前回ベースキャンプEDでのあまりな内容は、自分のライテクが如何にお粗末なものであったかを証明する結果となりました。しかしその反面で、3月に受けたBTSで習った事が活きてくる場面もいくつも見出す事が出来、いよいよ本格的にベストテクを習う必要性を実感しました。
そこで、当面、月2回ペースで受講する事としました。葛飾区から栃木の市貝まで、移動するだけでも大変なのですが、基礎が身に付くまでは間を開けずに通わなければ、せっかく習っても忘れてしまう恐れがあります。しかし、土日は出勤の事も多いので、平日も受講出来ないかな、と思ったら、ワタナベ先生の都合さえ良ければOKとの事。だったら受けるべし、という運びになりました。■大体いつも雨
平日参加となるからには、自走で行くのですが、自走で行く決意を固めた時に限って雨の予報が多いのですが、今回も見事に雨予報でした。それでも意を決して、朝0430時、バイクを出した時、パラパラと小雨が顔にかかった時は、一瞬止めようかな、と思いました。しかし、ワタナベ先生はわざわざ自分一人の為にスクール開いてくれるんだし、頼んだのは自分です。しかも前回のスクールの時に、雨の中を練馬から自走で来てる人がいて、その心意気に感動しました。ならば自分も行かない訳に行きません。途中で雨になるかもしれないけど、とにかく行くだけ行って、ダメだったら帰ってくれば良い。覚悟を決めて、カッパにブーツカバー身に付けて出発しました。
道順は環七から4号線に入り、一路北上、宇都宮で国道123号線に入り、県道61号線を左折、道の駅はがを経由して県道64号線に入り、新宇都宮カントリークラブの横がベストテク市貝コースです。移動時間はノンストップで約3時間。これがツーリングだったら途中で休憩するところですが、道中は単なる移動でしかないので、一切休まず一気にBTCに向かいました。ただ、着いてから気がついたのは、ガソリンスタンドは上手い具合にBTCの入り口の所にあるのですが、コンビニが一切ない事。幸い、経費節減で弁当こさえて持って行ったので昼飯は困りませんでしたが、2リットルのウーロン茶を買うつもりをしてたので、調達できず仕方なしにガソリンスタンド前の雑貨屋の自販機でお茶買いました。
先生より遅れたのでは失礼、と思って早起きして出かけた訳ですが、到着したのは朝0730時。確か、前回の時に先生が来たのは0900時でしたから、かなり余裕があった訳です。ただし、空はどんより曇り空。時折、パラっと雨が降ってきて。いつでも雨になっても不思議はありません。まぁ、キャンセルの連絡をしてないので、雨降っても先生が来てくれるとは思ったのですが、その場で中止の可能性もあります。でも、雨でもやるかもしれないので、ミラー、キャリア、ナンバープレートを外し、タイヤの空気圧も0.7まで落として、いつでも出来る準備をしておきました。それでもたっぷり1時間も時間がありましたので、テントの下まで荷箱を運んで、キャンプ椅子に座って仮眠しておきました。
向こう側に見える黒と赤のパイロンが立ってる所が
南コース
BTライディングの基本を習う所
■まずは前回のおさらいから
予想(?)通り、ワタナベ先生は0900時頃に登場。天気が悪いから来ないかと思ってた、との事。中にはドタキャンする人もいるんでしょうかねぇ。その一言で、来て良かったと思いました。受付の時に、ベースキャンプでのダメダメさ加減を報告して、とにかくコーナーリングの基本を一から仕込み直して欲しい事を申告して、さっそくスクール開始となりました。まずはスタンドにグレート・ストライカー号を乗せて基本姿勢の取り方。バランス軸を固定して肩を動かしてひねり戻す要領などを習ってから、南コースでまずは自分の走りでウォーミングアップ。前回、習ってやってたつもりでも、なかなか思うように回れません。先生の指導を受けて、その通りにやろうとする訳ですが、頭で判っているつもりでも、身体はその通りに動いてくれない。その度にマンツーマン(まぁ、自分と先生しかいないんですが)で指導を受けて、自分の何が間違っているのか、何が判らないのかを、その都度確かめて行きました。
特に勘違いしてたのは、コーナーに入る際に、減速姿勢を取って、ブレーキングしてからコーナーリングの姿勢を取るんだと思ってたんですが、これだとブレーキングの時に姿勢が固まってしまってコーナーリングの姿勢が取れない。減速の姿勢の次にコーナーリングの姿勢を取って、それでも速度が出てる場合はブレーキング、との事。今やってる練習段階では、アクセル戻しただけでエンジンブレーキが掛かるので、それだけでも結構な制動力がある。戻し過ぎず加速度を調整しつつ、コーナーのクリッピングポイントで着座して(少し濃しを前に戻す)、姿勢を固める。そして二回線で速度を調整しつつコーナーをイン・インで抜けていく。
もう一つ、これは勘違いというより癖というか、本能的にやっていた事なんですが、コーナーに入る時、「Y字バランス」を取ってしまおうとする事。例えば、右コーナーの場合、左側に身体を折ってしまう。でもこれではBTのコーナーリングの姿勢は取れません。しかし、意識してBTの姿勢を取ろうとすると、慣れてないせいか、すごく違和感を感じます。でもその違和感を堪えて、言われた通りの姿勢を取ってコーナーを曲がろうとしているウチに、無理なくスルスル〜〜っと、しかもスムーズに安定してイン・インのコーナーリングが出来るようになりました。Y字バランスでは、リアを滑らせる前提のコーナーリングになるのですが、比較するとその方が無駄が多く、かつ危ないコーナーリングじゃないかな、と思うようになりました。
ベストテク完成形のプリント
やる前に読むのものでなく、やった後に読む
そうすると書いてある意味が判っておさらいになる
■目からウロコ! コーナーもジャンプも同じ障害物
目下のところは、コーナーリングをどうにかせねばならない訳ですが、基本コースには小さいコブもあって、勢い付けて突っ込めばジャンプする事も出来ます。ただし、自分のジャンプはいつもフロントローです。前輪から地面に突っ込む怖い着地になります。しかし、前回のスクールで、コブの手前でアクセルを戻して、噴かし直す要領を習い、それでやると、3回に1回は前後輪同着させる事が出来る様になりました。そこで疑問に思ったのは、練習で使ってるのは小さいコブな訳ですが、コースでは背丈くらいの高さのテーブルがほとんどな訳で、その場合はどのタイミングでアクセルを戻し噴かし直すのか、それが判りませんでした。その疑問を先生にぶつけてみたところ、「斜面の前で減速姿勢を取って、前輪が斜面に当たったところで加重姿勢を固める」との回答。つまり、ジャンプもコーナーリングも、同じ姿勢動作を行う、との事でした。今までは、ジャンプは加速して踏み切る際の姿勢がポイントなんだと思ってましたし、どの本読んでもその様に書いてあるのですが、先生曰く「走り幅跳びでも棒高跳びでも、踏み切る前に減速の姿勢になるじゃん」との事。そこでその通りにやってみると、そこまで飛ぶという意識のないまま、ポーンと飛んでしまい、ビックリしました。なまじアクセルを開けっぱにして踏み切るより、減速(姿勢)→加速(姿勢)で踏み切った方が、飛んでいく訳です。
それでもフロントローで落ちる事が多いので、その疑問をぶつけてみると、踏み切った時のアクセルの戻しが早い、とアドバイス貰えました。つまり、今まではハンドルがコブの頂点を越えた時にアクセルを戻していたのですが、その時、後輪はまだ斜面の途中にある訳です。だからハンドルが頂点を越えて、もう一拍待って後輪が頂点を越えた後にアクセルを戻せば、必要な加速を十分つけたままジャンプでき、当然頭から落ちていかない訳です。そして言われた通りにやってみると、さっきよりポーンと飛べて、もちろん頭から落ちていかない。この種の事は、他の本には載ってなかった事で、すごく勉強になりました。
やっと調達できたベストテクバー
やはり自分が師事する流派に合わせた道具を使った方が
上達が早いと思いまして、、
■立ち上がりの加速
午後は初心者コースでコブ越えorジャンプとコーナーリングの反復練習。ここでの課題は、コーナーの立ち上がりからの加速でした。今までは、車体を寝かしてテールスライドを使って、加速を殺さないコーナーリングをやる様に努めていたのですが、実態としてはそれほど寝かせられずリアを滑らす事も出来ず、ノロノロとしたコーナーリングになっていた訳です。しかし、ここで習ったのは、減速(姿勢)→コーナーリング体勢→コーナーリング(着座)→二回線でコーナー通過→立ち上がりで加速(姿勢は崩れたまま)→巡航もしくは加速追加で姿勢を固める、という流れ。大事なのは、コーナーを回りきり、車体が立ち直った直後に一気に加速するという事。これまではダラダラ〜っとした加速だった訳ですが、わずか2〜3mの距離で一気に加速するのが大事とか。
最初のウチは、加速する意識ばかりが先行して、車体がまだコーナーを回りきらず、立ち上がってないのに加速して、リアが滑ってアウト側に流れたり、加速と同時に姿勢を直したりしていましたが、その都度アドバイスを受け、やり方を直していくウチに、徐々に要領が理解できてきて、メリハリある乗り方が出来る様になりました。
スクールが終わってから本降り
今日はツイテました(笑)
■雨の4号線、大爆走
本日の出来映え、南コース80点、初級コース75点との事でした。もっとも、自分ではまだまだ出来てないところの方が多くて、ポカーンとしてる訳ですが、先生の評価はとても高くて、カードの方にも「Very Good」と書いて貰えました。やはりマンツーマンの効果は高かった、という事でしょう。自分でも、姿勢の方はともかく、コーナーの立ち上がりや、ジャンプの踏切など、判らない事が判ったり、出来ない事が出来たりで、すごくタメになったスクールでした。 スクール終了は1600時。雨が降りそうだから早めに切り上げた訳ですが、終わった途端にまとまった雨が降り出しました。ミラーやキャリアなどを雨の中で付け、ベストテクDVDやベストテクバーを荷箱に入れたりくっつけたりして、1700時前に出発。コースの出口のところのガソリンスタンドで給油&タイヤの空気を入れて貰い、県道64号線沿いのコンビニでジャム&マーガリンとおにぎりを買って、まるでトトロの様にコンビニの軒先でカッパきたまま立ち食いし、一路東京へ。4号バイパスに出てからは、日も完全に沈み、雨はいよいよきつく、休憩も取らず、やはり3時間かけて無事、帰還しました。
この種の教材は、見ただけで出来る様な気になりますが
見ただけでは出来ません(汗
やった後に見直すと、勉強が深まる様です
今回のスクール行きは、スクールで勉強する事もさる事ながら、自走で往き帰りする実績を作る事も目的でした。この1年、レースや練習に行く際は、相方に来て貰って軽トラで運んで貰っていたのですが、スクール参加、特に平日に参加する場合は、自分一人で行く必要があります。目下、トランポは調達中ですが、それが来るまでは自走で行かねばなりません。一度でも行き来すれば、それは自信になりますから、次から行く時は気分的に構える事なく、気安く行けるというもんです。
その意味で、今回は雨の予報で、帰りは雨の中であった訳ですが、やはり行って良かったな、と思っています。
今日の出来映えは「Very Good」だそうです
いくつになっても、誉められるのはウレシイですね
コメント
コメント一覧
こうして詳しく書いてくれると、行かれない人も助かります^^
ところで質問。そういえば、着地のときのアクセルワークはどうするんでしたっけ?
コーナーリングでも、コーナーを回って車体が立ち上がった時に
加速意識を持つんですが、
ジャンプも着地の時に同様の事をするんだと思います。
目下のところ、まだ出来てないけど、、