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   前回で5級を修了し、当面の目標を達成した訳ですが、実はあまり達成感というのがなくて、むしろ「まだまだ出来ねば困る事が沢山ある」というのが実感でした。5級後半からCRF250Rに乗り換え、XR250との違いに戸惑った、というのもあるのですが、それよりも先生や上級の人たちの走りと、自分の走りを比べた時に、雲泥の差がある事。この差を埋めていきたい(しかも早急に)、その気持ちの方が、達成感より強かった、という事です。
   そして、その差の手始めが、リズム感あるコーナーリング、思い切りのいいジャンプな訳です。


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ようやくステッカーを貼りました
本当は、外装も黒くしたいんですが
まだCRF250R10のシュラウドが出てないので待ってます





■久々の平日スクール

   今回は久々の平日スクールです。4級第一段階を狙ってそうした訳じゃなくて、たまたまそうなっただけなのですが、平日スクールはマンツーマンでやる事が多いので、内容も濃く習う事も豊富です。新しい級の一等最初には良い巡り合わせでした。
   トランポが来てから、早めに行ってパドックで休んで余裕もってスクール受ける、というパターンにシフトしていたのですが、前回のスクールのあと風邪を引いてしまい、ずっと頭が痛い状態で、この日も少々眠かった事もあり、先に寝て、朝早くに出発しました。0400時に出発し、現地には0730時着。先にランスチャージ号を下ろして、エアクリーナーのエレメントを取り付け、エンジンを試運転してから、助手席で0900時まで仮眠しました。
   お陰で先生が来た時には、頭はスッキリ。申し分ないコンディションでスクールを受ける事が出来ました。


■加重を掛ける、という事

   今日から上級のお仲間入り、という事になるのですが、何をやるのかは、全然判りませんでした。まぁ、判らなくても、先生が教えてくれる通りの事をやればいいので、なんの心配もありません。そして、今日から取り組むのは「加重を掛けましょう」というテーマでした。
   前回までに、完成形テーマ19〜21を取り組んでいた訳ですが、19)脊柱起立筋の固定、21)バランス軸の固定、これらはどうにか出来るようになってきたのですが、20)ジャンプ時の加重操作とアクセル開度の連動した操作、これはいっくら先生から習っても、出来ている実感がありませんでした。特に本コースを走った時に、その傾向は顕著でした。今回、新たに貰ったプリントの最後に、完成形テーマ22というのが掲載されているのですが、これがこれから取り組むテーマでした。
   話は少しずれるのですが、どうして自分はコースに出ると、モタモタした走りになるのか、特にジャンプの着地の後は、挙動も車速も止まってしまう感じがします。加速感がない、スムーズなセクション通過が出来てない、エンジンの回転を落としすぎて再加速に手間取る、等々の原因があるのですが、つまるところ、コーナーやジャンプなどの障害物をスムーズに通過出来ないので、怖いから車速を上げられない訳です。
   先生から改めて教わったのは、スピードよりもエンジンの回転を意識する必要がある、という事でした。慣性力のあるトレールはエンジンの回転が落ちても前に進みますが、レーサーはエンジンの回転が落ちたらクラッチを切っていてもエンストする事があるくらいです。常に高回転域で使う、という意識が大事なのです。端的には、3速では5000回転以下では使わない。同じ時速40kmなら3速で4000回転よりも2速で8〜9000回転で使った方が良い、という事でした。
   さて、エンジンの回転を落とさない様にする、というのを顕著に感じるのがタイトなコーナーリングです。いわゆる「二回線」つまりクラッチ切って、エンジンを空ぶかしする要領は、回転を落とさないタメの処置なのですが、この時、自分はどうなっているかというと、クラッチを切ってアクセル全閉、曲がれる速度まで速度を落とし、着座してコーナーの立ち上がりでクラッチを繋ぐ、という感じです。しかし、ベストテクでは「単純にスピードだけを落とすのではなく、次なるセクションに対しての加重スピードに落とす」のであり、加重分のスピードを残しておく事が必要、とされています。
   つまり、自分は、40km/hで進入してきて5km/hまで落として、うっかりすると失速して転倒、なんて事が多いのですが、ベストテクでは40km/hで進入してきて、20〜10km/hくらいの加速感でコーナーに入るのですが、その加速をサスを加重してベクトル転換して路面へのグリップに変える事で、見掛け5km/hくらいまで速度が落ちている様に見える、という訳です。故に失速はしないし、立ち上がりの加速も速い、何よりリズム的にスムーズにセクションを通過するので、全般的に車速が早い、という訳です。
   それではジャンプの場合はどうか、というと、前輪が斜面に当たった時に、グッとリアを加重してサスを縮め、キックバック・リバウンドを抑えつつ、サスが伸びる反動を活かしてジャンプする、というもの。これは前にも習っているのですが、なかなか出来てないのが実情でした。

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コーナーリングでの加重
行き足を殺さず、ベクトル転換してグリップに換える


■具体的な加重のかけ方

   ところで、具体的に加重はどうかけるのか?  その答えは単純明快でした。つまり、加重を掛けるポイントで、腕なり足を踏ん張る、というものでした。しかし、踏ん張ると言っても、骨盤を起こして脊柱起立筋を固め、腕を外側に向けて胸を張る様に肩を固定してバランス軸も固定します。つまり、力を込めているのは身体の肩と腰(それを脊柱が繋いでる)、そしてスタンディングをする訳ですから、体重心はサスの上、バネ上加重になる、という具合です。逆にいうと、シートの上にドッカリ座っていたのでは、バネ上加重になりませんせし、身体の固める部位を固めていなければ、やはりバネ上加重になりません。
   これを踏まえた上で、まずは南コースでコーナーリングの練習をしました。今までにも何度となくコーナーリングの練習をしてきましたし、車速が上がればコーナーに入る前にブレーキングしていましたが、実をいうと減速Gを強烈に感じる、というか意識する事はあまりありませんでした。ましてや加重を掛けるという意識などは全くありません。だから加重を掛けるポイントもよく判ってませんでした。
   そこで先生から習ったのは、1)コーナーの遙か手前でブレーキを掛けず、コーナーの入口で加重を掛けきれない分のスピードをブレーキで落とす。2)そのブレーキを掛ける時に、グッと加重を掛けてサスを縮める。というものでした。最初は思いっきり掛けなくても良いから、20〜10%くらいのイメージでやってみよ、との事でしたので、やってみました。
   しかし、イザやるとなると、これがなかなか難しい。まず、今までみたいに、コーナーの遙か手前でかなりブレーキかけてしまい、更に入口で失速直前までブレーキを掛ける癖がなかなか抜けません。こうなると加重を掛けるどころでなく、むしろ着座してからいかに上手にクラッチを繋いで立ち上がるか、の方にばかり気が行ってしまいます。
   そこで、今までアクセルオフで即ブレーキを掛けていたのを敢えて掛けず、コーナーの入口でブレーキを掛けてみる事にしました。すると、ブレーキを掛けた時に、「グッ」とサスがフロントサスが縮む感じが腕に伝わってきました。今まではブレーキングの時の衝撃だと思っていたのですが、どうやらこれが加重を掛けるタイミングの様です。もっとも、思いっきりグッと掛けなくても、後ろから減速Gが掛かっている訳ですから、何となく押されてる感じがして、「ははぁん、ここらが加重をかけるポイントなんだな」と判ってきました。
   判ってきたところで、もうちょっと車速を上げよ、と指示されたので、その通りにして、今度はアクセルオフの時に少しブレーキ当てて、さらにコーナーの入り口でブレーキかけて加重分のスピードまで落とそうとした訳ですが、この辺りの調整がすごく難しくて、どうしてもブレーキかけ過ぎて失速気味になってしまいます。かといって加重に気を取られていると、コーナーをオーバーしてしまいそうになるし。何度もチャレンジしたのですが、5回に1回くらいしか上手に曲がれず、結局判ったのか判ってないのか、判らんウチの午前の教練が終わってしまいました。

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いつもの様に、ランチ樹林のお弁当
食材に秋っぽさを感じるのは自分だけでしょうかw




■ジャンプでの加重

   お昼を食べてから、今度は初級中級コースで練習。こちらのコーナーは南コースの手前のコーナーに比べると曲がりやすいので、さらに加重を掛ける、という意識が明確になってきました。確かに、ある程度車速がないと、加重の掛けようもない訳です。
   ある程度回ったところで、先生からジャンプの姿勢について指導を受けました。「肩と肘の位置を固定して上体は前に残し、肩の高さを維持しつつ腰を引く」というやつです。これは7〜6級くらいの時にも習った事なのですが、判った様で判ってない事柄でした。判らない理由は、「上体を前に残して、腰を後ろに持って行く」という姿勢のあり方、その姿勢でバイクに乗る自分の姿、というのがイメージ出来ないからでした。
   では、どういう姿勢で飛んでいるかというと、背筋を真っ直ぐ上に伸ばして、当然肘も伸びてて、膝頭は肩より前に位置してる……というものです。これでも加速の時は前屈みになるんですが、減速の時は上体が起き上がってる、という感じです。この状態でピョコンと飛び上がる、うっかりアクセルを戻すのが遅かったりするとフロントがまくれ上がる、という感じです。
   そこで先生から、「膝をもっと後ろに下げて」と言われ、下げようとしているのですが、これがなかなか下がらない。正確には、自分では下げているつもりなんですが、実際にはあまり下がってない、という感じです。

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上体が起きて、肘は伸びきり
膝より肩の方が後ろに来てる感じです


■中級コース逆回り

   そうこうしているウチに、先生から逆回りで走る様に言われました。というのも、その方がコブの斜面がなだらかで飛びやすいからだそうです。今まではずっと右回りだったのですが、初めての左回りです。ところが、これが非常に難しい! 単に慣れてないだけ、というのもあるのですが、全然曲がれません。
   今までは、バンクから直線に突入して、ブレーキングして右タイトコーナー、コブを二つ越えて車速がある程度落ちたところでバンクに進入、という感じだったのですが、今度は直線で猛烈に加速した後にバンク、バンクを抜けたら、ボヨンとギャップを越えてジャンプ、二つ目のジャンプで勢い付いているところに左タイトコーナー、という順番になるので、バンクもタイトコーナーも、うっかりするとオーバーしそうで怖い。怖いから思いっきりブレーキ掛けてしまう。結果、止まるか失速して転けそうになるかで、余計に怖い。もう、コーナーリングの姿勢もヘッタクレもあったもんじゃないです。
   もはやジャンプどころでなくなった感もあるのですが、今日のお題は加重ですから、コーナーはともかく、先生に言われた「膝をもっと後ろに下げる」を意識しながら、ジャンプを繰り返しました。

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上体が反ってしまうと
車体の方もまくれてフロントアップになります


■キックバック・リバウンドを食らってみる

   一旦、ベストテク小屋に戻って小休止を取り、改めて先生からジャンプの際のフォームについてレクチャーを受けました。
   まず、完成形テーマ21に従って肩と肘を固め、その上で膝を伸ばす様に腰を下げる。上体を起こすのでなく、下げる感じ。四つんばいになってバイクに乗るイメージです。リア加重にしたい時は腰を引いて足を踏ん張り、前加重にしたい時は、身体を前に出して肩でハンドルを押す感じ。初級の時にやった前傾くの字を改めて思い出す様にしました。
   その上で、まずは加重は良いから、フォームを固めてジャンプする様指示されました。曰く、「キックバック・リバウンドを食らってみない事には、どの程度加重を掛ける必要があるか判らない」からだそうです。
   ここら辺の事を頭に置いて、再び中級コースへ。左回りのコーナーリングも、よく考えてみたら、右回りの時の反対の動作をすれば良い訳ですから、徐々に腰を右に入れて、左足の太ももでシートに乗る様にして、段々回れる様になってきました。
   そして、今までの自分からすれば異様なまで、腰を引き、ただし上体は前に残す様に心がけてジャンプの斜面に入ってみました。すると、今までは他の人が着地の際にリアが掘り返した部分にフロントが落ちてたのが、自分もその部分にリアが落ちるくらいに飛べる様になりました。スゴイ!と思ってもう一度チャレンジしてみると、今度は思いっきりパカーンとリバウンドを食らい、無重量で無防備になった股間にシートがメガヒット。悶絶しながら着地しました。
   「こりゃフロントが斜面に入ったらリア加重かけないとエライ目に遭う」とようやく身体で理解し、次はグッと加重を掛けてみました。すると、またもやポーンと飛び上がり、しかも何だか滞空時間が長い。そして降下する最中に、身体の前、具体的には腹と胸の贅肉がブルブル震え、上体のバランスを取るのがちょっと難しくなりました。「これが無重量感覚かなー」と、変な体験で初無重量を実感しました。
   ただ、上手く行ったのはここら辺りまでで、その後はちょっとずつ姿勢が崩れていったのか、なかなかキレイに飛べません。しかし、ちょっとでも上体が反り返ると、車体もまくれあがったりと、段々自分の乗り方の弱点も見えてきました。
  まだまだ身体の方が馴染んでませんし、走行イメージというか、その格好で乗ってる自分の姿というものを、十分イメージ出来ませんでした。でも、これが上級者の乗り方の手始めなんだ、という事はしっかり飲み込む事が出来ました。

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まだまだ前後バランスが取りにくい姿勢です
この姿勢では、まだ体重心は腰の辺りに偏っていると思います

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何時も第一段階は、十分飲み込めない事が多いです
次回以降に期待