タイヤを交換して、まず真っ先にやってみたかったのは、再びオフビに行って、ABコースの泥の中に突入してみて、ミシュランT63がせめて新品状態なら走れるかどうかを試してみる事でした。
   しかし、その一方で、7月27日開催のベースキャンプEDに結局出る事になり、出るなら出るでもっと練習しておく必要がある、とも感じていました。ベースキャンプEDは5月GWに行った富士ヶ嶺オフロードで開催されるので、T63でも十分対応できる事が判っています。そんな折り、ネットで知り合ったカワサキのKLX(08年式)乗りのKL万治郎Xさんから、神奈川の相模川に遊びに来ませんか、とお誘いを受け、急遽予定を変更、猿ヶ島に進出する事になりました。

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前の晩に準備はしておいたので
出る用意はパッパと出来ましたが、そもそも遅刻気味
新しいタイヤがビューティフルです



■二度寝に迷子
   集合は1000時という事でしたので、東名高速を厚木ICまで行けば、余裕で着くと考えていたのですが、ここ数日、無駄に夜更かししてきたせいで連日の寝不足で、朝0700時に目覚ましが鳴った時は、目が覚めた瞬間から眠くなる体たらくで、朝飯食って目を覚まそうとしましたが、どうしても瞼が落ちてしまい、こんな状態では安全運転はムリ、という事で、0830時まで仮眠する事にしました。予め準備はしてあったので、起きて30分でバイクの準備をして、0900時に出れば間に合うと思ったのです。
   そしてその通りに出発したのですが、給油したり渋滞にはまったりしているウチに、ドンドン時間は過ぎてしまい、待ち合わせの1000時にはまだ厚木には着いていませんでした。実をいうと、タイヤを交換したばかりで、まだ慣らしが終わって無くて、ちょっと傾けるとツルっと行きそうだったので、時速90km以上は出さなかったのが敗因の一つでした。
   さらには、厚木ICから現地までは、地図で場所を確認していたものの、3度も4度も道を間違えてしまい、しかも間違えに気が付いてもなかなか方向転換が出来ず(あっちの道路は、産業道路っぽくて、どこまでもまっすぐでUターンしにくい)、結局現地に着いたのは、1100時前でした。着いたと言っても、初めての場所であり、入り口も判らず、河川敷の上の道路をノタノタと走っていたのですが、ふと眼下にちょっとしたモトクロスのコースっぽいものが見え、そこをライムグリーンのオフ車が爆走しているのが見えました。それでここが集合場所と気が付いたという訳です。

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万治郎Xさん(KLX '08)と合流
新車とは思えない“出来映え”に、絶句するやら感嘆するやら(笑)



■初顔合わせ
   万治郎さんは、今回初顔合わせな訳ですが、ネット時代は有り難いもので、顔は知らなくてもバイクは知ってる、という事もあって、お互い相手のまたがってるバイクで相手が誰か判った、といった感じでした。
   しかし、自分が驚いたのは、万治郎さんのKLX。やたらデカいヘッドライトとテールランプの08年式ですから、恐らく買ったのもつい最近だと思うのですが、もう数年は乗りまくっているかの様に、あちこちボロボロ。サイドカバーなどザリザリになってます。聞けば、ヒマがあればここに練習に来ているとの事。走行距離1500kmのKLXがここまで仕上がるのですから、相当練習してるという事です。それに引き替え、自分のグレート・ストライカー号のキレイな事。転売する時は、きっと高値が付くに違いありません(その予定はないですが。。汗)。
   それはさておき、取り敢えずお昼を済ませてから、万治郎さんに先導してもらい、猿ヶ島一帯を案内して貰いました。この猿ヶ島、オフ車乗りには有名な所で、自分も名前だけは聞いた事があったのですが、有名になって当然でした。というのは、広大な河川敷の至るところに、エンデューロ用、林道ツーリング用、ヌタ場、ガレ場、などなど、オフ車の練習に必要なシチュエーションが一揃いある訳です。それだけでなく、釣り場もあれば、キャンプ出来るスペースもあり、サバイバルゲームも出来そうです。しかも、使うだけでなく、利用者で年に何回か大掃除もしているいう事ですから、皆さん大事に使ってるだな、と感心しました。

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こんな見事な河川敷
ワタクシの実家の京都の方でも少ないです
色んな遊び方が出来そうですね




■とにかく基礎が大事
   練習を始めるに当たって、タイヤの空気は前を0.8、後ろを0.6まで下げました。今までは前が1.2、後ろが1.0くらいだったのですが、地面が河川敷だけあって、拳大以上の石がゴロゴロしている所が多い事と、ビートストッパーを噛ませているので、そのくらい落としておいて丁度良いと判断したからです。
   さて、何を練習するか、という事ですが、とにかくオフロードを走る上で、基本も基礎も学ぶ機会がなかったという事で、KL万治郎Xさんから、乗車姿勢、そしてコーナーの曲がり方のレクチャーを受けました。シッティングの姿勢、スタンディングの姿勢、特にあごを引いて視線は顔を傾けるのでなく、目の動きで追う事、というのが新鮮でした。また、コーナーの曲がり方は、単に車体を傾けて曲がる方向に視線を向ける(出口を見る)のではなくて、腰をずらしてハンドルと身体が平行になるように姿勢を曲がる方向に向ける、というのは、大型二輪の練習の時にも習わなかった要領で、少々驚きました。
   取り敢えずやってみよう、という事で、斜面の小さな8の字をやってみた訳ですが、当然というか、ただの一度も出来ずにエンスト。ダメだコリャ、という事で、もっと平坦な場所に移動し、KL万治郎Xさんの手本をじっくり観察したあと、ややオーバーアクション気味に練習開始。最初の内は、身体が曲がる方向に向いてなかったり、どうした事が逆向きになったり、あごが上がって進む方向に顔を向けてたり、という具合で、なかなかちゃんとは出来なかったのですが、習った事を意識してやる様にしていくウチに、それなりにコマメにコーナーが曲がれる様になり、やっぱり人の言う事は聞くもんだ、と実感しました。

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とにかく、ここをグルグルと何度も周回
ちょっとは上手くなったかな?



■やっぱり泥に突入
   何回かの休憩を挟んで、繰り返し基礎トレをやったあと、「せっかくこういうトコ来たんだから」という事で、他のところも走ってみる事にしました。とはいえ、初めて来た所ですし、タダでさえ荷物置き場への帰り方が判らなくて迷子になるくらいですから(今日は迷子ばっかり)、あまりヤヤコシイ所には行かず、また危なそうな所にも入り込まず、やれそうな範囲で走ってみました。
   初めのうちは、平坦なダートを走っていたのですが、ウォッシュボードも撥ねてみたくなり、ぴょんぴょこ飛び跳ねてみました。やっぱ3速じゃ怖いので、2速で大人しめにスキップみたいなジャンプ。コーナー曲がる時は、ちゃんと身体の向きを向かう方向むけて、と。。何度かエンストしたり、おっとっとになって転けそうになったものの、どっしりと29cmのバカでかいブーツを地面に押っ立てて堪え、この日は転倒無しでした。
   そうこうしているウチに、もっと他のところを走ってみたくなり、エンデューロっぽい細い道に進入。ところが、ここがヌタ場だった。内心、「げー、今日はコイン洗車無しのつもりだったのにぃ」と焦ったものの、突入したからには脱出せねばならず、出来れば転けるのも避けたい。そんな訳で、両足をバタバタさせたり、2速で半クラッチ使ったり、エンストしても踏ん張って倒れなかったり、と努力した結果、泥だらけになりつつも、転けて身体まで泥まみれになる事なく脱出成功。替えたばかりのミシュランT63に感謝しつつ、今日の練習を終了しました。

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こういうだだっ広いダート
都内じゃないですからね、とても貴重です


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結局今日も泥んこ
T63は林道程度の泥道なら
十分突破能力がありそうです。



------評価と反省------

   今回は寝不足に遅刻、というくらいしか、目立った反省点はないのですが、バイク乗る上での感じた事は、この度、レースに出ようという事になって、一番不足しているのは、基礎的な練習が全然出来てない、というか、その機会がない、という事です。かつて、大型二輪の一発試験に挑戦していた時、その合格の原動力になったのが、府中の練習場での猛練習でした。もっとも、一番最初は、ニーグリップの仕方を同じ姿勢で1時間ほどやる、という初歩的な事からスタートだった訳です。でも、その初歩的な事が出来てないと、その上の事はまず出来ないのです。
   ただ、オフ車に関しては、この種のスクールというのは、あまり目立ってありません。また、大型二輪の時は、それをやらなければ免許が取れない、という切実な要求があった訳ですが、今回はそこまでの切実さはない訳ですから、なかなか難しい問題です。まぁ、習い事と考えれば、それなりに筋も通ってきそうですが。。

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万治郎さん、一日お世話さまでした!