世は盛夏。8月17日は、本来の計画では、印西のデコボコランドに進出する予定で、現地で初めてお会いする人も集まる事になっていたのですが、しいなさんが17日に勉強会を行うとの情報に接し(元々は16日との事だった)、急遽、デコボコランド進出を取りやめ、がんトック兄の軽トラにて猿ヶ島に出向く事になりました。
前日に「7時過ぎにオムカエにあがります」と、仏様の様なメールが来ていたので、0645時にはグレート・ストライカー号ならび装備一式をマンションの外に出しお待ち申し上げていたのですが、今回も予定通り0730時頃にがんトック兄到着。今回も哲学的試行を繰り返しつつ、2台の新旧XRをタイダウンで縛着するがんトック兄。途中、首都高でタイダウンが外れてしまう(しかも、ワタクシのグレート・ストライカー号に掛かってた奴!)アクシデントが有りつつも、集合時間の30分前には猿ヶ島入りする事が出来ました。

首都高7号線の待避線で
急遽タイダウンを締め直すがんトック兄
ワタクシはといえば、助手席で様子眺めてただけでした(爆)
今日の勉強会には、日曜日とあって前回同様、10人近い人が参加していました。前回お会いした人も何人かいます。一通り、自己紹介の後、まずはクロカンという事で、河川敷の道路を爆走。実は、これが一番怖かったりするのは、ここだけの話しにしておいて下さい。
勉強会一発目は、前回同様、キャンバー坂で8の字。ハンドルで曲がるのではなく、ステップ加重と体重移動で車体を傾けて曲がる、フロントブレーキでなくリアブレーキで速度を制御する、頭では判っているつもりでも、実際にザクザクの斜めの地面を走ってみると、怖くて車体を傾けられない。足を着けばトラクションがなくなり、余計曲がらない。ハンドルで曲がろうとすると、ハンドルがつっかえになって後輪が横滑りする。転けまいとすると、エンスト。上り坂でエンストしたら、そのまま転倒。歩くほどの速度であっても、難しいものです。
この次に移動したのが、こぶ山が二つある小さなコース。まず一つめのこぶ山を越えて、ターンして二つめのこぶ山を越える、というもの。しいな教官殿がまず模範演技を見せ、かつボディアクションの要領を説明。それを頭にたたき込んで(少なくともそのつもり)チャレンジ。ところが、一つめのこぶ山は越えれるものの、ターンが間に合わず二つめのこぶ山に上がれない。ラインの取り方が悪い訳ですが、こぶ山を越えるのが精一杯で、ラインまで見る余裕がないのでした。

和気藹々とした勉強会なんですが、説明を聞く時は全員、真剣
上手にやりたい、転けたくない
思いは様々です
ここでお昼休み。今日は天気が曇りで涼しく、とても過ごしやすかったせいもあって、話しも弾みました。
まず、自分のグレート・ストライカー号は、リアブレーキのフットペダルがノーマルのままで、低くて使いにくい事を文句を垂れると、がんトック兄がニジェール風ズタ袋からニジェール風工具を取り出して、CRC(これは本邦風)をぶっかけながら調整してくれました。
ノーマルのフットペダルの位置は、ステップより1センチほど下になっているのですが、これをほぼ水平にしました。これだけでスタンディングの際のブレーキングが相当にやりやすくなりました。

こちょこちょ〜っとペダルの調整をするがんトック兄
ここら辺は、新旧XRどっちも似たような感じです

試運転せず、ズボラかまして跨るだけで
調子みるワタクシ
でも、ノーマル状態より遙かに使い易くなりました

rinderさんのXR250
二輪用ETC装備という事で、注目の的でした
まったく同じXRに乗っていても
上手い人が乗ると、実に優秀な機動をするバイクだと実感しました
午後の一発目は、フロントアップの練習。前回、初めてやった技で、当然めっちゃ怖かった訳ですが、それでも曲がりなりに乗り越える事は出来る様になった訳です。今回は2度目という事もあって、前回ほどは怖くは感じなかったのですが、それでも上手に出来たというにはほど遠い。前回も指摘された事ですが、ボディアクションが足りない、またタイミングが遅い(前輪が段差に当たってから腰を引こうとしている)、前輪が段差に当たった衝撃でビックリしてアクセルを戻している、等々、上手に出来ない理由は明白なんですが、身体の方がまだ覚えてない様です。

しいなさんの模範演技
ボディアクションがしっかりしてる事がわかります

自分の姿勢
腰の引き方が足りず、前輪にトラクションが掛かっている状態
この写真は、それでも辛うじて乗り越えたシーンです

横からみれば、斜めになっているのですが
実際、段差に立ち向かう時は
壁が迫ってくる様に見えて怖いです
この次に向かったのが、前回、ビビってなかなか降りれなかった堤防の急斜面を下った堰。今回はビビらずスムーズに降りて、そこで8の字の練習をする事になりました。ただ、8の字を描くのではなく、ステップ加重を行い、車体を傾け、姿勢を遷移させてバランスを取りつつ、極小半径かつ極低速で回るというものです。
似たような練習は、大型二輪にチャレンジしていた時にもやっていたのですが、その時は確か2速アイドルでやっていました。そこで、今回も2速でやってみたのですが、確かに回れるものの、速度が速くて小半径回る事が難しい。そこでしいな教官殿に呼ばれ、車体の寝かせ方が足りない事、そして「シートの角に座る」腰の引きが足りない、との指摘を受けました。そして教官殿がグレート・ストライカー号で模範演技をしてくれた時に、アイドルを若干高めに設定してくれました。すると、それまで1速では低速すぎてギクシャクしていたのが、スルスルと動く様になり、かつて大型二輪の時にやっていた様な「直径3mターン」みたいなも出来るようになりました。
一通り、練習が終わって、次の場所に移る時、今回は下りてきた斜面を登り直して移動したのですが、下れたものが登れない訳がない、と思い切って登ってみたら、良い感じに登れてしまいました。前回は怖くてチャレンジ出来なかったのですが、自信が付くというのはスゴイ事だな、と思いました。
次に向かったのが、前回もラストにやった川渡り&段差越え。ただし、前回との違いは、水が相当に増水していて、川底が余計に判りにくい事と、転けたらちょっとエライ目に遭いそうな事です。
ここは川底がどうなってるか判りにくい上に、川石が浮いていて、前輪後輪ともに滑りやすい。従って、絶妙なステップ加重・姿勢遷移が求められる訳です。その上、段差は斜面でなく切り立ったブロックですから、前輪が当たる時のショックは大きく、しかも転けたら半端でなく痛そうな地面です。

しいなさんが立っているところから
フロントアップして上がる
さっきの斜面よりも恐怖度アップ!

上手な人は、スタンディングで
S字の川渡りをクリアします
ここも自分は今回2回目という事で、前回に比べれば恐怖感は半分くらいでしたが、やっぱりより難易度の高いココは、シートにケツをデンと乗せ、両足で川底を漕ぐようにしないと前に進む事が出来ません。それでも段差越えは勇気を出してチャレンジする事が出来ました。
まぐれ当たりといえども
クリア出来たらウレシイものでして(汗
最後に向かったのが、今回(自分は)初めての、ガレ坂のヒルクラム。傾斜は堤防の斜面と同じか、それ以上。問題なのは、地面がガレていて、しかもガタガタ。普通には登れません。上手な人はスタンディングで行けますが、そうでない人は、1速全開で前加重で一気に登る他なさそうです。
全員、一通りチャレンジしましたが、上手に上がった人も居れば、坂の途中で転けてしまった人、自分の様に坂に行き着く手前のガレ場でスタックして、辺りがゴム臭くなるまで後輪を空転させた、という具合に、様々な結果でした。

シャッター速度が遅かったので
明るく写ってますが
もっと鬱蒼としていて、坂も急に見えます
思い切って突撃しようとしたのですが
坂に行き着く事さえ、出来ませんでした
本日の教練は、これで終了。個人評価で、一番大きな成果は、「前回に比べて、恐怖感50%引き(当社比)」だったと思います。振り返ってみると、ステップ加重、体重移動、ボディアクション、これらの重要性が判っていながら、なかなか身体の方が出来てないな、という事がよく理解できました。
ボディアクションに関しては、教練のあと、有志だけでフロントアップ(いわゆる「チーン・コーン」の動き)をやってみたのですが、本を読んだだけでは決して出来ない事(誰かに教わりつつ、実際にやってみるのが大事)、また繰り返し練習する事の大事さがよく判りました。頭で考える前に身体が動く様にならない事には、今日やった事も上手に出来ない道理です。
このあと、しいな教官殿たちと、近所のガストで懇親会がありましたが、その席では、バイクのメンテナンス、特にサスペンションのオーバーホール、リンクやベアリング等のグリスアップなどの重要性、それらをきっちり整備した際に乗り方までもが変わってしまう事、等々を聞く事が出来、とても有意義な一日となりました。
《追記》ミシュランCROSS AC10
石廊崎作戦のあとホイール換装を行い、今回の教練ではミシュランのAC10を履いて参加しました。ハードチューブ、ビートストッパー装備で、タイヤ圧は0.6まで落として使いました。
最初、クロカンを走った時は、ブロックが柔らかくイボイボなので、足下がグラグラする感じで少々怖かったのですが、課題に入るとT63よりはグリップが良く、コントロールし易くなった感じがしました。
顕著だったのは、間違えて2度ほどコースアウトし、マディの中に突っ込んだのですが、シートの後ろの方に座ってリアへのトラクションをかけ直し、アクセルを噴かせば自力で脱出出来た事でした。これが前のタイヤだっただ、一苦労した事でしょう。
もっとも、磨り減ったD605や、オンタイヤ履いたトリッカーで参加している人もいて、それらの人たちの方が遙かに上手だったりするのを見ると、タイヤの性能よりも技能の優劣の方が影響大である事が判りました。むしろ、ヘタクソだからこそ、タイヤの性能の助けられていた、という感じです。
ホイールの換装作業は、慣れればあっという間に出来てしまうので、これからも状況に応じて、普段履きと余所行きのホイールをマメに履き替える事にしようと思います。

活躍するやる気タイヤ
装備の性能を目一杯引き出せる技術を
早く身に付けたいものです
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