前回の第四戦は、自分でも判るほどにトロトロした走りで、一所懸命スクール通いをしたのに、ちょっとガッカリな内容でした。しかし、その後、バイクをXR250からCRF250Rに乗り換え、5級後半から4級に入り、7回スクールを受けました。そして、レーサーの乗り方の基本を習い、「なるほど、前回までのレースでトロくさい走りしか出来なかったのは、ちゃんと訳のある事だったな」と気が付いた訳です。
さて、今回の第五戦では、CRF250Rランスチャージ号で参戦という風に決めていました。順位がどうとかではなく、レーサーでレースに出る演習として受けるつもりでした。まぁ徐々に慣れていこう、という訳です。
ところが、前回11月3日のスクールで本コースを走ったところ、前夜の大雨で坂道はズルズル。スタックしまくりで、「こりゃ大丈夫かなー」とかなり不安になってきました。さらにコース作りに行ってたa-かぁ殿から「今回は逆回りだよ〜」と連絡が入り、「前もって歩いて下見した方がいいよ〜」「XRの方が良いんじゃない〜」と言われるに及んで、ますますヤバイかも感がアップしました。
予定通り、朝0700時起床。ちらほらと他の参加者(大半がスクールの先輩方w)がバイク下ろしたりダベったりしてる中、長靴履いて下見に行きました。今回は逆走という事で、桑畑の湿った林道っぽい道から、初級中級コースに上がり、三日月コーナーを経て、MXコースへ。そこからa-かぁ坂を下って、いつもは下りになるロックセクションをよじ登り、坂を上がって南コースの下へ。南コースの獣道と大坂は今回キツイという事でカットされて、パドックの脇道を通って南コースを周ってスタート位置へ。という道順。
歩いてみた完走は、「95%は大丈夫。でも、残り5%が大問題」というもの。具体的には、桑畑から初級コースに上がる急な上り坂のカーブ、いつも三日月コーナーに入る手前の級な上り坂とその頂上の級な右カーブ、a-かぁ坂を下った次の急な右カーブ、その先にあるロックセクション。ここはステアの手前がグチャグチャの窪地になっていて、引っかかったらセクション突破は無理です。
そこで、先輩方に相談したところ、「XRの方が良いんじゃない〜」との事。じゃぁ、そないしますかーと話しがまとまり掛けたその時、XR200Rで下見に行ってた先生が帰ってきて、開口一番「今日はベストコンディションですよ!」と宣言。不安な箇所の話しをすると「グワーッとアクセル開けていけば大丈夫」との事。エンストしない様に早めにクラッチ切るように、とのアドバイスをいただきました。
さぁ〜て、どないするか。先生が大丈夫というとるのに、ここでXRに機種変更するのもなんだし、そんな事言ってたら、いつまで立ってもCRFで経験を積む事は出来ないし、まぁもし何かあっても、ここだったら面倒みてくれるだろうから、だったら今のウチに経験積んでおくか、という事で、エントリー通り、ランスチャージ号で参戦する事に決心しました。
バイクの準備が終わった後は、お着替えして準備完了。今回は直前までどのバイクで出るか悩んで、準備が遅れたので他の人とお話ししてるヒマがあまりありませんでした。その代わり、準備をやりつつ、今回のレースの目的を改めて心の中で再確認しました。
一番大事なのは、五体満足で帰ってくる事。ケガは決して出来ない訳ですから、どうにも無理そうなら、バイク置いて帰ってくる決断も必要です。それを踏まえた上で、前回以降習った事を出来る限り実行する事。他の人と競争する、なんてのは先ず持って無理なので(自分以外は全員自分以上に上手い人)、後ろに付か れた時は素直に譲って、自分のペースを守って確実に運転する事。大事な事は、初めてレーサーで出るレースですので、「レーサーでもレースで走れる」という実績を作る事、所々起こるトラブルを解決する経験を積む事が、今回のレースの目的、という訳です。
いよいよ下見ラップスタート。皆さんの後について、自分も発進です。まず、桑畑の湿った林道は問題なし。所々、グチャってワダチになってますが、ゆっくり通過すればノー・プロブレム。そのまま林道ツーリングを楽しんで、第一関門、初級コースに入る右カーブの急な上り坂。リアが空転しない程度にアクセルがガガガ〜っと開けていけば登れる事が判ったのですが、登り切った先が左カーブ。ここで曲がりきれずエンスト。しかもちょっと勾配なので、エンジンがなかなか掛からず、両足でにじり下がって平地で再始動。
初級中級コースはいつも走ってますが、ここは180度ターンのタイトなコーナーリングを要求されます。このレースは、飛んでもないガレ場とかヌタ場といったのはありませんが、とにかくリーンアウトなコーナーリングでは曲がりきれないコーナーがウリです。
初級中級の次は、三日月コーナーの逆走、そして三日月コーナーに向かう登り坂と90度の右カーブ、この上り坂を登り切ったところでまたもエンスト。必死こいて再始動して、三日月コーナーの入口を左カーブ。ところが、ここがどういう訳か曲がりにくくて、ここでもエンスト。やっとこさ発進して、MXコースへ。MXコースをエッチラ乗り越えて、今度はa-かぁ坂。CRFの強力なフロントサスに感謝しつつ降下して、さらに下り坂を下ると、急な右コーナー。うっかり気が付かずうっかりコースアウトしそうになりました。
それを越えると、次はロックセクション。一番ヤバイと感じたところですが、案の定、ステアを登り切らず途中でエンスト。どうにかバイクに跨ったまま下まで滑り落ちようとしたのですが、失敗して右側に転倒。下は泥なので、あまり痛くはありませんでしたが、右のグリップが付け根まで埋まってしまいました。
とにかく、バイクを起こした訳ですが、そこはグチャグチャの窪地で、それ以上バック出来ません。助走距離は極めて短い。XRだったら、まずもって登坂不能です。が、その時はそんな事考える余裕もなく、とにかくエンジン掛けて(今度も一発)、ローギアにして、前傾を深くしてガンとアクセル開けて、一気に登ってしまいました。いや、登れてしまいました。その直後に、またもエンストしたのですが、とにかく登れる事が判りましたし、登ってしまえば、エンストしようが何しようが大丈夫、という事が判りました。
その後の大きな坂は、ガリガリにアクセル開けて登り切ってしまい、南コース、パドック脇を通って、帰還しました。
スタートは前回同様、ルマン式。前回はセル付きでしたが、今回はキックという事で、2メートル離れて待機です。先生の日章旗が振り下ろされるの同時にノタノタとランスチャージ号に駆け寄り、バイクリフトを外してドッコイショと跨った訳ですが、ここでミス。素直に左足を地面に着けて踏ん張れば良かったのですが、女の子みたいにバイクリフトの天板に左足を乗っけたものだから、踏ん張りが利かない(汗)モタモタしている内に、一番ドンケツになってしまいました。
取り敢えず、開けれる所は開けて、コーナーの進入は慎重に、1周もしない内から、Aクラスの人にラップされてしまい、そういう時は脇に寄って、とにかく自分のペースで走る事を心掛けました。というのも前回、コーナーなんかでインから抜かれたりする時、こっちが勝手に泡食ってエンスト、というケースが多いので、極力直線で抜いて貰う方針を取っていたからでした。
下見ラップで大体ヤバイ所は覚えていたのですが、a-かぁ坂の次の下り右カーブでは何度も曲がりきれず止まってしまいましたし、三日月コーナー入り口の左カーブも間違えて右に行ってしまう(いつもは右に行く)というのが何度もありました。その代わり、下見ラップで登り切れず転けたロックセクションは、ジャンプの飛び出しの時の要領で突破。本戦中はノーミスでクリアし続けました。ヤバイ登り坂というのは、とにかく登り切ってしまえば、上で転けようが止まろうが、どうにかなる、という事がよく理解できました。
こんな感じで、疲れたら適当に止まってキャメルバッグのアクエリアスをチュパチュパ飲んだり、谷底からベストテク小屋のギャラリーに手振ったりしている内に、1時間半が過ぎてBクラス終了。あと1時間くらいは走れそうな余力を残したまま、第五戦を終了いたしました。
今回のレースは、路面の状態が良かった事もあって、本戦中は転ける事が無かったのですが、しょっちゅうエンストしてました。早め早めにクラッチを切る様に心掛けてましたが、間に合わない事が多かった様です。それでも2010年モデルのFI化されたCRF250Rの始動性は抜群で、「あんだけキックしてた ら、膝痛いでしょう〜?」とあとでa-かぁ殿に心配されましたが、本人は至って平気でした。
エンストした場所の多くは、コーナーの途中でした。これの意味するのは、コーナーリングの基本が実戦であまり活かされてない、リズム感のあるセクション通過が出来てない、という事であろうと思います。モチュールカップは、ガレ場とかヌタ場が無い代わり、ヘアピンカーブは盛り沢山ですから、やはりベストテクのコーナーリングはみっちりやっておかないと、シンドイ事になる訳です。
動画をみても判る様に、今回もあまり加速感のない走りしか出来なかったのですが、その一番の理由は「2速オートマ走法」であった事です。レーシーなシフトアップに仕方が今ひとつ判ってないのもさる事ながら、開けれるところと慎重を要するところでの間で、コマメにギアチェンジ出来るだけの余裕がない事、高回転域をキープする走りが出来てない事、減速Gに耐えれる力がまだまだ乏しい事、加重分の速度を維持しつつセクション通過が出来てない事、、、つまり、全般的にまだまだダメだ、という事です。
しかし、そうは言っても、やはりレーサーでレースを完走できた、というのは、自分にとっては大きな自信になりました。なにせ、9月に納車した時には、「こんなの乗りこなせる様になれるんかないなー」と半ば失敗した気分だった訳です。それがわずか2ヶ月の間に、曲がりなりにも乗れる様になり、レースで起こる処々のトラブルもリカバーして乗って帰ってきたのですから、これは大きな前進だと思います。
今回のレースでも、追い抜かれてばっかりだった訳ですが、その代わり、抜いていった先輩方の走りを後ろから見学(笑)して、それを真似する事で、曲がれなかった登れなかった所をクリア出来るようになっていきました。早い先輩方も、ベストテクの生徒さんな訳で、習ってる事は同じですから、真似すれば自分も出来るようになる、という寸法です。一度判れば、あとは同じ事を繰り返せば良いのですから、モチュールカップはやはり練習になるレースだな、と感じました。
SCHOOL OF THOUGHT
さて、今回の第五戦では、CRF250Rランスチャージ号で参戦という風に決めていました。順位がどうとかではなく、レーサーでレースに出る演習として受けるつもりでした。まぁ徐々に慣れていこう、という訳です。
ところが、前回11月3日のスクールで本コースを走ったところ、前夜の大雨で坂道はズルズル。スタックしまくりで、「こりゃ大丈夫かなー」とかなり不安になってきました。さらにコース作りに行ってたa-かぁ殿から「今回は逆回りだよ〜」と連絡が入り、「前もって歩いて下見した方がいいよ〜」「XRの方が良いんじゃない〜」と言われるに及んで、ますますヤバイかも感がアップしました。
その様な訳で、CRF250Rランスチャージ号とXR250グレート・ストライカー号の二台積みでBTCに向かう事になりました。
■自前の足で下見
前夜は2100時過ぎにBTCに入り、直ちにバイクを下ろして、飯炊いてオカズ作って、食って騒いでしてる間に0000時過ぎ。明日は0700時起床という事で、シュラフに潜り込んで一気に失神しました(早番で朝0600時起きだったので、ネムネムだった)予定通り、朝0700時起床。ちらほらと他の参加者(大半がスクールの先輩方w)がバイク下ろしたりダベったりしてる中、長靴履いて下見に行きました。今回は逆走という事で、桑畑の湿った林道っぽい道から、初級中級コースに上がり、三日月コーナーを経て、MXコースへ。そこからa-かぁ坂を下って、いつもは下りになるロックセクションをよじ登り、坂を上がって南コースの下へ。南コースの獣道と大坂は今回キツイという事でカットされて、パドックの脇道を通って南コースを周ってスタート位置へ。という道順。
歩いてみた完走は、「95%は大丈夫。でも、残り5%が大問題」というもの。具体的には、桑畑から初級コースに上がる急な上り坂のカーブ、いつも三日月コーナーに入る手前の級な上り坂とその頂上の級な右カーブ、a-かぁ坂を下った次の急な右カーブ、その先にあるロックセクション。ここはステアの手前がグチャグチャの窪地になっていて、引っかかったらセクション突破は無理です。
そこで、先輩方に相談したところ、「XRの方が良いんじゃない〜」との事。じゃぁ、そないしますかーと話しがまとまり掛けたその時、XR200Rで下見に行ってた先生が帰ってきて、開口一番「今日はベストコンディションですよ!」と宣言。不安な箇所の話しをすると「グワーッとアクセル開けていけば大丈夫」との事。エンストしない様に早めにクラッチ切るように、とのアドバイスをいただきました。
さぁ〜て、どないするか。先生が大丈夫というとるのに、ここでXRに機種変更するのもなんだし、そんな事言ってたら、いつまで立ってもCRFで経験を積む事は出来ないし、まぁもし何かあっても、ここだったら面倒みてくれるだろうから、だったら今のウチに経験積んでおくか、という事で、エントリー通り、ランスチャージ号で参戦する事に決心しました。
■本レースの目的
ランスチャージ号で参戦と決まったからには、準備を急がねばなりません。昨日の晩の残りの飯とソーセージのスープでこさえたオジヤを掻きこみ、エアクリーナーのエレメントの取り付け、タイヤの空気圧の点検、スポークの増し締め、ガソリンの補給、そしてチェーンがブランブランに伸びていたので、こんな事もあろうかと買っておいた、32mmのソケットと400mmのスピンナハンドル(いずれもKTC)を使ってリアのアスクルナットを緩めてチェーン張り。XRよりもやり易かったです。バイクの準備が終わった後は、お着替えして準備完了。今回は直前までどのバイクで出るか悩んで、準備が遅れたので他の人とお話ししてるヒマがあまりありませんでした。その代わり、準備をやりつつ、今回のレースの目的を改めて心の中で再確認しました。
一番大事なのは、五体満足で帰ってくる事。ケガは決して出来ない訳ですから、どうにも無理そうなら、バイク置いて帰ってくる決断も必要です。それを踏まえた上で、前回以降習った事を出来る限り実行する事。他の人と競争する、なんてのは先ず持って無理なので(自分以外は全員自分以上に上手い人)、後ろに付か れた時は素直に譲って、自分のペースを守って確実に運転する事。大事な事は、初めてレーサーで出るレースですので、「レーサーでもレースで走れる」という実績を作る事、所々起こるトラブルを解決する経験を積む事が、今回のレースの目的、という訳です。
■下見ラップで転倒
前回同様、1000時に開会式。先生からざっと説明と注意があって、全員で集合写真撮ったあと、いよいよ下見ラップ。モチュールカップでは下見ラップは30分ですが、これも周回数にプラスされます。いよいよ下見ラップスタート。皆さんの後について、自分も発進です。まず、桑畑の湿った林道は問題なし。所々、グチャってワダチになってますが、ゆっくり通過すればノー・プロブレム。そのまま林道ツーリングを楽しんで、第一関門、初級コースに入る右カーブの急な上り坂。リアが空転しない程度にアクセルがガガガ〜っと開けていけば登れる事が判ったのですが、登り切った先が左カーブ。ここで曲がりきれずエンスト。しかもちょっと勾配なので、エンジンがなかなか掛からず、両足でにじり下がって平地で再始動。
初級中級コースはいつも走ってますが、ここは180度ターンのタイトなコーナーリングを要求されます。このレースは、飛んでもないガレ場とかヌタ場といったのはありませんが、とにかくリーンアウトなコーナーリングでは曲がりきれないコーナーがウリです。
初級中級の次は、三日月コーナーの逆走、そして三日月コーナーに向かう登り坂と90度の右カーブ、この上り坂を登り切ったところでまたもエンスト。必死こいて再始動して、三日月コーナーの入口を左カーブ。ところが、ここがどういう訳か曲がりにくくて、ここでもエンスト。やっとこさ発進して、MXコースへ。MXコースをエッチラ乗り越えて、今度はa-かぁ坂。CRFの強力なフロントサスに感謝しつつ降下して、さらに下り坂を下ると、急な右コーナー。うっかり気が付かずうっかりコースアウトしそうになりました。
それを越えると、次はロックセクション。一番ヤバイと感じたところですが、案の定、ステアを登り切らず途中でエンスト。どうにかバイクに跨ったまま下まで滑り落ちようとしたのですが、失敗して右側に転倒。下は泥なので、あまり痛くはありませんでしたが、右のグリップが付け根まで埋まってしまいました。
とにかく、バイクを起こした訳ですが、そこはグチャグチャの窪地で、それ以上バック出来ません。助走距離は極めて短い。XRだったら、まずもって登坂不能です。が、その時はそんな事考える余裕もなく、とにかくエンジン掛けて(今度も一発)、ローギアにして、前傾を深くしてガンとアクセル開けて、一気に登ってしまいました。いや、登れてしまいました。その直後に、またもエンストしたのですが、とにかく登れる事が判りましたし、登ってしまえば、エンストしようが何しようが大丈夫、という事が判りました。
その後の大きな坂は、ガリガリにアクセル開けて登り切ってしまい、南コース、パドック脇を通って、帰還しました。
■やれば出来る
出走まであと7分。アクエリアス飲んで、気持ち落ち着けて、下見アップを振り返ってみます。とにかく路面の状態は非常に良い。前回よりも遙かに良い。あとは、エンジンの回転が落ちそうな所は、早めにクラッチ切ってしまう。アクセルは開け気味。特に坂道では、一瞬も気を抜かない。ロックセクションさえ突破出来れば、気力体力を損耗する事なく走りきる事が出来るだろう。不安はまったくなくなって、どうやって上手に突破していくか、その事で頭を使う様になっていました。スタートは前回同様、ルマン式。前回はセル付きでしたが、今回はキックという事で、2メートル離れて待機です。先生の日章旗が振り下ろされるの同時にノタノタとランスチャージ号に駆け寄り、バイクリフトを外してドッコイショと跨った訳ですが、ここでミス。素直に左足を地面に着けて踏ん張れば良かったのですが、女の子みたいにバイクリフトの天板に左足を乗っけたものだから、踏ん張りが利かない(汗)モタモタしている内に、一番ドンケツになってしまいました。
取り敢えず、開けれる所は開けて、コーナーの進入は慎重に、1周もしない内から、Aクラスの人にラップされてしまい、そういう時は脇に寄って、とにかく自分のペースで走る事を心掛けました。というのも前回、コーナーなんかでインから抜かれたりする時、こっちが勝手に泡食ってエンスト、というケースが多いので、極力直線で抜いて貰う方針を取っていたからでした。
下見ラップで大体ヤバイ所は覚えていたのですが、a-かぁ坂の次の下り右カーブでは何度も曲がりきれず止まってしまいましたし、三日月コーナー入り口の左カーブも間違えて右に行ってしまう(いつもは右に行く)というのが何度もありました。その代わり、下見ラップで登り切れず転けたロックセクションは、ジャンプの飛び出しの時の要領で突破。本戦中はノーミスでクリアし続けました。ヤバイ登り坂というのは、とにかく登り切ってしまえば、上で転けようが止まろうが、どうにかなる、という事がよく理解できました。
こんな感じで、疲れたら適当に止まってキャメルバッグのアクエリアスをチュパチュパ飲んだり、谷底からベストテク小屋のギャラリーに手振ったりしている内に、1時間半が過ぎてBクラス終了。あと1時間くらいは走れそうな余力を残したまま、第五戦を終了いたしました。
■振り返って
今回のモチュールカップ、自分にとっては初めてレーサーで出るレース、という事でちょっと不安があった訳ですが、結果としては正解であった、と思いました。というのは、レースの後に、少しXRに乗ってみたのですが、1ヶ月ぶりに乗ったトレール車は、「重い!遅い!サスが弱い!」とあまりにもショックの大きな乗り物でした。取り柄と言えば、セルが付いていて足がベッタリ付く事ですが、そのメリットを打ち消してしまうほどのマイナスイメージに感じました。今回のレースは、路面の状態が良かった事もあって、本戦中は転ける事が無かったのですが、しょっちゅうエンストしてました。早め早めにクラッチを切る様に心掛けてましたが、間に合わない事が多かった様です。それでも2010年モデルのFI化されたCRF250Rの始動性は抜群で、「あんだけキックしてた ら、膝痛いでしょう〜?」とあとでa-かぁ殿に心配されましたが、本人は至って平気でした。
エンストした場所の多くは、コーナーの途中でした。これの意味するのは、コーナーリングの基本が実戦であまり活かされてない、リズム感のあるセクション通過が出来てない、という事であろうと思います。モチュールカップは、ガレ場とかヌタ場が無い代わり、ヘアピンカーブは盛り沢山ですから、やはりベストテクのコーナーリングはみっちりやっておかないと、シンドイ事になる訳です。
動画をみても判る様に、今回もあまり加速感のない走りしか出来なかったのですが、その一番の理由は「2速オートマ走法」であった事です。レーシーなシフトアップに仕方が今ひとつ判ってないのもさる事ながら、開けれるところと慎重を要するところでの間で、コマメにギアチェンジ出来るだけの余裕がない事、高回転域をキープする走りが出来てない事、減速Gに耐えれる力がまだまだ乏しい事、加重分の速度を維持しつつセクション通過が出来てない事、、、つまり、全般的にまだまだダメだ、という事です。
しかし、そうは言っても、やはりレーサーでレースを完走できた、というのは、自分にとっては大きな自信になりました。なにせ、9月に納車した時には、「こんなの乗りこなせる様になれるんかないなー」と半ば失敗した気分だった訳です。それがわずか2ヶ月の間に、曲がりなりにも乗れる様になり、レースで起こる処々のトラブルもリカバーして乗って帰ってきたのですから、これは大きな前進だと思います。
今回のレースでも、追い抜かれてばっかりだった訳ですが、その代わり、抜いていった先輩方の走りを後ろから見学(笑)して、それを真似する事で、曲がれなかった登れなかった所をクリア出来るようになっていきました。早い先輩方も、ベストテクの生徒さんな訳で、習ってる事は同じですから、真似すれば自分も出来るようになる、という寸法です。一度判れば、あとは同じ事を繰り返せば良いのですから、モチュールカップはやはり練習になるレースだな、と感じました。
SCHOOL OF THOUGHT