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紫線が両日往復。赤線が初日、青線が翌日

*三度目の出撃
 先日、バイク屋のツーリングに行ってきたばかりですが、その前からシフトの関係で8〜9日が連休になってましたので、強行軍ではありますが、出撃が決まっていました。しかし、そういう時に限って、色んな頼まれごとをするもので、出撃前までドタバタと忙しく、チェーンに油差したりタイヤの空気圧さえみるヒマがありませんでした。しかし、幸いな事に、日頃から即応装備の研究と準備を怠らなかったお陰で(タダ単に片付けてなかっただけですが。。爆)、出撃準備はものの小一時間で完了。しっかり睡眠を摂って、万全の態勢で作戦に臨みました。

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このスタイルの作戦も、これで4度目
段々イタについてきました




*今回の装備
 即応装備に関しては、ほぼ第二次奥多摩斥候で完成の域に達した訳ですが、今回はすでに冬である事、そして新装備が加わったという事で若干の変化があります。  まず撮影装備は、マニュアルカメラのNew FM2に45mmのパンケーキを付けて投入しました。今までずっとデジタルで撮影してきたのですが、久々に去年撮ったモノクロフィルムの写真が格好良く見えたので、それじゃという事で、ネオパン400を使って気に入ったシーンだけ撮る事にしました。一応、予備で24枚撮りフィルム1本を持ちましたが、基本はカメラにセットした1本だけで済ませる予定でした(現像代もバカにならないので)
 野営装備では、MSRのドラゴンフライを投入しました。オプティマス123RやCRUXと比べると、嵩張ってしまうのでパッキングに悩みましたが、 11ozのボトルごと、左のサイドバッグに納める事が出来ました。クッカーはモリタの角型クッカーを使えば良かったのですが、ストーブがデカくなってクッカーが小さくなったのでは本末転倒であろう、という事で、敢えてスノピのトレックコンボを投入しました。その代わり、キャンティーンカップは要らんと判断して、装備から外しています。
 そして、今回一番大事なのは、被服でした。まず、インナーウェアとしてアウトラストのアンダーウェアを上下着込み、ソックスも履き、ジャケットには裏地を付けました。また下車してヘルメットを脱いだ時に頭が寒くない様にウォッチキャップをジャケットのポケットに入れ、せっかくだからネックウォーマーも入れました。ニーパッドは、前回PROの足に付けるタイプを使いましたが、あまり使い心地が良くなかったので、再びアルタのニーパッドを付けました。ここまで厳重に防寒しましたので、グローブもウィンターグローブにしようかと思いましたが、分厚くて運転しにくいし、夜中走る訳でもないので、普通のレザーグローブにしておきました。
《ロープロ・ローバーAW II》
 ゴールドウイン・ベクター2レインスーツ
 タオル  ドイター・ファーストエイド小
 SONY:ICF-R45
 D70s+AF-S DX Zoom Nikkor ED 18〜70mm F3.5〜4.5G
 Ai AF Zoom Nikkor ED 70〜300mm F4〜5.6D
 New FM2+Ai AF Micro Nikkor 105mm F2.8D
 NEOPAN4001本  スピードライトSB-600
 リモートコード、リモコン
 ND4、C-PLフィルタ
 予備電池(単三2,単四2)
《リアキャリア》
  ベルボン・ネオカルマーニュ643Q(ケース入り)
  モンベル・パックカバー35/40(三脚ケースへ)
  メンテナンスセット(エアポンプ、エアゲージ)
《モトフィズ・オフロードタンクバッグ3》
 スワンズ・RASH-advance
 ゴールドウイン・ブーツカバー
 ゴールドウイン・ベクター2レイングローブ
 ツーリングマップル
 ミニマグライト
 ハンドタオル、カバー
《ラフ・アンド・ロードAQA DRYサイドバッグ(右)》
 アライ・エアライズ2
 カスケードデザイン・サーマレスト
 モンベル・ULSSダウンハガー#2
 モンベル・U.L.スリーピングバックカバー
 45リットルゴミ袋5枚
《サイドバッグ(左)》
 MSRドラゴンフライ+11ozボトル
 スノーピーク:トレックコンボ
 汎用ポーチ
 エバニュー・2リットルポリタン
 ジャージ上下、Tシャツ、パンツ、靴下、タオル
 トイレットペーパー
 ベニヤ板
 グランドシート
《服装》
 Rsタイチ・チームウインタージャケット
 Gパン
 フェニックス:アウトラスト・アンダーウェア
 ポーラーテック:ウォッチキャップ
 ポーラーテック:ネックオォーマー
 ガエルネ・ED-PRO
 アルタ:ニーパッド
*出撃
 今回は朝から動けるという事で、目覚ましを0500時にセットし、0600時には出撃するつもりでいました。しかし、目が覚めたのは、クロスケが襖にガリガリ爪を立てる音で、怒鳴って止めさせ時計を見たら、0530時頃。最近多いのですが、目覚ましの針まで合わせておきなが、スイッチを入れ忘れていました。クロスケの意図するのとは別に、クロスケに起こされた訳で、怒鳴ってちょっと悪かったかなー、なんて後から思ってます。
 何だかんだで出発準備が整ったのは0700時過ぎ。すでに渋滞の始まる時間です。渋滞する前に出たかったのですが、まぁ仕方ありません。わさわさとバッグ類を外に出してバイクにセットし、たっぷり暖気したグレート・ストライカーに跨り、シフトを一速に蹴り入れて発進。大家のおじさんに目礼して走り出しました。
 第一次、第二次の斥候では、中央道を上野原で降りて奥多摩周遊道路を跨ぎ越え、奥多摩湖に進出した訳ですが、これだと時間も掛るし、それなりに疲れてしまいます。初日に林道を3本こなすつもりでいたので、時間と気力体力を温存したかったで、八王子で圏央道に入り、青梅で降りる事にしました。
 圏央道は、その昔、自分がまだ争議をやっていた頃は中央道と接続されておらず、地元の市民団体が反対運転をやっていました。自分も立場上、支援する側に回っていたのですが、実際にこうやって使ってみると、便利なものです。地元住民の言い分も解らないではないですが、やはり便利である以上は、なかなか他の人からは支持も理解も得られにくいのではないか、と思いつつ青梅に着きました。

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今年2度目の青梅IC
ここから国道411号線に入った方が 奥多摩には早く進出できます


*林道へ
 最初に目指したのは奥多摩湖の向こうにある後山林道。テレテレと国道411号線を走り、奥多摩湖の切れたあたりに林道の入り口があるのですが、「工事中」「通行止め」の看板。別にゲートがある訳でもないので、入り口の写真を撮ってから入ろうと思った訳ですが、撮影している最中に、中から工事現場の作業員に仕出し弁当を運んできたっぽいワンボックスが出現。何となしか目つきの悪いイヤーなおっさんが運転してました。その直後に、今度はやっぱり目つきの悪いアホ面した男が運転するミニが、猛スピードでクラクション鳴らしながら林道に突入。しかも通り過ぎる時に、車内で何か怒鳴っている。それみて何か胸クソ悪くなり、どっちみち中で工事してるっぽいので、後山林道はパスする事にしました。

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後山林道入り口。やっぱり通行止めでした
あまり面白くなさそうなので、パス


 続いて向かったのが、泉水谷・横手山林道。やはりテレテレと大菩薩ラインを流して行った訳ですが、途中何度か道ばたにバイクを止めて、紅葉し始めた奥多摩の山々を撮影しながら進みました。有り難い事に、6〜9月の作戦とは打って変わって天気が素晴らしく良く、平日にも関わらず写真を撮りに結構人が来ていました。
 さて、林道の入り口を探しながらのんびり走ったのですが、気がつけば SK落合キャンプ場まで来てしまい、慌てて引き返しましたが、全然それらしい入り口が見つからない。仕方なしに尾崎行雄の記念碑のところで記念写真撮って次に行こうとしたら、下の方に農道みたいなのを発見。これが泉水谷林道の入り口に連なる小道でした。やれと下っていき、入り口に辿り着きましたが、またしても「通行止め」。しかし、ゲートはなく、工事車両みたいなのは中に入っていきますので、自分も進入してみました。しかし、ものの5分も走らない内に、ブルドーザーが土砂をトラックに掻き入れている場面に直面。突破はかなわず引き返さざるを得ませんでした。

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泉水谷林道の入り口
尾崎行雄記念碑のあるところから撮影
このお二人、ご夫婦でオフ車乗りでした


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通行止めの表示にも負けず 革命精神を発揮して突入したのもものかわ
工事中のダンプのあんちゃんからダメ出しされました(汗


*大ダル林道
 奥多摩の林道は秋の台風でどうやらかなりの致命傷を受けたらしくて、どうにもこうにも楽しめる状態にはないようです。その様な訳で、次なる大ダル林道も、どーかなーと向かった訳ですが、ここに来て初めて、「通行止め」の看板の出てない林道に出くわしました。ツーリングマップルによると「一部ガレている。ダート7.5km」との事。どんなガレ具合なのか判りませんが、たった一人なので事故やケガがないように慎重に進入しました。  しかし、走ってみると、これがまた楽しい。概してアップダウンの少ないフラットなダートで、確かに時々ガレてるなー、という所はあるものの、2月に走った鬼泪林道に比べれば全然楽で、楽しんで走る事が出来ました。しかも、この林道の素晴らしいところは、いたる所にテント張れそうな平面な地面が多く、いかにも野宿してくれ、と言わんばかりの林道だった、という事です。中にはトラックでも転回出来るんじゃないか、と思える様な広い平地もあり、まだ時間は 1400時頃でしたが、早々にここで今夜泊まる事に決め、街へ買い出しに出かけました。

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大ダル林道入り口
初めて気がつきましたが
ここは山梨県なんですが、この辺りの林道は
 東京都水道局の管轄らしいです


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ダートは約7.5km
でも唐突に林道が終わってしまいます
工事車両が出入りしてましたので 人工的に作った林道なのかも?


 ただ、ここはさすがに一ノ瀬高原のまっただ中。ちょっと行ってコンビニで買いだし、という訳にはいきません。延々と大菩薩ラインをクネクネと下っていき、塩山市の外れのローソンまで行かねばなりませんでした。さすがに疲れ、ダイエット中にも関わらず、アイスもなかを食ってしまいました(カロリーオフの 80kcal)。そして下った道を今度は上っていき、丁度1600時、大ダル林道に戻ってきました。

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二日にわたって糧秣の補給を行った塩山の外れのローソン
久々に自堕落な食い物を一杯食べて満足しましたw


*大ダルナイト
 泊まるとなったら、作業は早いに越した事ありません。前回の斥候では、真っ暗けになってからテントを立てた訳ですが、立てれない訳ではないにしても、やっぱり地面はしっかり見えた方が良いに決まってますし、キャンプサイトの写真も撮れれば、明るい内にストーブなどの準備も出来ようものではないですか。

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セルフタイマーで幕舎設営風景を激写
相変わらずデカいケツです


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夕闇せまるテントサイト
林道のど真ん中にこんな開けた場所がありました
枯れ木も一杯ありましたが
たき火は面倒なのでやりませんでした


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テントが整い、メシを作る前の
のんびりした時間が好きです


 テントが立って、好きなだけ写真撮ったら、今度は晩飯の準備。今回は先日ゲットしたMSRドラゴンフライを初投入。1泊のキャンプには明らかにオーバースペックなストーブですが、せっかくですから使います。家で練習してきた様に、50回ポンピングして、コントロールバルブを捻ってジェットからガソリンを噴き出させ、少々風に煽られて100円ライターの点きが悪かったものの、ちゃんと点火して、ぼーっとプレヒートを眺めていました。で、大分火が収まってきたので、本点火しようとコントロールバルブを捻ったら、「ボンっ」と火柱が上がり、思わずのけぞってしまいました。いやはや、テントの外でプレヒートしたから良かった様なものの、それでもあとちょっと火が大きければ、テントの入り口を焼いてしまうところでした。そうしたアクシデントがありつつも、上手い具合に飯を炊き、先日のツーリングで買ってきたレトルトの「枇杷カレー」も温め、ウマウマとたった一人の晩飯を楽しみました。

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先日の東京湾一周ツーリングで 道の駅・富楽里で買ってきた
「びわカレー」 美味かったですが、枇杷の存在は感じませんでした


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段々寒くなってきたので テント内で炊飯中
でも直ぐ暑くなって、外に出しました(爆)


 ソロキャンプというのは、飯を食ったら本当にする事がなくなるもので、後片付けをしたあと、ゴロンとサーマレストの上に寝転がり、ラジオでNHK第一を聞きながら、ケータイでブログに記事をアップしてました。そのうち、珍しくも眠くなり、気がついたらジャケットを被ってうたた寝していました。気温はテントの中で5度。結構寒かった訳ですが、アウトラストのアンダーウェアのお陰で、さほど震えるほどではありませんでした。それでもそのままにしてたら風邪引いてしまうので、Gパンを脱いでスウェットに着替え、シュラフを出してカバーを被せて、ゴソゴソと潜り込みました。ライトとラジオを消すと、当たりは真っ暗。遠くで鹿が鳴く声と、ガソリンが高騰してるにも関わらず峠を攻めるローリング族の爆音を聞きながら、知らず知らずのうちに寝てしまいました。
 途中、おしょんしょんしたくて目が覚め、テントの外に出たのですが、空は満天の星空。天体撮影でもやろうかな、と思いましたが、そのテクがないので止めておきました。星空の撮影も是非勉強すべきですね。



*翌日
 夜中は結構冷えたみたいですが、水が凍らなかったところをみると、氷点下ほどではなかった様です。そのお陰もあってか、シュラフにカバー、アンダーウェアといった冬用装備で寒さに凍える事なく寝る事が出来ました。しかも珍しくも、夕方から断続的に朝まで寝続け、ぐっすりと熟睡する事が出来ました。
 起床は0700時頃。ラジオを付け、ストーブを点火し(今度はじっくりプレヒートしたので、爆発しなかった)、紅茶にホットレモンの粉末をぶち込んでホットレモンティーを作って、昨日の晩に残した、というか、朝食用に買っておいたのに半分くらい前の晩に食べていたスティックパンとチョコを食べ尽くし、落ち着いたところで早速撤収。夜の内に相当結露したみたいで、フライシートの裏はビショビショ。テントもフライがくっついた部分は濡れてましたが、帰って直ぐに干せば良いので構わず畳み、パッキングしました。
 全部の作業が終わったのが0800時過ぎ。一晩むき出しにしていたグレート・ストライカーのエンジンをかけ(可愛らしい事に一発で始動)、たっぷり目に暖気して出発しました。

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あれ、ピントが合わないなー、レンズが曇ってるのかな?
と思ったのですが よく考えたら
昨日の夜、マニュアルモードにして
そのまま寝てしまっていたのでした


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約1時間で撤収準備完了
一発始動で出撃態勢のグレート・ストライカー号
リアキャリアの白いのは、ゴミいれたコンビニ袋です


*二日目の林道
 今回の斥候は、奥多摩東部の林道の偵察という事で、半分は昨日の内に済ませたので、残りは笠取林道と砥山林道の2本です。笠取林道は大ダル林道のほぼ真隣にあります。昨日の時点で通行止めになってないのは確認してましたので、ズンズンと進入しました。

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こんな感じで、かなりしっかりした舗装路が
無線局のある頂上付近まで続いています
自動車もちょくちょく上がってました


 笠取林道は、前半が舗装路で後半がダートという面白い構成になっています。察するに、NTTの無線中継局がある関係で、そこまでは舗装されている様です。その後、ダートになる訳ですが、距離は短いものの、大ダル同様に走りやすい、写真写りの良い林道でした。とりあえずダートが切れるところまで行きましたが、その先はかなり分岐が入り込んでいて、しかもどういう訳か舗装されていました。ただし、アップダウンがかなりあったので、それ以上先には進みませんでした。地図で見ると「森泉郷」とあり、何か作物なり作っているところなのかもしれません。写真を撮っている間、赤いオフロードバイクが爆音を立てて進入してきましたが、違う分岐に行ってしまったので、話をする機会はありませんでした。

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距離は短いものの フラットでそれなりに景色のよいダートでした

 続いて向かったのが、県道201号線から分岐する砥山林道。ここは大菩薩嶺の中にあり、トレッキングコースとしても有名らしいです。かなりハードなクネクネ道を上がり、さぁこれから、という時に、いきなりゲート出現。災害通行止めとの事。子犬をつれたトレッカーのおじさんによると、秋の台風の影響との事。入ろうと思えばゲートの隙間から入れたのですが、一人で危ないマネは出来ないので、諦めて撤退しました。

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残念ながら立派なゲートが降りてました
脇から入ろうと思えば入れたのでしょうが……


*帰還
 実はこの作戦の前日、地区労の事務局長さんから、「たにし君しかいないんだー、たにし君が頼りなんだー」みたいな鼻息で、急ぎの仕事を頼まれた事もあって、時間はまだ昼前でしたが、今回の作戦はこれにて終了。帰還の途につきました。
 昨日同様、国道411号線をダラダラと下って塩山市に入り、途中通行止め(国道が通行止めとはさすが甲州)で県道38号線へ。案の定、道に迷ってリアブレーキを鳴かせつつフラフラしているうちに、国道20号線にぶち当たり、給油を済ませたあと、一宮御坂ICから中央道に上がりました。丁度お昼という事もあり、直ぐそばの釈迦堂PAで昼食。色々食べたい物はあったのですが、せっかくですから「ほうとう鍋」にチャレンジ。意外に美味く、カロリーも低く(釈迦堂PAの食堂では、殊勝にも全メニューにカロリー表示がしてあった)、満足して釈迦堂を後にしました。

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ほうとう鍋650円(630kcal)
実は、ほうとうを食べるのはこれが
2回目だったんです だもんで、美味いのかそうでないのか
判断のしようがありませんでした


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お約束のソフトクリーム300円(147kcal)
別にお世辞とか言った訳ではないのですが
大盛りにしてくれました


 その後は、延々110kmの道のりを、帰ってから作る仕事の事を考えながら時速100kmでぶっ飛ばした訳ですが、冬季被服のお陰で全然寒い思いもせず、しかも昨日の晩、たっぷり過ぎるほど寝れたお陰で、全然眠気を感じる事もなく、休憩なしでアパートに1400時に帰還。ただちにバイクの泥をサッと落とし、チェーンに油をくれてやり、今回の全作戦を完了いたしました。

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1402時、無事帰還
まだ早い時間だったので 泥を落として
チェーンにブラシかけて油やりました


----- 反省と評価 -----

 三度目の正直ではないですが、第三次にしてようやく、奥多摩の林道を走る事が出来ました。しかも野宿地にも恵まれ、奥多摩方面でこの種の作戦を行うの際の新野宿地の発見という成果も上げる事が出来ました。その反面で、奥多摩の林道は災害に弱く、台風が度重なるとほぼ壊滅的な打撃を被るのだ、という事もよく判りました。つまり、林道を走りたかったら、奥多摩よりさらに西部か、千葉以東に行かなければ、満足な林道はない、という事でもあります。
 今回は丁度紅葉の季節でもあり、自分も含め、多くの人が撮影に来ていました。撮影をメインと位置づける自分としては、撮影しつつツーリングするというスタイルが、もっとも色濃く表れた作戦でもあったと思います。やはり場数を踏むと、走っては撮り、撮っては走り、というのも段々こなせる様になるみたいです。

*MSRドラゴンフライ
 ネット上でも評価の高いMSRドラゴンフライですが、確かに使い易いストーブです。パッキングサイズは嵩張り、タンク一体型のストーブに比べればパッキングもしにくい訳ですが、その問題さえクリアしてしまえば、性能は今まで使ったガソリンストーブの中でトップクラスです。
 本文中にも書いた様に、中途半端なプレヒートをすると、本点火の時に火柱を上げてしまうのですが、それでもコントロールバルブを閉めて暫く火が収まるまで待ってやれば、ちゃんと点火する事が出来ます。火力調整は本当に自在でした。今回、事前に一度もメシを炊かずに投入したのですが、芯のないちゃんとしたメシが炊けました。秀逸なのは、レギュラーガソリンを使っているのに、とろ火で使っても全く鍋底にススが付かない事で、ストーブから降ろす時に気兼ねなく地面に置く事が出来ます。
 消火方法は、初日の夜はコントロールバルブを閉めて消し、二日目の朝はボトルを反転させて内圧を落として消しましたが、この際、テントの中ではボトルをひっくり返さない事。でないと、ガソリン臭い空気がテント内で充満します。
 プランジャーが折れるだの、Oリングが劣化してガソリンが漏れるだの、結局ポンプは消耗品だのと、メンテナンスには気を遣うストーブですが、それさえちゃんと気遣ってやれば、これくらい使いやすい液燃ストーブはないのではないでしょうか。

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プレヒート不足で火柱をあげた蜻蛉君
写真は火柱が大分収まったところ
それでもちゃんと本点火できたからエライ!


*ブリーズドライテック・U.L.スリーピングバックカバー
 今回はいよいよ冬に突入という事で、シュラフにカバーを掛けておかないと、もれなく朝にはシュラフが濡れてしまう、と予想しました。また、シュラフもいわゆる3シーズン用ですから、シュラフだけでは寒いに違いない、という事で、初めてカバーを掛けて使いました。結果は大正解。寒さが相当軽減されました。また、明け方、テントの中もそれなりに結露していたのですが、カバーのお陰でシュラフ本体が濡れる事はありませんでした(撤収の時に無造作に作業して濡らしてしまった)。
 このカバーはサイドジッパーがなく、出入りが大変そうな印象がありましたが、まぁ確かにサッと出入り出来る訳ではありませんが、モゾモゾと潜り込めばそれなりにきっちり被る事が出来る事が判り、使用上がさして問題を感じる事はありませんでした。

*アウトラスト・アンダーウェア
 今までの冬季作戦は、とにかく寒さとの戦いで、高速道路など時速90kmも出したらギブアップだった訳ですが、そうした辛い体験の反省から、今年の冬は冬季装備を充実させています。ウインタージャケットは言うまでもなく、もっと大事なのがアンダーウェアだと実感しました。フェニックスのアウトラスト・アンダーウェアは、寒い時には暖かく、暑い時には涼しく、という具合に、調温素材を使っているそうで、確かにその様な威力を発揮しました。特に助かったのは夜中寝る時で、このアンダーウェアを下に着ていなかったら、もっと寒い思いをしたかもしれません。少々値段の張る下着ではあるのですが(上下で1万円近く)、健康と精神衛生上の問題には替えられないので、寒がりの人は是非とも調達すべきでしょう。

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改めて自分のスタイルがブサイクだと認識できる一枚
でも、アウトラストの性能は抜群でした


*New FM2
 これまでカメラは軽量化の一環もあって、D70sだけしか持って行きませんでしたが、今回はFM2も持って行きました。メインの撮影はD70sで行い、1〜2枚だけFM2で撮る、という感じで、24枚撮りモノクロフィルム1本だけ使うつもりでした。しかし、これが意外に面白く、やみつきになりそうです。というのは、まずどんな写真が撮れてるか判らない楽しみがあります。また45mmの単焦点レンズなので、18〜70mmのズームレンズとは違う見え方がして、それはそれで楽しい。また、意外すぎたのが、タイマーを使って自分を撮るのが面白くてまたりませんでした。わずか10秒間の間に、カメラから走って撮影位置につくスリルが面白いなー、と感じました。何と言いますか、不自由とか不便とかいう話しなのですが、それが却って面白い。これは是非とも今後も続けたいと思います。

*サーマレスト・ウルトラライト
 今回テントを立てた地面は、比較的真っ平らで石なども大して落ちてない地面だったのですが、それでも実際に寝てみると、それなりに溝を背中に感じたりしました。この10年、スリーピングマットはサーマレストのウルトラライトを使っているのですが、もうちょっと厚みがあってもイイかな、とか思う様になりました。何でも、サーマレストは知らない内にモデルチェンジしていて、今はプロライトとかいうのが出ているそうです。3が旧来のウルトラライトに相当する厚みの25ミリで、4が38ミリとか。重さは3が580gで4が680gらしいので、4だと重さは変わらず厚みがアップする。欲しいな、と思いつつも、かなりイイ値段なので、ちょっと手が出しにくいな、とも思ってます。

*ラフ&ロード・AQA DRYサイドバッグ
 例によって例の如く、今回も野営即応装備はサイドバッグにパッキングした訳ですが、このバッグはオンロードを走る分には何の気兼ねもないのですが、やはりダートを走る時、特に水たまりやマディな道を走る時は気を遣います。今回も水たまりがいくつかありましたが、最徐行で突破し、泥がバッグに撥ねない様に注意しました。防水のバッグにここまで気を遣うのは、バッグもテントの中に収納するからで、ドロドロになられては困るからです。大型のシートバッグやリアバッグに変えれば、こういう心配もなくなるのでしょうが、素早い乗下車のためにはリアキャリアにデカイ荷物を載せる事は、やはり抵抗があります。
 この際ですから、バッグを大きなゴミ袋で防水して、テントの外に置くなどの対策を講じた方が良いのかもしれません。別に夜中にバッグそのものは用事がある訳ではないので。。



車両:HONDA XR250(MD30 06年式)
走行距離:418.5km
消費燃料:13.62リットル
高速料金:4,990円
飲食代:2,326円
燃料代:2,031円
土産代:930円
合計:10,227円