印西市のデコボコランドというと、自分的にはサバゲーフィールドとしてのイメージが強い訳ですが、クラフトフェルト時代には、とうとう行かずじまいでした。それがエンデューロレーサー(一応)となっておとなう事になるとは。縁というのは、なかなか奥深いものを感じます。
   と、情緒に耽れるのはここまでで、これまでに聞いていたデコボコランドの印象は、とにかくチュルチュルの滑るコース、というものです。チュル坂が得意で好き、なんて人はそういないと思うのですが、自分は苦手以上に危険を感じるシチュエーションです。
   しかし、そうは言いましても、2月22日のピットクルーカップに参加する事になりましたので(しかも60分)、やれる事はやっておかねばなりません。


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自分らが着いた時には
皆さん準備できて走りに行っておられました
炊飯器ケーキ、持ってくれば良かったねぇ





■まずは慣らし

   いつもの様にがんトック兄の軽トラに便乗して木下街道を北上し、小一時間ほどしてデコボコランドに到着。いそいそと準備に取り掛かり、まずは軽くコースを案内してもらう事にしました。
   ところで、去年の9月に木更津のコースでケガしてから、初めて来たコースでは、まず最初は「注意深く走る事」を肝に命じています。道順も判らないし、路面の状態も判らない訳で、まずはおっかなビックリ、立ち往生する事もままあるからです。まずは超初心者コース(というか、コート)を何周かして身体の慣らし。そしていよいよコースへ。最初は恥も外聞もなく、2速オートマでゆっくりと回り、道順や路面の状態を頭に入れていきます。ざっと2周回って少休止。次は猿ヶ島のみんなと一緒に入り、最初はゆっくり、2周目からは各自の実力に合わせて。当然、自分はビリケツです(笑)

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ブレーキペダルが前衛芸術になってしまったSL230
でも3人寄れば何とかの知恵で、直してしまいました



   路面は聞いていた話しとは正反対で、すごくドライで走りやすい路面でした。ただし、確かに雨が降ったら思いっきり滑りそうな赤土の地面です。転けても痛そうに思いました。コースは山の中に作ってあるだけあって、それなりにアップダウンがあり、年忘れEDで目覚めたオートマ走法ではメリハリのある走り方は出来ません。が、コマメにシフトを変える余裕(特に気持ちの上で)がありませんので、XRの粘り強いエンジンに頼って、取り敢えずはオートマ走法で行く事にしました。
   自分としては、テーブルは舐める様に走る事で対処する、と割り切っているのですが、フープス(昔でいうところのウォッシュボード)は舐めて走るにしてもデコボコで、苦手意識が強いです。しかしまぁ、道順を覚える事で心して走る事が出来そうです。


取り敢えず走ってみました
フープスやジャンプ(の着地)が怖かったです



■林間コース

   さて、ピットクルーカップの60分クラスでは、「林間コース」が含まれる、というので、がんトック兄に案内して貰う事にしました。実をいうと、「林間」という名称から、林の中の小径を走るもんだとばかり思っていたのですが、実情は「幅50cmくらいの獣道」でしかもワダチがボコボコしてて、マシな路面でもワダチの中をプラレールの様に走る感じ、コーナーも急で足を着かずに突破できない。そして困難なのは坂で、下りも登りも急。これで雨でも降られたら、とてもじゃないが突破不能です。
   とにかく、一回目はビックリどっきりの連続で急な下り坂(といっても、ものの5mほど)では立ち止まり、クラッチ握ったままブレーキ掛けて降りたり、激烈なガレ坂ではチャレンジせず押し上がったり(スプロケ換えてて正解)、とにかく無事に帰って来れた、という感じでした。2度目にはもう少しマシになったものの、1周しただけでパワーダウン。これじゃ本番が思い遣られます。
   大事な事は、難所に差し掛かると、基本が頭からすっかり抜け落ちてしまう事。基本に忠実にやれば、何とか上手く行く場合でも、なかなか身体が覚えてくれないのが問題です。



■問題点を指摘してもらう

   林間コースは一通りは全部走り、とにかく乗って帰ってこれる事が分かったので、また本コースに戻り、「3速オートマ」でどの程度走れるのか、何周か走って試す事にしました。
   年忘れEDの時は、ほぼフラットなオフビでしたので、3速オートマでメリハリある走行は加速と減速に気を遣う事でやれたのですが、デコボコランドのアップダウンでは、シフト操作をしないとダラダラとした走りになってしまう事が分かってきました。しかし、分かっててもシフトチェンジするほどの余裕がないので、3速でギリギリまで減速しても、半クラを当てればエンストしない事、上り坂でもアクセルを開けている限りにおいてはノッキングしない事を確認するにとどめました。
   それよりも支障を感じていたのは、フープスやジャンプを突破する際に、どうしても尻がシートにパンパン当たる事、着地の際に膝がガクンと落ちてしまう事、つまり非常に不安定な姿勢で走っている事でした。この事について、スズキ党殿から受けた指摘は、「ニーグリップしているのではないか」という事でした。ステップの外側に足を置く事でニーグリップできない様にすると改善する、との事でしたので、その通りやってみました。すると、膝がクッションになった様に、膝の下で車体は動いているものの、上体の方はほぼ一定の位置を保った様になり、フープスやジャンプが楽になりました。
   また、コーナーの遙か手前で座ってしまい、車体を傾けられてない、という指摘もありました。意識してギリギリまで辛抱する様にしましたが、なかなか上手く行きません。どうにも減速の姿勢にも問題があるようです(後述)。また、ラインが全然読めて無くて、わざとデコボコの路面に突っ込んでいる様に見える、とも指摘されました。とにかくアクセル開けて走るのが目一杯で、ラインを選ぶ余裕がなかったのですが、注意して走る事で腕や肩への負担が減った気がしました。

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先輩から立ち位置とコーナーリングのご指導
自分がかなり間違ってたのが判りました



指摘された事を頭に入れて走行
若干マシになりました


■スタンディングの姿勢(特に足)に問題あり!

   さて、距離にして30kmほど走り、そろそろご馳走様かなー、と思った午後4時前、相方のがんトック兄から衝撃の事実が告げられました。何でも、がんトックモービルの鍵が折れた、というのです。何でもバイクの鍵と一緒にくっつけて走ってて、林間コースで木にぶつかった時に折れたっぽいらしい。JAFを呼んだり、鍵屋を呼んだりでてんてこ舞いになった訳ですが、その間、自分は再びコースを走ったりして、目一杯走りを楽しみました(笑)

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見事に折れた鍵
やっぱ、練習やレースの時は
余計な物は付けたらいかんのですねぇ


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JAF到着。ただし鍵はどうしようもないので
この後、鍵屋も呼びました
(結局、2万円コース)



   そしてコートの方でコーナーリングの姿勢の稽古をやろうとしたのですが、先輩からスタンディングの姿勢の間違いを指摘して貰いました。それまでの自分の姿勢は、シッティングの際の足の姿勢、つまり親指の付け根でステップを踏み、踵を上げて足首を90度にする、この姿勢でスタンディングをしていたのですが、これでは極めて不安定な姿勢になる、との事(故にニーグリップしてしまっていた)。正しくは、スタンディングの際は、少し足をずらして土踏まずの前辺りでステップを踏む、足裏は地面に対して水平かつ足首は90度。こうするだけで、太ももの裏側が張ってハムストリングが効いてるのが分かってきました(今までは、表側が張っていた)。そしてアゴは引いて上目使いで前方を見る。アゴが上がっていると、首が衝撃に耐えられないからだそうです。
   この姿勢に矯正して貰い、若干早めの速度で加速、減速を繰り返し、かつコーナーでは減速の姿勢からコーナーリングの姿勢を取る様に心がけ、という練習をやってみました。フープスやジャンプの着地がなぜ不安定だったのか、コーナーで車体を傾けられないのは何故なのか、判った気がしました。


■感想

   去年の暮れから習い始めたベストテク的ライディング。日に日に威力を発揮しつつあるのを実感できました。まだまだ完全にはほど遠い訳ですが、少なくとも初めてのコースで思いっきりビビってたのが、若干ビビる程度にまで改善しました。
   林間コースは、若干セクション系のテクがあった方が良いと感じたのですが、残念ながらそのテクはほとんど身に付いていません。ただ、座ったままとか押し上げるより、スタンディングで突破した方が楽、と思える程度に「目」が出来てきてるのかなー、という印象を持ちました。思うだけで実行できないのが残念です。
   今回の合同練習では、習ってきた事をもとに、より実戦的な練習が出来たのが良かったです。できれば忘れないうちに、再度練習に行きたいものです。