前回のスクールのあと、2月14日のWER第一戦、28日のオフビ6耐第一戦とレースが続き、なかなかスクールに行く時間を作れませんでした。目下の課題は、急加速に耐えられない事、エンジンの高回転をキープ出来てない事、車速が上がらずセクション通過がスムーズでない事など、レース出るには致命的な課題が山積みで、その弊害は2月のレースでも如実に現れていました。やはりここは、今一度腰を落ち着けて、スクールと自主トレに励む必要を感じました。
   ところで、3月20日は、去年初めてスクールに行った日です。こんな記念すべき日を逃す手はない、という事で、6週間ぶりのスクールと相成りました。


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“完成形テーマ”の新しいプリントが出来てましたので
撮影させて貰って、帰って自分で入力しました





=20日=

   いつもの様に朝0300時に起きて、0400時出発。途中、コンビニ寄ったりしながらも、パドックには0640時に到着。取り敢えず0800時頃まで仮眠する事にしました。ハイエース・ジャガンナート号はシートを倒せないのですで(後ろに棚があるから)、窮屈な格好で寝る事になるのですが、眠ければどんな格好でも寝れるものです。
   仮眠から覚めてバイク下ろして準備してると、0900時ころ先生到着。その時点で生徒は自分しかいなかったのですが、先生と雑談してると、デカイBMWのGSが到着。東京から自走でやってきたというS藤さんという方で北海道のラリー走られるとか。ご友人のHさんは、前回はヤマハのWRで自走だったそうですが、つらいんでタウンエースに積んできたとか。その気持ち、よく判ります。さらに、a-かぁ殿とa-pro殿夫妻、ゴールドウィンのC国さんがやって来て、土曜日の生徒が揃いました。
   今回は初級の人が多かったので、まずはフォームのチェックから。各人のレベルやテーマに合わせて、丁寧にチェックして貰いました。自分はどうも腕が弱いらしいです。

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みんな揃ってフォームのチェック
慣れているつもりでも
イザ見て貰うと、結構アラがあったりします
(自分の場合)


■バンバンさせない!

   お昼の前にウォーミングアップという事で、南コースへ。今回の南コースは、手前のタイトコーナーを過ぎたあと、2の加速から3の加速に移る直線が凸凹のギャップだらけになっていました。コーナーの立ち上がりから、いきなりガバッとアクセルを開けても、加速せずカブリ気味になってしまうので、加速に乗るまでゆっくりとアクセルを開け、クラッチとアクセルの微調整で立ち上がっていく訳です。
   ところが、いざやってみると、自分の場合はボコンボコンとギャップに引っかかってスムーズに加速していきません。また、そのギャップゾーンを越えてアクセルを全開にすべきところでも、一気に加速できずダラ〜ンとした加速で、加速に乗った時にはコーナーの手前という感じで、余計怖くて開けられません。
   そこで、アクセルを「バッ、バッ」を開け閉めする方は意識してやる様にしたのですが、コーナーの立ち上がりの方は何度やってもトロトロしたままです。そこで先生から言われたのは、「アクセルをバンバンやらない」という事でした。つまり、立ち上がりはゆっくりとアクセルをビギニングから4〜5mmほどまで開けて、クラッチで調整しつつ、加速付きすぎたなと思ったら1〜2mmほど戻す、と言うような微調整をやるところを、自分の場合はアクセル全閉にして遊びからビギニングの辺りでバンバンやっている様なのです。自分ではそんな事してる意識がなかったのですが、全閉からビギニングでバンバンやれば、加速減速Gがガクガクやってきて、さらにギャップもある訳ですから、スムーズに加速できる訳がないのです。
   そこで言われた通りに再チャレンジしようとしたのですが、アクセルを5〜4mmで調整する、というより、その辺りから全閉にならない様にする、というのが難しい。ついつい全閉にしてしまい、そのままでは止まってしまうので、また開けて、というのの繰り返しでした。

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初日のランチ樹林
落ち込んでたせいもあって、半分残しました
(しっかり夕方食べましたw)


■まずは急加速に慣れる

   いつもの様に、ランチ樹林のお弁当を食べたあと(半分くらい残して、夕食に回した。全部食べると、身体が重くなって動きが鈍るから、、)、みんなより先に南コースへ行き、午前中のおさらいをしました。
   取り敢えず、直線での急加速をマスターする事に。奥のダラダラコーナーを過ぎて、小さいジャンプを飛んだあと、約1秒間くらいは急加速できる直線になるのですが、自分の場合はここでの加速がトロいのです。そこで着地したあと、意識してアクセルを一気に回してみましたが、どうにも奥まで突っ込んでしまい、減速しきれずオーバー気味に手前のコーナーを回ってしまいます。そこでa-かぁ殿から言われたのは、アクセル開けてる時間が長い、という事。去年に比べて、車速は上がってるんだから、前の感覚でアクセル開けていると余計走ってしまう、という事でした。自分では1秒くらい開けてる感じだったのですが、どうもそうでもなかったみたいです。
   そこで自分の感覚で、半分くらいの時間で切ってアクセルを戻してみると、段々良い感じになってきました。アクセルというのは、ダラダラと開けてはダメだし、いつまでも開けっ放しにしてるのもダメ。レーシーな乗り方というのは、トレール車での癖をいかに脱却していかだな、と思いました。


■中級コースで焦る

   その後、初級中級コースに移動しました。初級中級コースとも、加速に移る直線がギャップだらけになっていました。ここでは、午前のアクセルワークに加えて、体重心を上げて車体を浮かせてギャップに引っかからない様に走る要領を習いました。自分は以前にも習っているのですが、問題は立ち上がりのアクセルワークがなってないので、やはりギクシャクしてしまいます。
   特に中級コースの奥のコーナーを立ち上がって一つ目のコブの手間は、急加速によるギャップやワダチが盛り沢山で、今までの要領では全然加速に乗せる事が出来ず、一つ目のコブは飛ぶのが大変でした。こういう時に、無理に加速させようとすると、ギャップで車体が振られて、コブに当たった時に暴走してしまう事があるので、無理だと思った時は無理に飛ばず、コブの通過でナメて走りました。
   コブの手前でギャップが出来ている、という事は、他の人はそこで急加速をしている、という事です。この場合の急加速はジャンプのためのものです。しかし、その前に十分エンジンの回転を上げておかねばなりません。自分はギャップやワダチがあると、いつまでも回転が上げられず、無理にアクセルを開けたら車体(と身体)が振られて、、という具合です。根本的に何かが間違っている訳ですが、初日はそれを解明するに至りませんでした。

   スクールの後、いつもの様に壽の湯で汗と埃を落とし、パドックに戻って飯盒で飯炊いてレトルトの牛丼かけて食い、a-かぁ夫妻と雑談したあとジャガンナート号で車中泊した訳ですが、夜半からにわかに強風が吹き荒れ、ビックリして目が覚めました。まさに「颶風」というに相応しい猛烈な風で、こんな風じゃ明日のスクールは無理かなー、と思っていたら、今度は土砂降りの雨。車中泊だから良いようなものの、これがテント泊だったら目も当てられないところでした。

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久々の車中泊♪
飯盒に2合ご飯炊いて、レトルトの牛丼でいただきました
夜はそんなに寒くなかったので
ようやく車中泊で連続受講が出来る季節になりました

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翌朝の朝ご飯
飯盒に残したご飯に、永谷園のお茶漬けと吸い物を入れて
お粥にしました
教訓は、お茶漬けか吸い物か、どっちかにする事!




=21日=

   明けて21日は、強風の中、夜半に新潟から到着したT代君こと船長君、昨日から引き続きのWRのHさん、CR250のH科さん、そしてa-かぁ殿に自分の合計5人が参加。昨日の様に、まずはフォームのチェックをしましたが、ここで自分に取っては意外な事実が発覚しました。というのは、ボディの筋力に比べて、腕があまりに弱いという事。
   具体的には、加速の姿勢を取る時は、肘を曲げて前傾する訳ですが、この肘が弱ければ加速Gで肘が伸びてしまい、加速に耐える姿勢を維持できません。逆に、減速の時は腕を突っ張る訳ですが、やはり腕が弱ければ突っ張りきれなくなる訳です。以前から自分は「中間姿勢で乗っている」と言われていたのですが、どうも原因はここらにあった様です。先生から「懸垂は何回出来る?」と聞かれたのですが、「中学以来、1回も出来ません」と答えると、「それじゃダメだ、腕鍛えないと」とトレーニングの仕方を教えて貰いました。

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明け方の様子
アチコチ水たまりが残ってますが
午前中で一気に乾いてしまいました


■アクセルワークの変な癖

   フォームのチェックのあと、昨日と同様にまずは南コースへ。コーナー立ち上がりの加速、直線での急加速を意識して走ってみましたが、直ちに先生からダメ出しが出ました。まず、コーナーの立ち上がりでは、相変わらずアクセル全閉でバンバンやっている事。直線の加速のあと、減速の時にアクセル全閉にせずアクセルを回してる事。自分の挙動は、すべて反対になっているという事でした。
   そこで、グリップの握り方、アクセルの回し方から再レクチャーを受けました。自分のグリップの握り方は、接着剤でグローブがグリップにくっついているみたいに、握り直しが出来てない事。その為、アクセルを全開に出来ず、全閉にした時は手首がネコの手みたいになってて全閉に出来てない事。この辺りは、日頃全然気にしてなかった事だったので、言われるまで気が付きませんでした。
   その辺りを注意して、再度チャレンジしてみたところ、徐々に自分の変な癖が見えてくる様になりました。減速時にアクセルを開け足しているのは、どうやらアクセルオフにした直後にフロントブレーキを無意識に掛けてしまい、コーナーの入り口まで速度を維持できないものだから、開け足さなくてならなくなっている様でした。ブレーキは、コーナーの入り口まで掛けない様に注意し、手首の状態も注意してやってみたところ、開け足す癖は収まりました。
   手前のタイトコーナーを回る時も、ほんの少しアクセルを握り直し、ビギニングから5mmくらいのところでアクセル調整が出来る様にしてみました。しかし、こちらの方はなかなか上手く行かなくて、どうしてもギクシャクしてしまう。何度やってもダメで、先生からも「もう良いから戻って」と言われる始末。「やっぱ、オレ、センスないかなぁ〜」と凹みつつ、お昼になりました。

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二日目のランチ樹林
量が結構多いので
全部食べたら、ちょっと胃にもたれます


■本コースで開眼??

   お昼のあと、南コースで少しだけ復習してから、初級コースへ。昨晩にまとまった雨が降った事もあって、昨日よりも滑りやすくなっていたので、極力重心を上に上げて、リアを空転させる様にして走りました。中級コースはもっとひどい事になってそうな予感がしたので(パッと見では判らない事が多いw)、敢えて行かずに他の人が初級コースを走るのを見学していたら、先生から「本コースの方がコンディションが良い」と言われ、自分が先導して他の人たちを本コースに案内する事になりました。
   本コースは、前回のスクール辺りから、ようやく「走れてきたかなぁ」という感触が得られる様になってきたのですが、それでもよくエンストしますし、スムーズに走れてるというには程遠い走りです。ですので、あまりみっともないところは見られたくない(苦笑)。取り敢えず路面のコンディションも判らないので、2速でゆっくり走る事にしました。自分の時もそうだったのですが、初めて本コースを走った時に、大体引っかかるのはフープスの次の二つの激坂と、その坂の次の左の登りのタイトコーナーです。案の定、左登りでエンストしてしまい、格好悪いところを見られてしまいました。
   一通り案内が終わって、徐々にピッチを上げていきました。このコースで自分がエンストして止まってしまうのは、先にも述べた左登りのタイトコーナーか、MXコースのベストテク小屋前のジャンプを飛んだあと、ダンダンダンと3回段差を降りた後のダラダラコーナーです。今回もエンストした訳ですが、その原因がアクセルを遊びからビギニングの間でバンバンやってる事の様に感じました。そこで、先生から言われた様にバンバンやらず、徐々にアクセルを開けつつクラッチで調整する様に心掛けました。
   そうやって一通り走って帰ってくると、先生からタイムが上がったと言われました。何でも2分6秒くらいだったとか。前回は2分14秒くらいですから、8〜9秒ほど早くなった計算です。もっとも本人はそういうのは全然意識してませんでした。ただ、前回よりは急加速が出来る様になったかなぁ、くらいだったのです。

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こうした筋力トレーニングも
そろそろやらないと、頭打ちになりそうです


■苦手を克服していく

   そこで先生から言われたのは、「腕上がりするくらい腕を使ってみよう」という事でした。午前中も言われた様に、自分はどうにも腕力が弱くて加速減速に耐えられず、それで中間姿勢になってしまい、余計加速も減速も弱い状態です。意識して腕を使ってそれらに耐えていく必要があります。
   今までは、どちらかというと、肩を固める方にばかり意識が行っていて、腕はせいぜい減速の時に突っ張る程度の意識しか持っていませんでした。そのため、身体がガチガチに固まって、コーナーをスムーズに曲がれない、という弊害を感じるくらいでした。そこで今度は腕に意識をして走ってみました。
   すると、ダラダラコーナーでのアクセルの微調整や、急加速がとても遣りやすく感じてきました。今までだと、三段段差を降りた後の左コーナーや、三日月コーナーなどはどうにもトロい走りしか出来なかったのが、スムーズに通過できる様になり、帰りのベストテク小屋に向かう直線はジャンプ飛んで着地した後、止まってしまう様な感じだったのが、着地のバウンドを利用して急加速できる様になりました。
   こうなってくると、一番苦手としているa-坂の次の左登りのタイトコーナーや、ベストテク小屋の前のジャンプは、その手前で減速し過ぎて車速が落ちているからではないか、とか考える余裕が出て来ました。今までは、どちらかというとコースを攻めるというより、コースに攻められている感じだったのですが、徐々にスムーズに走れる様になってきて、段々と楽しめるようになりました。

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終わりよければ全てよし
次回に希望を持てる二日間でした


   腕を意識して使ってみると、ものの2〜3周で腕がパンパンになってしまい、日も暮れてきた事でしたので、手応えを感じたところで二日目のスクールを終えました。
   初日から二日目の午前中まで、先生から言われた事が全然出来なくて、大いに凹んだ訳ですが、最後は成果を出せて良かったと感じました。スクールに通い続ける事に対して、色々意見される事も多い今日この頃ですが、自分の欠点や弱点は、やはりスクールでないと気が付かされないし、また克服も出来ないな、と感じました。
   何より、ベストテクスクールに通い始めて満一年になったこの日、その一年分の成果を感じ取れたのは、大いに喜ばしい事でした。来年の今頃がどうなってるか、今からとても楽しみです。

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受講一年目にして、4級修了
楽しくなるのは、これからですね!

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船長君から貰った誕生日のプレゼント
小国のエンデューロの賞品か参加賞w
ギヤマンの壺がイカしてます