猿ヶ島でベストテク的練習会をやる、というので是非とも参加したかったのですが、あいにく1回目は出勤にぶつかってダメになってしまいました。そして今回の第2回が決まった時点で、シフトに休みをぶち込んで、万難を排して参加した次第です。

■まずは基本姿勢
   バイクに乗る上で重要になってくるのは、基本的な乗車姿勢です。これに関しては、6月に猿ヶ島に行く様になって以来、機会がある度に習ってきた訳ですが、今回はそれを理論付きでみっちりと習う事が出来ました。

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まずは姿勢の考え方から
足はがに股にならない様に、身体に対して垂直
その状態でしゃがみ込み、徐々に起ち上がっていく
大腿部の後ろの筋肉が緊張し、前の筋肉が痛くなる前の姿勢
これがポイント

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またがってやってみる
足首を90度に保つのが重要
踵がステップの後ろに落ちると、姿勢が崩れるだけでなく
足首を痛める原因にもなる

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腕は、胸一杯に息を吸って
脇を閉じて、肩を前に出して、手で天を仰ぐポーズから
手首だけ下に向け、ハンドルを握る
肘が上がった状態では、ハンドルのパンチングが出来ません

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まずは普通に乗ってみて、膝を上げて足首を90度にする
腕を上記の要領にして、ハンドルを握れる位置に腰掛ける
肩は腰より若干前、足は爪先でステップを踏み込む感じ
ニーグリップはせず、シュラウドに膝を添える感じ
でないとスタンディング等、姿勢を変えるのが難しくなる

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スタンディングはお尻を上げるのではなく
肩の位置はそのままにして
膝を引く用にして腰をあげる
加速時は、上体をハンドルの上に覆い被せる感じに

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これが減速時の姿勢
シートを目一杯使って、腰を下ろす(着座する訳でない)
足首が90度に維持されてないと、これが出来ない
また、シートの前の方に身体が位置してしまうと
減速Gに耐えられない


   こうした乗り方は、まず教習所では教えてくれません。またダラっと座っていたのでは、路面状況が可変するダートでは危なくて乗ってられません。実際に、今でもそうですが、猿ヶ島をそれなりの速度でグルリと走ると、怖くて膝が震えます。姿勢がなってなくて、ハンドルは取られる、衝撃は全部身体で受け止める、故にアクセルも開けられず、適切にブレーキングも出来てない、という具合だと思います。
   その意味で、基本的な姿勢は大事な訳です。今回の講習で勉強になったのは、座る位置は必ずしもシートの前ではなく、座ってバランスの取れる位置である事。肘は上げず脇は開けるのではない事。この事は、午後の教練で意味が解ってきます。



■ブレーキとクラッチとアクセル
   午後の教練は、実際に自分のバイクに跨って、午前に習ったボーンフレームを実践しつつ、アクセル、ブレーキ、クラッチの微細な操作によって、歩く程度の速度で走る、というのをやりました。ここでポイントになるのは、これらの操作は、ON/OFFでなく、じわりと操作する事。自分の欠点でもあるのですが、アクセルを噴かす、ブレーキを一気に掛ける、こういう操作は舗装された道路の場合はともかく、泥だの砂利だの粘土だのといった路面では、姿勢を崩す元ですし、滑って転ける原因の第一でもあります。歩く、それ以下の速度で行う理由は、これらのジワリとした操作を確実に行う事、基本姿勢を保って路面変化に対するセンサを研ぎ澄ます事、といった目的があります。

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午前中に習った基本姿勢で、歩くほどの速度でグルグル
早いなと思ったら、フロントブレーキをじんわり握り
クラッチの微細な操作で速度を調整します

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カチっと姿勢を決めて
クラッチ等の微細な操作に心がけます

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慣れてきたところで、敢えて凸凹な路面を選び
一定の速度(もちろん歩く速さ)で進めるよう
レバーやアクセルの操作を繰り返し練習します

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平たい地面に慣れたところで、下り坂に挑戦
ボーンフレームの制動時の姿勢を取って
フロントブレーキを引きずりながら
少しずつクラッチをミートさせて、ゆっくり下っていきます


   今までにも、アイドルで進む、という練習はした事がありますが、その際にフロントブレーキを絞って速度を殺し、半クラで速度を調整する、といった練習はした事がありませんでした。というか、フロントブレーキを絞りながらアクセルを回したり、クラッチを操作するという頭がそもそもありませんでした。ブレーキは制動のためだけでなく、加重(サスが縮む)のためにも使うのだそうです。
今回の教練で、今までON/OFF的なブレーキ・クラッチの使い方しかしてこなったのが、ゆっくり開ける、ゆっくりミートさせる、という具体的な方法が判った様な気がしました。


■ちょこっと変わったところ
   練習会のあと、まだ陽が残っていたので、ちょこっとその辺りを走る事になりました。上流の方にあるモトクロコースは走った事がなかったので、膝の具合を診るのもかねがね行ってみる事にしました。そしてピヨピヨと3周ほどして帰ってきたのですが、気がついた事が二つ。
   まず一つ目は、直線の凸凹では、習ったボーンフレームを心がけ、コーナーではしいなさんから習ったステップ加重とボディアクションを心がけたところ、以前に比べたら遙かに走り易くなった事でした。やはり基本を習うというのは重要な事だな、と実感しました。
   二つ目は、今頃になってやっと気がついたのですが、どうも自分はコーナーに進入する際に、ブレーキングをしてないか、あるいはその余裕がなく意識できなくて、アクセルを戻すのがやっとの状態で進入している様です。つまり、自分の曲がれる速度を作らず進入している訳で、道理で怖い思いをする訳です。それで遅くなったらON/OFF的にアクセルを吹かしてしまい、リアが滑って転倒、という次第になっている様です。