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   まず始めに、このレポートは、ワタクシ同様に、タイヤ交換やホイール脱着の要領がよう解ってない人向きに書きます。上手に出来る人は、鼻で笑って読み飛ばして下さい。

■レース用ホイールの調達
   6月のオフビ練習で決定的に判ったのは、コース走破能力はタイヤによって左右される、特に腕に覚えのない者がトレールタイヤなど履いて泥のコースに入っても、まったく走れない、という事でした。
   そこでエンデューロタイヤなどを履く必要が出てきた訳ですが、グレート・ストライカー号は普段も乗る訳で、ずっとエンデューロタイヤのままというのは、安全性や経済性の面から問題があるので、普段はトレールタイヤを履いておき、レースや練習の時だけエンデューロタイヤに換える、という事にすべきです。しかし、タイヤ交換はなかなかシンドイ作業です。
   そこでバイク屋のあんちゃんから提案されたのは、予備のホイールを調達する事でした。つまり、レース用のタイヤを履かせたホイールがあれば、ホイールの付け替えだけで済むのですから楽です。そりゃ良いや、という事で、ネットオークションを探す事になりました。
   ところが、これが予想外に難事でした。というのは、XR250(MD30)のリアホイールはともかく、倒立式のフロントホイールは年式が新しいだけあって、なかなか出物がないからです。まず、リアホイールはかなり古いのが16,500円くらいで調達できましたが、前は全然ありません。情報によると、CRM250Rの倒立式ホイールが付くとの事でしたが、素人の自分には手の出し様がありません。思い余って、正立式ホイールに倒立式ホイールのハブを組む事も考えましたが、工賃がベラボウに高くなる、との事で断念しました。

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これが一番最初に調達したリアホイール
ブレーキディスクとスプロケは付いていたものの
それらを留めるボルトがなかった
あと、中古だけに少々傷も入っていた
後に、落札した値段で転売



   ちなみに、新品で前後ホイールを買うとなると、15万円くらいはするとの事。当初は、中古で良いから前後で3万円くらいで買えると予想していたので、こりゃとんでもない事になったわい、と些か後悔し始めました。
   ところが、そんなある日、07年式の金のホイール前後セット、05年式の銀のセット、07年式銀セットが、立て続けに出品されました。「売れる」と判った出物は、立て続けに出品される傾向にあります。金のホイール(恐らく07年式の黒のXRから外した物)は趣味じゃないので、様子を見てみました。すると、激烈な入札合戦のあと、68,000円で落札されました。続いて05年式銀も68,000円。残った07年式銀は、希望落札価格が75,000円でしたが、セコク入札している内に、他の奴がポーンと75,000円突っ込みそうな雰囲気でした。
   75,000円といえば、新品の約半額。しかし出物の方は、ほぼ新古品で、しかも9分山の純正のダンロップD605が付いて、かつサイドスタンドとメーターギアのオマケ付き。単価としては75,000円はかなりの大金ですが、物としては安い買い物だと判断し、スポーンと即決でキメました。
   新品同様の前後ホイールがセットで出品される理由は、どうやらオフを買った人が、実はほとんどオンしか走らない事に気が付いたり、結局足が地面に届かないなどの理由で、モタードに変えてしまうからの様です。故に、サイドスタンドやメーターギアも一緒に出品される事が多い様です。もっとも、自分の様に予備のホイールを欲しがっている人は多いので、程度が良くて新品の半額程度なら、即決と考えるべきでしょう。

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これが75,000円の大枚叩いて落札した前後ホイール
9分山のD605が付いて
しかも新品同様、という事を考えれば
良い買い物をしました




■作業計画
   さて、いよいよここからが本番です。まず、今履かせている黒のホイールには、前回の作業でミシュランT63とハードチューブにビートストッパーが入っています。これは7月27日のベースキャンプEDに参加する事を考えての措置でした。しかし、黒のホイールは、今後、街乗り&ツーリング用となりますので、チューブはノーマルで良いですし、ビートストッパーも必要ありません。そこで、黒のホイールからハードチューブとビートストッパーを外し、銀のホイールの方に入れる事にします。銀のホイールの方は、ミシュランAC10を履かせる事とし、落札時についていたダンロップD605は黒のホイールの予備として保管する事にしました。
   つまり、黒のホイール前後と銀のホイール前後、延べ4本のタイヤとチューブの交換という、タイヤ交換の要領を覚えるにはとっておきの作業となります。また、レース用のホイールが来たからには、自分でホイールの付け替えが出来るよう、ホイールの脱着要領も併せて練習し直す事にしました。

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ベースキャンプEDで左にばかり転けたので
各部がザリザリに擦れてしまいました
ひどくなってきたら交換ですねぇ



■フロントホイール
   まず、台の上にバイクを載っけた方が作業がやりやすかろう、という事で、オイル缶の上にXRを載っけました。が、微妙に高さが足りないらしく、若干、ジャッキで持ち上げて準備完了。早速、ホイールの取り外しに掛かります。
   前回、一応習いはしたので、手順はざっと覚えているつもりでしたが、いざ始めるとなるとスカっと忘れていて、バイク屋のあんちゃんに「まずはキャリパー外して」と言われて、ようやく手順を思い出しました。キャリパーのお次はフロントフォークの右側のボルト2本を緩めて、17mmのレンチでアスクルシャフトを緩めると、フロントホイールは外れます。やれば簡単。

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リフトアップならぬ
ペール缶アップされるグレート・ストライカー
それでも前輪が地面に着いたので
ジャッキで上げています



   続いて、タイヤ外し。まずムシ回しでムシを回して空気を抜き(この時、ムシを飛ばさない様に手で押さえておく)、空気を抜いたらタイヤのビートを落とします。一般的には、タイヤの上に乗って落とすやり方が紹介されています。タイヤレバーのヘラの腹を上にしてリムに突っ込んで、タイヤ側、つまり下向きにレバーを押し下げる方法でもリムは落ちます。タイヤの両面のリムを落としておかないと、頑張ってもタイヤは外れない様です。
   リムが落ちたら、ガシガシとレバーを突っ込んで、良い感じにタイヤを外します。外す時は、外す点をタイヤの上側にするのがやりやすい様です。片側が外れたら、チューブを取り出して、もう片側も外して完了。

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チャッチャーっとタイヤを外すたにしさん
さすが2回目となると手順が判って
手際よくなってました



   今度はタイヤの組み込み。ビートにワックスを塗って、回転方向指示のあるタイヤは方向をちゃんと確認して、まずガシガシとタイヤを入れます。ビートストッパーを入れる場合は、先に入れておきます。タイヤを入れる場合は、レバーを差し込む点を外す時とは逆に、タイヤの下側から入れ、膝で踏んづけながら入れていきます。ビートストッパーが入っている場合は、その部分が一番最後に入る様にします。
   片側が入ったらチューブを入れる訳ですが、前回はリムの穴からバルブを出すのに難儀しました。そこでエアバルブプーラーを使おうと思ったのですが、何のかんので用事が立て込んで買いに行けませんでした。そこで、何でもサンダーで作ってしまうバイク屋のあんちゃんが、余り物の鋼線とムシでエアバルブプーラーもどきを作ってくれました。

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何でもサンダーで削って作るあんちゃんが
珍しくサンダーを使わず作った
エアバルブプーラーもどき第2号



   このエアバルブプーラーもどきをリムの穴に通して、ムシをバルブに取り付け、それでもってチューブを全部入れてしまいます。そして鋼線を引っ張れば、バルブの頭がリムの穴からコンニチワしますので、あとは指を突っ込んで良い感じにバルブを押し出します。前回手こずった作業が、チャッチャーっと出来てしまいました。
   チューブが入ったら、タイヤのもう片っ方のビートをリムに入れてしまいます。やはりビートストッパーの部分が最後に入る様に入れ、最後、ビートの両側にタイヤレバーを突っ込んでビートを起こし、ビートストッパーのバルブを押し込んでビートをはめ込み、タイヤはめ完了。あとは空気をガンガンいれてビートを出して、作業完了!
   フロントタイヤは、リアに比べると作業が楽です。

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こんな感じでワイヤーを引っ張ると
当然の如く、バルブの頭が穴から見えます
そこをすかさず、指でゴニョゴニョして
穴からバルブを出す訳です




■リアホイール
   今度はリアホイールの取り外しです。フロントの場合もそうですが、リアのアスクルナットは相当気合い入れないと回りません。ここで初めて、バイクを台の上に載せる前に、予めアスクルナットを緩めておかないといけない事に気がつきました。というのも、気合いいれてレンチを回す訳ですから、台の上の乗ったバイクがグラグラして危ない訳です。
   アスクルナットを外したら、キャリパーやチェーン調整のコマとかを外して、チェーンも外して、ホイールをスイングアームから取り外します。この場合、カラーの右左をちゃんと確認しとく事。今回はしてなかったので、あとでエライ事になりました。

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思いっきり力入れてレンチ回そうとしたら
バイクがグラグラして危なかったので
コンプレッサーでダダダーと外しました
リフトに上げる前に、ナットは緩めましょう



   タイヤの外し方は、基本的にフロントタイヤと同じですが、問題はリアの方が圧倒的に固くて大変な事。タイヤレバーが3本あった方が作業が楽に出来ます。前回はタイヤレバーが反動で跳ね返り、口に当たってしまいましたが、今回はレバーが滑って指の皮をスプロケの歯で削ってしまいました。

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あわれ流血の惨事
スプロケの歯に、べったり削れた革がひっついてました
イタタ。。。(>_<)



   チューブのバルブを出すのも大変なんですが、エアバルブプーラーもどきのお陰で、比較的楽に出来ました。あとは、もう片側のビートを入れるだけです。常々、バイク屋のあんちゃんが「力でなく、コツ」と言う訳ですが、2回目にしてその意味が判ってきた様な気がしました。

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タイヤレバーを両側から突っ込んで
ビートを広げた隙に
ビートストッパーをはめ込むの図
腕が3本要ります


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替えも替えたり、のべ4本
こんだけやりゃ、手順も覚えようものです



■ホイール装着
   タイヤをはめたら、今度はホイールを付けねばなりません。要は外した時の逆順にやれば間違いない訳です。
   しかし、ここでさっそく大間違い。リアホイールのカラーの右左を間違えて、キャリパーが全然入らず、プラハンマーで叩いたりすること約15分、ようやく、短い方のカラーが右で、長い方のカラーが左だという事に気が付きました。入れ替えると、当たり前の様にキャリパーがスイングアームに組み込まれました。チェーンをスプロケに借りで噛ませておいて、アスクルナットを借り止めしてリアは中断。
今度はフロントホイールですが、メーターギアの爪をちゃんとはめ込み、アスクルシャフトをちゃんと左右両方のフォークのブラケットに貫通させて、しっかり締め込み、キャリパーをくっつければ完成です。
   ようやくバイクを台からおろし、アジャストプレートをいじってチェーンの張りを調整し、ガッチリこんとアスクルナットを締め込み、一切の作業は完了。1000時から始めて、終わったのは1500時でした。もっとも、作業時間の半分くらいは、休憩と、バイク屋のあんちゃんのブログ指導だった、というのはここだけの話です(笑)

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ようやくカラーの右左の違いに気がついた
短い方のカラーが右でした



■感想
   今回は若干血を見る結果となった訳ですが、それでも前回に比べると、手際よく出来たかなーと自己評価できる内容でした。いや、正味楽しかったです。決して楽ではないのですが、自分で自分のバイクのタイヤ履き替えさせるってのは気分の良い物ですし、作業そのものも、やり方が判ってしまえば楽しく出来ます。特に今回は、前回相当苦労したタイヤチューブのバルブ出しが、あんちゃん特製エアバルブプーラーもどきのお陰で、格段にやり易くなったので、余計楽に感じました。恐らく、市販のプーラーを使えば、もっと楽になるのでしょう。
   ホイールの脱着は、バイクリフトなどがあれば、安全かつ楽に出来る、という印象を持ちました。すでにDRCのHC2バイクリフトを調達中なのですが、レースや練習の毎にホイールを交換する事が出来れば、もっとアクティブな活動が可能であろうと考えています。もっとも、リフトなどない林道でパンクした時などはどうするか、それはこれからの課題として残っているのですが、ホイールの外し方もタイヤの外し方も判らなかった半年前に比べれば、長足の進歩であろうと自画自賛しています。

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作業が終わったあとに
リアフェンダーがセンターからずれている事を
社長が発見! 富士ヶ嶺後遺症です