めるように言われたのですが、今回は何も言われませんでした。ただ、殴ってるウチにボルトが緩んでくるので、脱落しないようにビニテを巻いたのは言うまでもありません。もっとも、今回はウッズセクションもなかったので、普通のハンドガードでも良かったと思います。転ける度に、アーマーに付いたハンドガードがスコップみたいに土を掘るのには閉口しました。
   エンデューロエンジニアリング・ラジエターブレース。これも今回の様なコースでは要らない気がしますが、取り付けるのが大変だったので、取り外すのも面倒ですから、今後は付けっぱなしにします。ただし、元の状態ではラジエターにゴムブロックが付いていて、それがバイクのフレームに当たる様になっていたのすが、ブレースを付けるにあたり、それを外しています。そのせいか、ビーンという振動音がする様になり耳障りです。まぁ、必死こいて走っている時は、音など気にしてる余裕はなかったのですが。。防音措置を施したいところです。
   リコシェ・スキッドプレート。これはもはやアンダーガードと称すべきものと思うのですが、XRに付けているプロスキルの物との大きな違いは、余計な穴が開いていない事。そのお陰で、余計な土がエンジンとスキッドプレートの間に溜まりませんでした。これは走行中に車重が重くならないだけでなく、終わった後の泥落とし(今回は土剥がし)がメッチャ楽、という事を意味してました。穴の開いてないスキッドプレート、MX用にも付けようかと思う位です。もっとも、オイル交換の度にスキッドプレートを外す手間が増えるので考え物ですが、、

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タイヤの空気圧を調整するワタクシと相方
日頃はあまり空気圧に気を遣ってないのですが
今回は結構シビアに


   その他としては、エアクリの問題。いつもの様に自宅でオイルを塗って持って行ったのですが、高地ではやや濃すぎた様です。新品の予備を持ってましたので事なきを得ましたが、次回からはオイルを塗ってないエアクリとスプレータイプのオイルを持って行って、必要に応じてそちらを付けるようにしたいと思います。

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手前が自宅で準備したエアクリ
予備を持って行ってて正解でした


*反省と今後の課題

   今回の斑尾大会は、天気も良く、コースコンディションも比較的良く、走りやすかったレースだったと思います。前回の猪苗代大会の後のスクールの成果も、相当出ていたと思います。あまり疲れを残さず、余力を持って完走できた事は、それを現していると思います。
   しかしながら、リザルト的には猪苗代大会よりほんの少し上がった程度でした。原因は1周目に45分掛かった事と、2速オートマ走法で通した事でした。実は、2周目以降は開けれる所は3速で行こうかとも思ったのですが、うっかりスリップして転けても困るし、転けるよりは確実に走った方が良い、という事で保守的な走りになってしまいました。
   自分の感じたところでは、まだ新しい車速に自分の感覚が追いつかなくて、セクション対応が遅れる(そして転けるか止まる)という感じです。やはり走り込みが足りないな、と感じました。もっとスムーズに、スピーディーに走れる様になれば、レースを楽しめる様になると思いますし、その間口に立っていると言う気がしています。