9月14日は、福島県の白河エンジョイスポーツランドのヒーローズEDと、福島県耶麻郡の会津にこにこCrossのどっちに出るかで、ギリギリまで行き先が決まらなかったのですが、ヒーローズEDが開催されるという事で、白河に進出する事になりました。この白河エンジョイスポーツランドというのは、ウィリー松浦さんがプロデュースされたコースという事だそうですが、自分は初めて行く場所です。そもそも、福島県というところが初めてです。でもまぁ、相方のがんトック兄が4月のR-3に参加していて、その時の動画を見る分には、自分でも走れそうな感じがしたので、あまり大きな不安は持っていませんでした。
■事前の準備
前回のレースの時は、フロントスプロケットを1丁減らした以外は、ほぼ日頃乗っている状態で臨んだのですが、その後、車体は徐々にレース向きに変えつつありました。
まず、大枚叩いて買ったレース用のホイールには、ミシュランのAC10が入り、300kmほど試走した状態になっていました。レースの前日に、ミシュランT63を履いたホイールと換装しました。
猿ヶ島系の先輩たちの勧めで、サスのオーバーホールを行う事にし、がんトック兄のかかりつけのバイク屋で、フロントフォークのオーバーホール、ステム、リンクのグリスアップをして貰いました。また、リアサスはOHするほど使ってないが、スプリングが若干ヘタっているとの事で、ノーマルより4周締め込んで貰いました。
細かい所では、猿ヶ島の先輩の教えに従って、クラッチレバーを人差し指1本で操作できる様に調整し、リアブレーキのペダルもスタンディングの状態で踏み込める様にステップに水平に調整しました。またエンジンの回転数を高めに設定し、アイドルでもスムーズに動く様にしました。
■出発
今年はゲリラ雨が頻発、という事で、自分も目の前に雷が落ちてくるハプニングに見舞われた事がありましたが、さすがに9月に入ると秋らしくなってきました。それは良いとして、天気予報では、前日13日の夕刻から現地は雨、という風になってました。前回もそうだったのですが、我々は宿泊費をケチってテント泊する事にしています。当然、荷物も増える訳ですが、雨が降るとなると、雨の中でテント張るのは厳しいものがあります。しかも、移動距離は東京から白河まで優に200kmを超えます。ヘバヘバに疲れて、テント張って、しかも雨で、明くる日、ドロドロのテントを畳むのか、と思うと、それだけで気が滅入ります。そこでレースに万全を期するために、2名1泊6500円のビジネスホテルに泊まる事にしました。
では移動はどうするか。片道200kmとなれば、まず頭に浮かぶのは高速道路、今回の場合は東北道なのですが、相方は下道大好き人間なのです。でも、道中メシ食ったり、何のかんのしていたら、相当時間がかかる事が予想できましたし、現地で合流する栃木のSusi殿も下道ではかなりシンドイ、とのアドバイスをしてくれましたので、賢明に高速道路で北上する事にしました。
途中、パーキングエリアで雨用のブルーシートを荷台に被せたり、宇都宮のサービスエリアで餃子食ったり、あれやこれやと寄り道しましたが、さすがは高速道路を使っただけあって、2130時過ぎにビジネスホテルに投宿する事が出来ました。
■翌朝
起床は0500時。結構早い時間ですが、受付が0700時という事なので、昼飯買いにいったり、バイク下ろして準備したり、といった事を考えたら、早めに出るに越した事ありません。外に出てみると、荷台に被せておいたシートに雨水が溜まっていました。大雨が降った訳ではないにして、やはり雨が降った訳で、ホテル泊にしたのも、シートを被せておいたのも、大当たりだった訳です。
コンビニで水だの食糧だのを買い込み、やはり今ひとつ緊張感のないまま、曇り空の下を走る事30分ほど、本日の会場たる、白河エンジョイスポーツランドに到着しました。前泊されたのか、すでに数台の車が止まり、バイクが引き出され準備が始まっていました。我々もMXコースに近い空き地に車を止め、いそいそと準備に取りかかりました。
新旧XR、お揃いのゼッケン86
この2台、この時点では、まだバリバリやる気です
7月の富士ヶ嶺のベースキャンプEDは、生まれて初めてのレースという事もあって、緊張もし準備にも余念がなかったのですが、今回は2回目という事もあってか、どうにも緊張感がなく、「何とかなろうだろう」的発想が支配的でした。というのも、曲がりなりにも初めてのレースを走り、8月には基礎的な稽古を何度かつけて貰い、タイヤもレース向きのタイヤに替えて、前回レースの直前に変えたフロント12丁の低速寄りのギアにも慣れた頃ですから、早く走るのは無理でも、みっともない事にはならないだろう、と考えていたのです。
■事前の準備
前回のレースの時は、フロントスプロケットを1丁減らした以外は、ほぼ日頃乗っている状態で臨んだのですが、その後、車体は徐々にレース向きに変えつつありました。
まず、大枚叩いて買ったレース用のホイールには、ミシュランのAC10が入り、300kmほど試走した状態になっていました。レースの前日に、ミシュランT63を履いたホイールと換装しました。
猿ヶ島系の先輩たちの勧めで、サスのオーバーホールを行う事にし、がんトック兄のかかりつけのバイク屋で、フロントフォークのオーバーホール、ステム、リンクのグリスアップをして貰いました。また、リアサスはOHするほど使ってないが、スプリングが若干ヘタっているとの事で、ノーマルより4周締め込んで貰いました。
細かい所では、猿ヶ島の先輩の教えに従って、クラッチレバーを人差し指1本で操作できる様に調整し、リアブレーキのペダルもスタンディングの状態で踏み込める様にステップに水平に調整しました。またエンジンの回転数を高めに設定し、アイドルでもスムーズに動く様にしました。
■出発
今年はゲリラ雨が頻発、という事で、自分も目の前に雷が落ちてくるハプニングに見舞われた事がありましたが、さすがに9月に入ると秋らしくなってきました。それは良いとして、天気予報では、前日13日の夕刻から現地は雨、という風になってました。前回もそうだったのですが、我々は宿泊費をケチってテント泊する事にしています。当然、荷物も増える訳ですが、雨が降るとなると、雨の中でテント張るのは厳しいものがあります。しかも、移動距離は東京から白河まで優に200kmを超えます。ヘバヘバに疲れて、テント張って、しかも雨で、明くる日、ドロドロのテントを畳むのか、と思うと、それだけで気が滅入ります。そこでレースに万全を期するために、2名1泊6500円のビジネスホテルに泊まる事にしました。
では移動はどうするか。片道200kmとなれば、まず頭に浮かぶのは高速道路、今回の場合は東北道なのですが、相方は下道大好き人間なのです。でも、道中メシ食ったり、何のかんのしていたら、相当時間がかかる事が予想できましたし、現地で合流する栃木のSusi殿も下道ではかなりシンドイ、とのアドバイスをしてくれましたので、賢明に高速道路で北上する事にしました。
途中、パーキングエリアで雨用のブルーシートを荷台に被せたり、宇都宮のサービスエリアで餃子食ったり、あれやこれやと寄り道しましたが、さすがは高速道路を使っただけあって、2130時過ぎにビジネスホテルに投宿する事が出来ました。
■翌朝
起床は0500時。結構早い時間ですが、受付が0700時という事なので、昼飯買いにいったり、バイク下ろして準備したり、といった事を考えたら、早めに出るに越した事ありません。外に出てみると、荷台に被せておいたシートに雨水が溜まっていました。大雨が降った訳ではないにして、やはり雨が降った訳で、ホテル泊にしたのも、シートを被せておいたのも、大当たりだった訳です。
コンビニで水だの食糧だのを買い込み、やはり今ひとつ緊張感のないまま、曇り空の下を走る事30分ほど、本日の会場たる、白河エンジョイスポーツランドに到着しました。前泊されたのか、すでに数台の車が止まり、バイクが引き出され準備が始まっていました。我々もMXコースに近い空き地に車を止め、いそいそと準備に取りかかりました。
新旧XR、お揃いのゼッケン86
この2台、この時点では、まだバリバリやる気です
■サイドスタンドを外す
現地に着いたからには、さっさと準備を始めた方があとが楽なので、もたつく事なく作業開始です。片っ端から荷物を荷台から下ろし、がんトック兄がバイクを下ろすのを手伝って、空いた荷台に必要な荷物を積み上げた頃、受付時間になりました。受理証はがんトック兄のところに届いていたので、二人して受付を済ませ、参加賞にシリコンオイルのスプレーを貰い(がんトック兄はパーツクリーナー)、がんトック兄のXR250Rのゼッケンを「86」に貼り替えたりしているウチに、主催のマーシャルさん達が車検にやってきました。
車検といっても、別にアクセル噴かして音量計ったりする訳ではなく、各部の動作や締め込みがちゃんとなってるか確認して終わりなのですが、ここで一つ問題が発生。というのは、サイドスタンドは外して欲しい、との事。実は、サイドスタンドの取り外しについては、予め聞いてはいたのですが、その事をがんトック兄にいうと「出来れば外したくないなぁー」との事でしたので、自分も出来れば外したくなかったので、そのままにしていたのでした。しかし、工廠のあんちゃんからは、サイドスタンドがあると転けた時に泥を噛んでしまうと言われてましたし、車検に回ってきたマーシャルさんからは、追突された時に後方のライダーの足にサイドスタンドが刺さってしまう可能性がある、と言われましたので、素直に外す事にしました。
現地に着いたからには、さっさと準備を始めた方があとが楽なので、もたつく事なく作業開始です。片っ端から荷物を荷台から下ろし、がんトック兄がバイクを下ろすのを手伝って、空いた荷台に必要な荷物を積み上げた頃、受付時間になりました。受理証はがんトック兄のところに届いていたので、二人して受付を済ませ、参加賞にシリコンオイルのスプレーを貰い(がんトック兄はパーツクリーナー)、がんトック兄のXR250Rのゼッケンを「86」に貼り替えたりしているウチに、主催のマーシャルさん達が車検にやってきました。
車検といっても、別にアクセル噴かして音量計ったりする訳ではなく、各部の動作や締め込みがちゃんとなってるか確認して終わりなのですが、ここで一つ問題が発生。というのは、サイドスタンドは外して欲しい、との事。実は、サイドスタンドの取り外しについては、予め聞いてはいたのですが、その事をがんトック兄にいうと「出来れば外したくないなぁー」との事でしたので、自分も出来れば外したくなかったので、そのままにしていたのでした。しかし、工廠のあんちゃんからは、サイドスタンドがあると転けた時に泥を噛んでしまうと言われてましたし、車検に回ってきたマーシャルさんからは、追突された時に後方のライダーの足にサイドスタンドが刺さってしまう可能性がある、と言われましたので、素直に外す事にしました。
ところが、サイドスタンドなど、今まで外した事がありません。ぱっと見た目、サイドスタンドスイッチのブラケットを外し、スタンド自体のボルトを外せば良さそうですが、問題はこのスタンド自体のボルトというのが、14mmのボルトだった事です。自分の工具セットには、14mmのレンチを入れてなかったのです。というのは、どこに14mmのボルトを使ってるか、ぱっと見わからなかったから。こんな所に使っていたとは……。しかし、工具そのものは、がんトック兄もきっちり持ってきていたので、あとは外す方です。ところが、これがまた固くてなかなか外せない。ヘタに回してボルトの頭をナメても困るし。Susi殿も交えて、3人であーでもないこーでもないと突き回しているウチに、どうにか外れ、がんトック兄に固いスプリングも外して貰い、うっかりスイッチが入らない様にサイドスタンドスイッチをビニテでグルグル巻きにして、タイラップでフレームに固定しました。そして、こんな事もあろうかと思って買ってきたDRCのトライアングルスタンドを掛けようとしたら、角度が良くないのか、穴が中途半端にデカイのか、グララ〜と車体が斜めになって使えない事が判明。結局、軽トラに持たれかけさせて体操に向かいました。
■ビックリ!バッテリーが死にました!
さて、開会式も終わり、いよいよ第一ヒートが始まります。今回は、「チームつぼ焼き」として、がんトック兄と2人チームで参加と相成った訳ですが、何せ初めてのコースという事もあって、先々どうなるか判らないので、取り敢えず第一走者となって、一番最初にマーシャルのあとについて回るローリングスタートでコースの感覚を掴み、そのままレースに突入して、疲れたら適宜交代する、という段取りになりました。
そして、エンジン掛けて準備するべー、とグレート・ストライカー号のメインキーを見てみると、あれれ?ONの位置でキーが刺さっています。ええ??スイッチ入りっぱなし?? セルスイッチを入れても、ウンともスンとも言いません。それどころか、ニュートラルランプも点きません。辛うじて、弱々しくヘッドライトが点いているだけです。何故に???とこれまでの作業を振り返ってみると、どうやらサイドスタンドを取り外し、サイドスタンドスイッチのONの位置を 確かめる時に、エンジンを掛けて、そのままOFFにせずに準備体操に行ってしまったらしいのです。エンジンが掛からなければレースに出ようもありません。がんトック兄のXR250Rは乗った事もないし、他人様のバイク乗って壊しても申し訳がありません。このまま1mとも走らずリタイア、という事も脳裏をかすめました。
慌ててがんトック兄、Susi殿に「バッテリー、死んじゃってる」と言って、対策を考えました。二人が口を揃えて言ったのが、「押し掛けしてみよう」でした。でも、押し掛けなんか、今までやった事がありません。そんな事しなくても、冬でもしっかりセルが回って、エンジンが掛かっていたからです。思わずキックがあったらなー、と思ったものですが、無いものをねだっても仕方ありません。取り敢えず、3人掛かりでグレート・ストライカー号を坂道のある所まで運び、ギアを3速に入れて、そろりと坂を下ってクラッチを繋いでみました。すると、「スボボ〜」とエンジンが掛かるではないですか。なるほど、押し掛けってこうやるのね!と感心しつつ、降りてきた坂(もちろんダート)をグリグリ登り、しばらくエンジン掛けっぱなしで充電しつつ、慌ててキャメルバックに水を詰め込み、出走ギリギリにスタート位置に着きました。
■心配しても間に合わない
ヒーローズEDは練習走行というのがなく、一番最初にマーシャルのあとに着いて1周走るローリングスタートというのが、それに替わります。最初は飛ばさず、ゆっくり走り、1周走った時点で先導のマーシャルが外れてレーススタートという運びです。自分としては困った事に、大体どのコースでも一番最初は転けるべき所で転ける事になっています。転ける事によって、どの辺りが危なくて、どの様に走れば良いか、身をもって学習する訳ですが、1周しかその機会がない、となると、非常に厳しい訳です。
モトクロスコースは前夜の雨のお陰で泥だらけになっていた訳ですが、それに加えてギャップやフープスが急角度(少なくとも、自分にとっては)で、超壕するのが一苦労です。まるで第一次世界大戦の時の戦車の様に、エッチラオッチラ乗り越えていたのですが、フープスの終わりでうっかりバランスを崩して転倒! あわててキルスイッチでエンジンを止め、ヌルヌルする地面に足を取られながら、それでも出来る限り慌てて(というのは、おいてけぼり食らったら、コースのどこを走って良いか判らなくなるから)バイクを起こし、セルスイッチを押してみるも、エンジンがまったく掛からない!セルは回るものの、皆目かかる気配がない。やはり、バッテリーが上がって調子悪いのかも。ヘタすりゃその場でリタイアです。たまたま、その場にいたマーシャルさんを呼んで、事情を話しして代わりにエンジン掛けて貰う事に。とその時、やっとこキルスイッチを切っている事に気が付き、ヘナヘナと照れ笑いしながら再スタート。もう他の皆さんは激坂を越えて本コースに向かわれていました。自分だけへっぴり腰で残りのMXコースをトロトロ走り、本コースに向かいました。
よもやここまでダメダメだとは思わなかった
でも、やってる本人は必死のパッチ(汗)
■無念のリタイア
このレースに出る前に、がんトック兄から散々脅かされていたのは、白河ではやたら激坂がある、という事でした。その話しの通り、本コースに入る入り口からして、急な坂でしかもカーブです。さらには雨で濡れている訳ですから、要注意です。すでに相当遅れてしまった自分は、あわてて先を急ぐ必要がありました。(でないと、ローリングスタートを終えた他の出走車からケツを煽られる事になるから)
どうにか気合いで坂を上がりきり、コーナーも何とか曲がって、フラフラしながらS字を曲がって、林の中に入った途端、「ズッル〜〜〜ン!」と思いっきり転けてしまいました。しかも道に対して横向きで道を塞ぐ様な格好で。地面を見ると、ヌタヌタの粘土。お陰でビックリしただけで、痛くも痒くもなかったのですが、問題はここから。起こそうにも足が滑って力が入らないのです。45 度の角度まで持ち上げても、そこから先が持ち上がらない。ヒーヒー言いながら中途半端な格好でバイクを持ち上げていると、先ほどコースで助けてくれたマーシャルさんがやってきてくれました。が、こちらもヌタヌタの泥で難儀されています。やっとこ助けて貰ってバイクを起こし、向きも道に水平に変え、マーシャルさんにバイクのケツを押して貰いながら、取り敢えず、比較的平らな地面を目指しますが、ちょっと押してはエンスト。半クラッチを使おうにも、クラッチレバーは人差し指1本で操作できるように遊びが少なく設定しているので、すぐにエンスト。そういうのを繰り返している内に、取り敢えずバイクに跨れるところまで押し上げる事が出来ました。
マーシャルさんにお礼を言って、さあ行くぞ、とセルスイッチを入れると、「キュル、キュル、キュ、、、、」と情けない音を立てて止まってしまいました。何度やっても同じ。最後にはウンともスンとも言わなくなりました。もちろん、今度はキルスイッチは切ってません。とうとう、本当にバッテリーが上がってしまいました。さっき助けてくれたマーシャルさんに再度駆けつけて貰い、事情を話ししたものの、さすがにマーシャルさんもお手上げです。本部と無線で何やら交信しつつ、取り敢えずバイクは道の横っちょに倒しておいて下さい、という事になりました。
その間にも、上手な人たちは後輪で泥をブンブン飛ばしながら走り去っていきます。それでも中には後輪を取られて転けたり、止まってしまったりする人もいました。上手な人でさえそうですから、下手くそ以下の自分では、荷がかちたようです。そうこうしている内に、本部の方で方針が決まったのか、相方のがんトック兄がこちらに急行する事になり、その場でゼッケンを渡して交代する事になりました。動かなくなったグレート・ストライカー号は、レースが終わるまでその場に寝かせておいて、後で回収する事になりました。
レースの邪魔にならない様に、コースの端っこをブラブラ歩きながら考えた事は、「生還した特攻隊員って、こんな心境かなー」という事でした。「走れなくなって残念」という悔しい気持ちと、「もうあんなえげつない道走らんで済む」という安心した気持ちが、ない交ぜの状態でした。
■グレート・ストライカー、復活
ピットに戻ってから、レースの写真を撮ったりして時間を潰していると、ドドドーーっといきなりグレート・ストライカー号が戻ってきました。運転していたのは、今朝、体操の指導をしていた人です。どうやって動かしたのか聞いてみると、「しばらく置いておいたら、セルが回った」との事。要するに、上がり掛けのところ連続でセルを回したため、急激に電圧が下がってしまったのですが、しばらく置いておくと電圧が戻るらしいのです。
そこで、アイドルスクリューを目一杯回して回転数をあげ、急ぎバッテリーの充電を行いました。とにかくキックのないバイクですから、バッテリーが動かない事にはただの産業廃棄物です。煌々と光るヘッドライトが、テーピングのビニテの糊を焦がし、もうもうと煙が上がった頃、一旦エンジンを止めて再始動してみると、「グワンっ」と元気よくエンジンが掛かるようになりました。どうやら、多少の事では止まったりしなさそうです。
丁度その時、ヘロヘロになった相方がピットインしてきましたので、選手交代、自分が出る事にしました。がんトック兄曰く、一番最初に比べると、陽が照ってきた事もあって地面はかなり乾いてきている事、本コースでは道の右側のラインを取った方が走りやすい事、途中、細い木の根っこが道を横断している所があるので、それを右に避ける事、その他、色々情報を貰いましたが、頭に入ったのは、道の右側を走る、という事だけでした(爆)
バッテリー充電完了!
がんトック兄から、コースの状況の説明をうけ
naoさんの見送りを受けて、再出撃
■嗚呼、白河の空は青かった
押っ取り刀でMXコースに出てみると、確かに一等最初に走った時に比べると、泥が乾いてグリップが良くなっている。でもギャップやフープスは尖ったままだし、コーナーのバンクも急なまま(当たり前ですが)。コーナーはカスタムテクニカの大田原さんのアドバイスを思い出し、アウトでなくインから回り、ジャンプは一切飛ぼうと思わず舐める様に走り、、、それでもコーナーでずっ転けて起こすのに一苦労しました。
本コースに突入し、最初に転けて再起不能になった所を、危なっかしくも突破した後は、もう未知の世界です。地面は濡れ、掘り返され、所々水が流れ、小高いギャップがあったりと、スリル満点でした。ひたすら道の右側を走り、急な坂では迷わず1速にギアを落として、耕耘機のようにドロドロと登っていきました。XR250というバイクは、アクセルが少しでも回っている間は、決して止まったりしないのだ、という事を実感しました。その内、がんトック兄がいう「激 坂」の下りがいくつも現れましたが、スタンディングで腰を引き、フットペダルを踏んでリアブレーキを引きずりながら下ると、どうにか下っていく事が出来ました。
よし、この調子でいけば、上手い具合に回れるかも、と思った次の瞬間、ヘアピンカーブでかつ下り坂の入り口、という所に差し掛かり、しかもラインを間違えてインに入ってしまいました。そのまま突入すれば、間違いなく転倒すると判断し、必死の思いでバック。やれやれとアウト沿いに下ろうとした次の瞬間、ギアが2速だった事を思い出し、1速に入れた途端、転倒! しかも自分は頭からゴロゴロと「おむすびコロリン」の如く転げ落ち、止まった時には、頭が坂の下を向き、両足は空を蹴ってる様なスタイルでした。起き上がろうにも、起き上がれず、その恥ずかしい格好で、「頑張れよー」と2台ほど声を掛けられてすり抜けられる始末。しかし、格好悪いとか感じる余裕すらなく、天に突き上げた2本の足の間から見える空をながめながら、むしろ「空って青いんだなー」と感心して いました。
恥も外聞もなく、大トロで帰還するワタクシ
頭から地面に転げ落ちたので
キャメルバックのチューブが背中でみっともない事になってます
やっとこアホな格好から解放され、バイクを引き起こそうとした訳ですが、踏ん張ろうとしたら、クニャっと左足から力が抜けてしまいました。そして、どうも膝の上辺りの内股がしびれているのに気がつきました。どうやら、前転して転んだ時に、ハンドルか何かで内股をぶつけてしまった様です。じっともしておれないので、とにかくバイクを引き起こし、恥も外聞もなくドロドロと超低速で残りのコースを走ってピットインしました。
結局、たった1周走っただけで、今度は負傷リタイア。どうにも打ったところがジンジンするので、本部の看護師さんにお願いして氷を貰い、モトパンを膝まで下ろして患部を冷やしておきました。
午前のヒート1終了〜
事実上、一人で午前の部を走らされる羽目になってしまいました
■待てど暮らせど来ぬ人を
リタイアした後の昼飯ってのは、砂を噛む思いだと言えば、格好良すぎるかもしれませんが、実際あまり腹が減らなかったのも確かです。まぁ、レースの最中は アレやコレやで忙しいので、よほど余裕がないと、お湯沸かしてカップラーメン食おか、という気にもなりません。なので、現地で食べる食事は、パンだのおに ぎりだの、そのまま食べれる物が良い様です。自分もこの時は、おにぎり2個食って終わりでした。
さて午後のヒート2は90分なのですが、2人でいけば一人45分ずつで、当初は楽勝だと思っていたのですが、どうにも自分の足は立つと 打ったところがジンジン痛い。路面状態もかなりドライになって走りやすそうになっていたのですが、無理に出て下手な所で転けたのでは、自分もさる事なが ら、他にも迷惑かけてしまいます。がんトック兄、Susi殿と相談し、大事とってリタイアする事になりました。しかし、がんトック兄一人で90分走るって のは、さすがにキツイという事もあり、主催の方に自分の代わりにSusi殿を代走させても構わないか掛け合って貰いました。すると、エントリー名は変更で きないけど、構いませんという事だったので、Susi殿に代わって貰う事にしました。
さて、いよいよ出走。午前中、一等最初に比べると、陽が照ってきた事もあって路面状態はかなりドライになっていました。そのせいもあってか、ローリングス タートの時点でも皆さんスムーズに走って行かれる。もちろん、我らががんトック兄も皆さんに続いて本コースへ。自分とSusi殿は、本部近くのコース傍に いて、がんトック兄が周回してくるのを、カメラを構えて待ち受けていました。
そして5〜6分ほどが過ぎて、先頭集団が戻ってきました。さぁ、カッチョ良く撮るぞーっとカメラのスイッチを入れてがんトック兄が通り過ぎるのを、今か今 かと待った訳ですが、一向に戻ってくる気配がない。それでも辛抱して待ち続けた訳ですが、全然来ない。そうこうしているウチに、他の皆さんは2周3周と周 回を重ねていく。ずっと待つ事30分。いよいよ、こりゃ何か異常があったに違いない、という事でマーシャルさんに聞いてみると、「すぐそこまで戻ってきて いるんだけど、上の方で休んでる」との事。何があったのか判りませんが、恐らく坂道で止まってしまって、始動できなくて(がんトック兄のXR250Rは バッテリーレスのキック始動)、立ち往生してるんだろうな、と思いました。
結局、50分くらいして、マーシャルさんから、「86番、キック出来なく往生してるみたいなんで、誰か行ってあげて」と情報をもらい、自分は足がアレなの で、同じキック始動のYZに乗ってるSusi殿に救出に向かって貰いました。そして、他のバイクがピョンピョン跳ね飛んでるシーンなどを撮って15分ほど 過ぎたころ、Susi殿が手ぶらで帰ってきました。「あれ?がんトック兄は?」と聞いてみると、チェーンが外れてハブに絡まって動けないから、レースが終 わるまで放置する事になった、との返事。すると、がんトック兄自身も、コースの外からブラブラと手ぶらでご帰還。一体何があったのか判りませんが、 TEAMつぼ焼き、二人してリタイアという運びになってしまったのでした。
そして残り時間はまだ20分ほどありましたので、ゼッケンをSusi殿に預け走って貰う事にしました。
昼にましてスイスイ飛ばしてたsusi殿
調子よすぎたのか、コーナーで思いっきり転倒して
しかも、自分では再始動できなくなってしまいました
午前にグレート・ストライカー号を
復活させたマーシャルさん(赤い格好の人)
が駆けつけて再始動
上手い人がやると、大抵直ぐに掛かるみたいです
■ビックリ!バッテリーが死にました!
さて、開会式も終わり、いよいよ第一ヒートが始まります。今回は、「チームつぼ焼き」として、がんトック兄と2人チームで参加と相成った訳ですが、何せ初めてのコースという事もあって、先々どうなるか判らないので、取り敢えず第一走者となって、一番最初にマーシャルのあとについて回るローリングスタートでコースの感覚を掴み、そのままレースに突入して、疲れたら適宜交代する、という段取りになりました。
そして、エンジン掛けて準備するべー、とグレート・ストライカー号のメインキーを見てみると、あれれ?ONの位置でキーが刺さっています。ええ??スイッチ入りっぱなし?? セルスイッチを入れても、ウンともスンとも言いません。それどころか、ニュートラルランプも点きません。辛うじて、弱々しくヘッドライトが点いているだけです。何故に???とこれまでの作業を振り返ってみると、どうやらサイドスタンドを取り外し、サイドスタンドスイッチのONの位置を 確かめる時に、エンジンを掛けて、そのままOFFにせずに準備体操に行ってしまったらしいのです。エンジンが掛からなければレースに出ようもありません。がんトック兄のXR250Rは乗った事もないし、他人様のバイク乗って壊しても申し訳がありません。このまま1mとも走らずリタイア、という事も脳裏をかすめました。
慌ててがんトック兄、Susi殿に「バッテリー、死んじゃってる」と言って、対策を考えました。二人が口を揃えて言ったのが、「押し掛けしてみよう」でした。でも、押し掛けなんか、今までやった事がありません。そんな事しなくても、冬でもしっかりセルが回って、エンジンが掛かっていたからです。思わずキックがあったらなー、と思ったものですが、無いものをねだっても仕方ありません。取り敢えず、3人掛かりでグレート・ストライカー号を坂道のある所まで運び、ギアを3速に入れて、そろりと坂を下ってクラッチを繋いでみました。すると、「スボボ〜」とエンジンが掛かるではないですか。なるほど、押し掛けってこうやるのね!と感心しつつ、降りてきた坂(もちろんダート)をグリグリ登り、しばらくエンジン掛けっぱなしで充電しつつ、慌ててキャメルバックに水を詰め込み、出走ギリギリにスタート位置に着きました。
■心配しても間に合わない
ヒーローズEDは練習走行というのがなく、一番最初にマーシャルのあとに着いて1周走るローリングスタートというのが、それに替わります。最初は飛ばさず、ゆっくり走り、1周走った時点で先導のマーシャルが外れてレーススタートという運びです。自分としては困った事に、大体どのコースでも一番最初は転けるべき所で転ける事になっています。転ける事によって、どの辺りが危なくて、どの様に走れば良いか、身をもって学習する訳ですが、1周しかその機会がない、となると、非常に厳しい訳です。
モトクロスコースは前夜の雨のお陰で泥だらけになっていた訳ですが、それに加えてギャップやフープスが急角度(少なくとも、自分にとっては)で、超壕するのが一苦労です。まるで第一次世界大戦の時の戦車の様に、エッチラオッチラ乗り越えていたのですが、フープスの終わりでうっかりバランスを崩して転倒! あわててキルスイッチでエンジンを止め、ヌルヌルする地面に足を取られながら、それでも出来る限り慌てて(というのは、おいてけぼり食らったら、コースのどこを走って良いか判らなくなるから)バイクを起こし、セルスイッチを押してみるも、エンジンがまったく掛からない!セルは回るものの、皆目かかる気配がない。やはり、バッテリーが上がって調子悪いのかも。ヘタすりゃその場でリタイアです。たまたま、その場にいたマーシャルさんを呼んで、事情を話しして代わりにエンジン掛けて貰う事に。とその時、やっとこキルスイッチを切っている事に気が付き、ヘナヘナと照れ笑いしながら再スタート。もう他の皆さんは激坂を越えて本コースに向かわれていました。自分だけへっぴり腰で残りのMXコースをトロトロ走り、本コースに向かいました。
よもやここまでダメダメだとは思わなかった
でも、やってる本人は必死のパッチ(汗)
■無念のリタイア
このレースに出る前に、がんトック兄から散々脅かされていたのは、白河ではやたら激坂がある、という事でした。その話しの通り、本コースに入る入り口からして、急な坂でしかもカーブです。さらには雨で濡れている訳ですから、要注意です。すでに相当遅れてしまった自分は、あわてて先を急ぐ必要がありました。(でないと、ローリングスタートを終えた他の出走車からケツを煽られる事になるから)
どうにか気合いで坂を上がりきり、コーナーも何とか曲がって、フラフラしながらS字を曲がって、林の中に入った途端、「ズッル〜〜〜ン!」と思いっきり転けてしまいました。しかも道に対して横向きで道を塞ぐ様な格好で。地面を見ると、ヌタヌタの粘土。お陰でビックリしただけで、痛くも痒くもなかったのですが、問題はここから。起こそうにも足が滑って力が入らないのです。45 度の角度まで持ち上げても、そこから先が持ち上がらない。ヒーヒー言いながら中途半端な格好でバイクを持ち上げていると、先ほどコースで助けてくれたマーシャルさんがやってきてくれました。が、こちらもヌタヌタの泥で難儀されています。やっとこ助けて貰ってバイクを起こし、向きも道に水平に変え、マーシャルさんにバイクのケツを押して貰いながら、取り敢えず、比較的平らな地面を目指しますが、ちょっと押してはエンスト。半クラッチを使おうにも、クラッチレバーは人差し指1本で操作できるように遊びが少なく設定しているので、すぐにエンスト。そういうのを繰り返している内に、取り敢えずバイクに跨れるところまで押し上げる事が出来ました。
マーシャルさんにお礼を言って、さあ行くぞ、とセルスイッチを入れると、「キュル、キュル、キュ、、、、」と情けない音を立てて止まってしまいました。何度やっても同じ。最後にはウンともスンとも言わなくなりました。もちろん、今度はキルスイッチは切ってません。とうとう、本当にバッテリーが上がってしまいました。さっき助けてくれたマーシャルさんに再度駆けつけて貰い、事情を話ししたものの、さすがにマーシャルさんもお手上げです。本部と無線で何やら交信しつつ、取り敢えずバイクは道の横っちょに倒しておいて下さい、という事になりました。
その間にも、上手な人たちは後輪で泥をブンブン飛ばしながら走り去っていきます。それでも中には後輪を取られて転けたり、止まってしまったりする人もいました。上手な人でさえそうですから、下手くそ以下の自分では、荷がかちたようです。そうこうしている内に、本部の方で方針が決まったのか、相方のがんトック兄がこちらに急行する事になり、その場でゼッケンを渡して交代する事になりました。動かなくなったグレート・ストライカー号は、レースが終わるまでその場に寝かせておいて、後で回収する事になりました。
レースの邪魔にならない様に、コースの端っこをブラブラ歩きながら考えた事は、「生還した特攻隊員って、こんな心境かなー」という事でした。「走れなくなって残念」という悔しい気持ちと、「もうあんなえげつない道走らんで済む」という安心した気持ちが、ない交ぜの状態でした。
■グレート・ストライカー、復活
ピットに戻ってから、レースの写真を撮ったりして時間を潰していると、ドドドーーっといきなりグレート・ストライカー号が戻ってきました。運転していたのは、今朝、体操の指導をしていた人です。どうやって動かしたのか聞いてみると、「しばらく置いておいたら、セルが回った」との事。要するに、上がり掛けのところ連続でセルを回したため、急激に電圧が下がってしまったのですが、しばらく置いておくと電圧が戻るらしいのです。
そこで、アイドルスクリューを目一杯回して回転数をあげ、急ぎバッテリーの充電を行いました。とにかくキックのないバイクですから、バッテリーが動かない事にはただの産業廃棄物です。煌々と光るヘッドライトが、テーピングのビニテの糊を焦がし、もうもうと煙が上がった頃、一旦エンジンを止めて再始動してみると、「グワンっ」と元気よくエンジンが掛かるようになりました。どうやら、多少の事では止まったりしなさそうです。
丁度その時、ヘロヘロになった相方がピットインしてきましたので、選手交代、自分が出る事にしました。がんトック兄曰く、一番最初に比べると、陽が照ってきた事もあって地面はかなり乾いてきている事、本コースでは道の右側のラインを取った方が走りやすい事、途中、細い木の根っこが道を横断している所があるので、それを右に避ける事、その他、色々情報を貰いましたが、頭に入ったのは、道の右側を走る、という事だけでした(爆)
バッテリー充電完了!
がんトック兄から、コースの状況の説明をうけ
naoさんの見送りを受けて、再出撃
■嗚呼、白河の空は青かった
押っ取り刀でMXコースに出てみると、確かに一等最初に走った時に比べると、泥が乾いてグリップが良くなっている。でもギャップやフープスは尖ったままだし、コーナーのバンクも急なまま(当たり前ですが)。コーナーはカスタムテクニカの大田原さんのアドバイスを思い出し、アウトでなくインから回り、ジャンプは一切飛ぼうと思わず舐める様に走り、、、それでもコーナーでずっ転けて起こすのに一苦労しました。
本コースに突入し、最初に転けて再起不能になった所を、危なっかしくも突破した後は、もう未知の世界です。地面は濡れ、掘り返され、所々水が流れ、小高いギャップがあったりと、スリル満点でした。ひたすら道の右側を走り、急な坂では迷わず1速にギアを落として、耕耘機のようにドロドロと登っていきました。XR250というバイクは、アクセルが少しでも回っている間は、決して止まったりしないのだ、という事を実感しました。その内、がんトック兄がいう「激 坂」の下りがいくつも現れましたが、スタンディングで腰を引き、フットペダルを踏んでリアブレーキを引きずりながら下ると、どうにか下っていく事が出来ました。
よし、この調子でいけば、上手い具合に回れるかも、と思った次の瞬間、ヘアピンカーブでかつ下り坂の入り口、という所に差し掛かり、しかもラインを間違えてインに入ってしまいました。そのまま突入すれば、間違いなく転倒すると判断し、必死の思いでバック。やれやれとアウト沿いに下ろうとした次の瞬間、ギアが2速だった事を思い出し、1速に入れた途端、転倒! しかも自分は頭からゴロゴロと「おむすびコロリン」の如く転げ落ち、止まった時には、頭が坂の下を向き、両足は空を蹴ってる様なスタイルでした。起き上がろうにも、起き上がれず、その恥ずかしい格好で、「頑張れよー」と2台ほど声を掛けられてすり抜けられる始末。しかし、格好悪いとか感じる余裕すらなく、天に突き上げた2本の足の間から見える空をながめながら、むしろ「空って青いんだなー」と感心して いました。
恥も外聞もなく、大トロで帰還するワタクシ
頭から地面に転げ落ちたので
キャメルバックのチューブが背中でみっともない事になってます
やっとこアホな格好から解放され、バイクを引き起こそうとした訳ですが、踏ん張ろうとしたら、クニャっと左足から力が抜けてしまいました。そして、どうも膝の上辺りの内股がしびれているのに気がつきました。どうやら、前転して転んだ時に、ハンドルか何かで内股をぶつけてしまった様です。じっともしておれないので、とにかくバイクを引き起こし、恥も外聞もなくドロドロと超低速で残りのコースを走ってピットインしました。
結局、たった1周走っただけで、今度は負傷リタイア。どうにも打ったところがジンジンするので、本部の看護師さんにお願いして氷を貰い、モトパンを膝まで下ろして患部を冷やしておきました。
午前のヒート1終了〜
事実上、一人で午前の部を走らされる羽目になってしまいました
■待てど暮らせど来ぬ人を
リタイアした後の昼飯ってのは、砂を噛む思いだと言えば、格好良すぎるかもしれませんが、実際あまり腹が減らなかったのも確かです。まぁ、レースの最中は アレやコレやで忙しいので、よほど余裕がないと、お湯沸かしてカップラーメン食おか、という気にもなりません。なので、現地で食べる食事は、パンだのおに ぎりだの、そのまま食べれる物が良い様です。自分もこの時は、おにぎり2個食って終わりでした。
さて午後のヒート2は90分なのですが、2人でいけば一人45分ずつで、当初は楽勝だと思っていたのですが、どうにも自分の足は立つと 打ったところがジンジン痛い。路面状態もかなりドライになって走りやすそうになっていたのですが、無理に出て下手な所で転けたのでは、自分もさる事なが ら、他にも迷惑かけてしまいます。がんトック兄、Susi殿と相談し、大事とってリタイアする事になりました。しかし、がんトック兄一人で90分走るって のは、さすがにキツイという事もあり、主催の方に自分の代わりにSusi殿を代走させても構わないか掛け合って貰いました。すると、エントリー名は変更で きないけど、構いませんという事だったので、Susi殿に代わって貰う事にしました。
さて、いよいよ出走。午前中、一等最初に比べると、陽が照ってきた事もあって路面状態はかなりドライになっていました。そのせいもあってか、ローリングス タートの時点でも皆さんスムーズに走って行かれる。もちろん、我らががんトック兄も皆さんに続いて本コースへ。自分とSusi殿は、本部近くのコース傍に いて、がんトック兄が周回してくるのを、カメラを構えて待ち受けていました。
そして5〜6分ほどが過ぎて、先頭集団が戻ってきました。さぁ、カッチョ良く撮るぞーっとカメラのスイッチを入れてがんトック兄が通り過ぎるのを、今か今 かと待った訳ですが、一向に戻ってくる気配がない。それでも辛抱して待ち続けた訳ですが、全然来ない。そうこうしているウチに、他の皆さんは2周3周と周 回を重ねていく。ずっと待つ事30分。いよいよ、こりゃ何か異常があったに違いない、という事でマーシャルさんに聞いてみると、「すぐそこまで戻ってきて いるんだけど、上の方で休んでる」との事。何があったのか判りませんが、恐らく坂道で止まってしまって、始動できなくて(がんトック兄のXR250Rは バッテリーレスのキック始動)、立ち往生してるんだろうな、と思いました。
結局、50分くらいして、マーシャルさんから、「86番、キック出来なく往生してるみたいなんで、誰か行ってあげて」と情報をもらい、自分は足がアレなの で、同じキック始動のYZに乗ってるSusi殿に救出に向かって貰いました。そして、他のバイクがピョンピョン跳ね飛んでるシーンなどを撮って15分ほど 過ぎたころ、Susi殿が手ぶらで帰ってきました。「あれ?がんトック兄は?」と聞いてみると、チェーンが外れてハブに絡まって動けないから、レースが終 わるまで放置する事になった、との返事。すると、がんトック兄自身も、コースの外からブラブラと手ぶらでご帰還。一体何があったのか判りませんが、 TEAMつぼ焼き、二人してリタイアという運びになってしまったのでした。
そして残り時間はまだ20分ほどありましたので、ゼッケンをSusi殿に預け走って貰う事にしました。
昼にましてスイスイ飛ばしてたsusi殿
調子よすぎたのか、コーナーで思いっきり転倒して
しかも、自分では再始動できなくなってしまいました
午前にグレート・ストライカー号を
復活させたマーシャルさん(赤い格好の人)
が駆けつけて再始動
上手い人がやると、大抵直ぐに掛かるみたいです
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