9月20日のモチュールカップのあと、一旦帰宅してバイクをグレート・ストライカー号(XR250)からランスチャージ号(CRF250R)に積み替え、ウェアの洗濯、休養を済ませたあと、ランスチャージ号にオイルやクーラントをつぎ足したりして、シルバーウィーク後半の泊まりがけのスクールに備えました。ところが、これが後で少々困った事になるのでした。。。a
=22日=
21日は早め早めに作業を済ませて、ゆったりした気分を味わい、夜も早めに寝て、起床時間の0400時までには、たっぷり6時間は寝れるはずでした。ところが、こんな日に限って、クロスケがひつこくひつこく砂箱の中で砂をガリガリ掻きまくり、とうとう0200時に目が覚めてしまいました。猛烈に損した気分です。何とか寝ようとしましたが、結局寝れず、0400時に出発。幸い、目は覚めていたし、道路も全然混んでなかったので、ノンストップでBTC市貝に到着し、0800時まで仮眠してました。
今回、スクールでご一緒したのは、大阪から来たIBのK太郎君(とお父さん)と、新潟から来たラリー志願者のT辺さん。T辺さんは、ジェベル200で受講されてました。K太郎君は本コースへ、自分とT辺さんは、T辺さんのフォームのレクチャーが終わってから南コースへ、それぞれ分かれて練習を開始しました。

今回は、スクールの生徒さんだけでなく
前回のモチュールカップを観戦に来てた、という人も
フリー走行に来てました
■オイルは規定通りに
前回のモチュールカップでもヒシヒシと感じたのは、「とにかくコーナーが曲がれない」という事。タイトコーナーだけでなく、普通のダラダラしたコーナーでも何だか怪しい。XRでも怪しかった訳だから、CRFとなると余計に怪しい訳で、南コースの手前のタイトコーナー(ここは難しく出来ているそうな)は、アウト・イン・インで行こうとすると、内側に倒れてしまうし、曲がろうとするとアウト側にフラフラと出てしまうし。まったく言う事を聞かない。しかも、慣らしの時は転けても一発で掛かったのが、今度はなっかなか掛かってくれない。しかも、エンストもしまくる。エンストの方は先生から「コーナーの立ち上がりで、アクセルを全閉にしてクラッチを繋ぐから」と言われ、また事実その通りなのですが、エンジンの掛かりが極度に悪くなったのは、実は別に思い当たる節がありました。
というのは、出発前の点検の時に、ミッションオイルのチェックボルトからオイルが出るまでオイルを継ぎ足していたからです。その直後に、「Mオイルを入れすぎると、エンジンの掛かりが悪くなる」という話しを聞いたのですが、実際どの程度悪くなるのか判らなかったので、そのままにしていたのでした。そこで、慌ててパドックに戻り、チェックボルトを外してみると、オイルが出る出るww チェックボルトからオイルが出なくなるまで待って、ボルトを締め直して始動してみると、今度は上手い具合に掛かる様になりました。
■しかし曲がれん、、
エンジンの方はどうにかなりましたが、コーナーリングの方はどうにもなりません。CRFに乗るのは2度目という事もあって、まだまだ身体が慣れてないのかなぁ、とも思わなくもなかったのですが、どうにもスムーズに曲がれない。繰り返し回っているウチに、取り敢えず転けたりエンストしたり、というのはなくなりましたが、どうもスッキリしない。南コース手前のタイトコーナーはフラフラする感じだし、奥のダラダラコーナーではワダチに入ってからの処理がイマイチ。姿勢もさる事ながら、アクセルとクラッチの使い方も今ひとつの様です。
いつもの様にランチ樹林のお弁当を食べてから、午後は初級中級コースに移ったのですが、こちらでもコーナーリングはどうにも内側に切り込んでしまう感じだし、今度は加速すると身体が後ろに置いて行かれてしまい、ハンドルにしがみつく、というかグリップに掴まって引っ張られる感じです。
コーナーリングも悪い、ジャンプもボヨンとした感じ、加速では置いて行かれる、覚悟してない時に減速Gが掛かってビックリする、こんな感じでおよそ乗れてる状態ではありませんでした。

写真は第18回スクールのものですが
ほぼ同じ乗り方になってました
ハンドルだけで曲がってる感じです
■先生からアドバイス
ここで先生から貰ったアドバイスは、こういったものでした。1.視線の問題
コーナーリングの際には、まずコーナーの入口を見て、ステアの先、そしてその中間を見て路面を確認する。コーナーまでの距離が短くなる連れ、視線の間隔は短くなっていく。着座ポイントを過ぎて、コーナーを立ち上がってからは、次のセクションまでをハイビーム的に見渡し、次にステアの先、中間といういう風に見ていく。
直線でも加速出来ないのは、ずっとステアの足元を見ているから。
2.コーナーリングの姿勢の問題
全然腰が外に出ていない。車体に対して身体が真っ直ぐ座っているから(その証拠に、足は車体と平行に前に出ている)上体の捻りが効いておらず、車体も寝ていない。その状態で曲がろうとするから、ハンドルを切るしかなく、結果、内輪差が1メートルもある。シートには、太ももの真ん中で乗る。
また、コーナーリングの立ち上がりの際、腰が捻れ上体をねじり戻してないと、加速に耐えられず、アクセルを操作する右手もフリーにならない。
こうした事は、XRで受講していた時に習っている事なのですが、すっかり忘れているか、出来なくなっていました。レーサーに乗り換えて、レーサーの動かし方に気が行ってしまい、前に習った事は、すっかり頭と身体から抜け落ちてしまう。少々情けない事ですが、こうした事はままある事だそうです。曰く、階段的にスパイラル的に上達していく、との事です。

22日のランチ樹林
午前のスクールで上手く行かなくても
このお弁当食べたら元気が出ます
■少しマシに
このアドバイスを貰ってから、再び初級中級コースへ。先生に言われた通り、視線に注意して、腰も外に出して、と注意して走る様にしました。視線を遠くに向ける様にする事で、距離感がつかめ、どこまで加速できるのかが、具体的に判る様になりました。つまり、「そこ」までは開けれる、という風です。
腰を外に出して上体を捻り、太ももの真ん中でシートに座る様にしただけで、それまでアクセルを開けた途端、後方に引っ張られていた上体が、引っ張られない様になりました。
何時でもそうなのですが、先生のアドバイスを受ける前と後では、大きな違いがあるな、と感じつつ、初日のスクールを終えました。

コーナーリングの姿勢を再教育
太ももの半ばで座るのは、不自然な様に感じますが
上体はシートの内側に出ますので
良い感じにバランスが取れる事になります
■その日の晩に
スクールの後、近所の温泉で汗を流し(さすがに涼しくなったせいか、アセモにはならなかった)、パドックに戻ってメシを炊きながら、色々考え事をしてました。とある人から、「たにしさんは、なぜバイクに乗るんですか?」と聞かれたのですが、明確な答えは持ってませんでした。というか、そんな事、考えた事もありません。ただただ、上手に乗りたい、安全に乗りたい、それで出来れば早く走りたい、それだけです。まぁ、これが仕事なら、もっと他にも考えるべき事はあるのでしょうが、あくまで趣味ですから、自分の興味の趣くままにやってきた訳です。
となると、「なんでそこまで頑張るんですか?」という問いかけがあったりもするのですが、それもあまり深く考えた事がありません。レースに出てみたらあまりにも下手だった、コースでいきなり転けて膝捻って5分で退場だった、独学自力で練習してたんではいつまでかかるか判らない、だったら習いに行った方がいい、というのがスクールに通うまでの経緯です。
レーサーは、製品ですからお金を出せば誰でも買えますが、それに乗れるかどうかは別問題。そして、まったく教育されてない状態では扱える代物でない事は、乗ってみて明白です。となれば、製品を買うだけでなく、乗れる様に習うって事も非常に大事な事だと思います。

今回からご飯を炊くことにしました
大阪のK太郎君んちは炊飯器持参ですが
自分はガスバーナーでww
=23日=
シルバーウィーク最終日。他の生徒さんは引き上げ、残ったのは自分だけ。マンツーマンでのスクールとなりました。つまり、昨日習った事をみっちり仕込んで貰える、という事です。板張りしたトランポのお陰で、睡眠もバッチリ(マットを替えたら、もっとバッチリかも)。元気に目覚めました。
■コーナーリング姿勢のおさらい
まずは南コースでウォーミングアップ&おさらい。昨日言われた通り、腰をシートの外に出して……。ところが、先生からダメ出し。曰く、「全然腰が出てない。車体の正面に座ってる。内輪差が大きい」との事。そこで改めて、姿勢のおさらいをする事。そこで感じたのは、腰をシートの外に出す感じにするには、上体をシートに対してほとんど直角に近い角度まで捻る意識がないと、捻った事にはならない、という事でした。今までやっていたのは、ほんの僅かに捻っているだけで、あとは腰を横にスライドさせているだけ。これでは車体はまず寝ません。何時も言われる事ですが、自分が行こうとする方向に身体を向ける。それが大事ですし、その為には少々オーバー気味のアクションを取って丁度いいくらいです。
しかし、これでもかと身体を捻り、「捻る感覚」がつかめた事で、どんどん車体は寝ていき、前輪の後を後輪が通る様になって内輪差も小さくなり、コーナーリングが次第に楽になってきました。
コーナーリングが良くなってくると、今度は二回線の操作の方が怪しくなってきました。そこで、トレールの時の様に、アクセルをガンガン回さない、特に着座してからは回さない、と指導されました。ガンガン回すと、回転が落ちた時にエンストし易いからです。また、ガンガン回さねばならない場合でも、ゆっくりアクセルを戻す様言われました。そして、前にも習った様に、アクセルを4ミリほどの開度で固定し、クラッチをゆっくりミートさせて、徐々に開けていく。それを意識する事で、立ち上がりのエンストを防止し、スムーズに立ち上がっていける様になりました。

ようやくサマになってきました
90度ほど捻ってるつもりですが、端から見ると30度くらいです
動作は大きくしないと、ちゃんと出来ないんですね
■加速Gに耐える姿勢
昨日のスクールの最後で、コーナーリングの姿勢を腰を大きく外に出し、上体を捻り戻す事で加速に耐える、というのを体感した訳ですが、まずこれがどういう理屈になっているのかを習いました。まず、椅子に正対して座ってみると、前屈みになりにくく、逆に後ろには倒れやすい。ところが、腰を捻って上体だけ正面に向けて座ってみると、前屈はし易いのに、後ろには倒れにくい。
つまり、コーナーリングの際に、身体が正面向いた状態で着座して、そのまま加速すると、仮に加速姿勢を取っていても(実際には、前屈しにく姿勢なので、十分な加速姿勢を取れているとは言い難い)後ろに倒れやすい状態なので、加速に置いて行かれてしまう、という訳です。そして、加速に置いて行かれまいとするから、クリップにしがみつく事になり、余計開けられない。そして、一旦加速Gを受けたら、アクセルを緩めるまで受け続けるので、加速している間は、Gに耐え続けなければならない、という事になります。
そこで、まず腰を十分シートの外に出し、アウト側の肩が落ちない様に上体を十分捻って、太ももの真ん中辺りで着座する様に心がけ、コーナーから立ち上がり始めた時に、胸のバランス軸を軸に肩を正面にねじり戻してみると、前傾がしやすく、かつ加速しても身体が置いて行かれず、アクセルを操作する右手もフリーにする事が出来る、というのを体感しました。
昨日の段階でも、若干腰が入っただけで、加速にかなり耐えれる様になったのですが、今日のはより強力に耐えられる様になりました。

上体をねじり戻しているので
前傾しやすく、加速Gに耐えやすくなっています
■未知なる加速感
加速に耐えれる姿勢が判ってきたところで、午後は初級中級コースで、「加速感」を体感する練習。まずは初級コース。ジャンプの姿勢で、ジャンプを踏み切る際に、下半身はリアを押さえつけ、アクセルを開けた時に上半身が前傾して伸びるようにする事(これも前に習っているが忘れてる)、アクセルの開け方は「バッ!」と瞬発的に行う事、フロント着地を心がけリアが着地する時にアクセルを「バッ!」と開け直す事を指導されました。XRでは、ハイスロットルに替えてもアクセルがモタモタしていて、開けてもなかなか付いてこないのですが、さすがはレーサー、開ければいきなりドッカンと来ますから、小刻みなアクセルワークも俊敏に反応します。逆に言えば、そういうのが判らないウチは、「バッ」と開けて戻す、という操作が最初のウチは、体感的になかなか理解できませんでした。
続いて中級に移動。こちらでは、手前のバンクから奥のコーナーまでの直線を、とにかく全開で加速しました。まず、今までどうしても加速するタイミングが遅かったので、バンクを通過する最中に加速を始める意識を持ち、立ち上がりと同時にクラッチをミートして加速、直線に入ったらアクセルを全開にしました。
ところが、これが今までに体験した事のない加速感です。姿勢が取れているので、加速に身体が置いて行かれる、という事はなくなったのですが、強烈な加速Gが身体に掛かってる事には違いありません。また、視野も相当に狭くなり正面の風景がガンガンに迫ってくる感じです。しかし、こうした加速感に耐える、慣れる、という事が、レーサーを乗りこなす第一歩の様です。また、こうした加速の仕方を身に付けると、トレール車でも同様の乗り方をしようとして、結果早くなるそうです。

二日目のランチ樹林
イカリングが泣かせますww

バンクでの後ろ姿
シートの後ろに座る癖を直して、前に座る様にしました
着座するのが早すぎると、後ろ座りになります
■加速感でフラフラ
とは言うものの、何回か走っている内に、身体の方はドンドン疲れてきました。やはり、トレール車でだら〜っとした加速したしてこなかった身体には、レーサーの強烈な加速感はかなりショックだった様です。疲れてくると同時に、バンクの通過の仕方が甘くなったり、ジャンプの飛び方に元気がなくなったり、という具合に粗が目立つようになりました。特に、ジャンプは「バッ」としたアクセルの開け方がなかなか出来ません。先生曰く、初級よりコブが大きいので、斜面を走る距離も長いとか。まだまだアクセルワークが感覚的につかめてないところが色々あるようです。
休憩を挟んで、さらに中級コースで練習を続けましたが、疲れがひどく、また左手の親指と人差し指の股にマメが出来て、何度か立ち止まる事がありました。これまでのスクールでもヘバる事はしばしばありましたが、今回のは格別でした。
その代わり、新しい加速感が身体にデータとして盛り込まれたのか、今まではパドックからコースに移動する最中でさえ、加速中にいきなり減速Gを受けたり、またその逆があったりと、フラフラする事が多かったのですが、今回のスクールのあとは、そうした事が少なくなりました。また、アクセルを開ける前に加速に備えて「身構える」事が若干癖として付いた様です。

ここまで来ると、級とかハンコとか、そういうのは気にならず
言われた事が出来るようになるか、先生の走りにいかに近づいていくか
そうした事に関心が移ってきました
ワタナベ先生のスクール生向けの模範走行
8月15日撮影
2日間のスクールで、一度習っていたのに忘れていた事を思い出し、未知なる加速感を体感し、よりレーサーに乗れるかなぁ、という感触をつかんで帰る事が出来ました。CRF250Rにこれで3回乗った訳ですが、その場は疲れて果てても、後に疲れをあまり残さないバイクだな、というのが最近感じる事です。(同じ事をXRでやったら、もっと疲れてる)
今回も5級で足踏みをした訳ですが、自分なりにまだまだ出来てないところが多いと感じますし、進級したり、判の数が増えてしまう事より、中級なら中級なりに、もっとバイクを手足の様に感じる事が出来る様になる事が先決だ、という風に感じています。

先生から帰りにベストテク栗とナスを貰って帰りました
栗はコースに生えてるやつです
色んな実のなるコースですwww
コメント
コメント一覧
ランスチャージ号には、11日まで乗れません〜〜
その代わり、ピボットレバーに交換する作業とかしますー
サンマの顔は見たくないです!!
今日は雨でジャガンナート号に荷物運ぶしか出来なかったんですが、
早いとこピボットレバーに替えて、具合を見てみたいです。
話によると、ブレーキレバーのノックアームが省略されてて、
タッチが純正より悪いとか、、